諏訪中央病院・患者・ハーブガーデンの理想的な循環の関係。これこそ、ハーバリストの醍醐味。

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蓼科高原のある長野県茅野市には、「諏訪中央病院」があります。この病院は、メディアでよく目にする鎌田實さんが名誉院長を務めています。

私自身、昔、一冊、鎌田さんの本を読んだ記憶があるのですが、その当時、鎌田さんが病院の院長だという認識は持っていても、どのような取り組みをしている方なのかについては全く知りませんでした。

しかしながら、ハーブと関わりを持つようになって、「諏訪中央病院」はとても興味深い循環システムが出来上がっていることに気づきました。

この鎌田さんは、40年前からこの地域に密着しながら、周りの地域のかたとも悩み相談や病気の予防法などについてコミュニケーションをとってこられ、その交流のお蔭で現在では多くの地域の人がボランティアとして病院に貢献されているらしいのです。

そのボランティアの構成は以下のようになっています。(H27年度)

☆グリーンボランティア
ガーデンの管理等 66名

☆グループ茅の実
窓口にて外来患者さんの案内や介助 13名

☆緩和ケアボランティア
pcuでの活動 7名

☆外来案内ボランティア
外来で検査室やリハビリ室への案内 2名

☆図書ボランティア
外来図書室で、本の貸出や整理など 7名

☆院内デイケアボランティア
デイケアのお手伝い等 2名

(注)上記の情報は、長野県茅野市地域おこし協力隊の野田義人さんから頂いた情報で、事前に許可を得て掲載しています。

病院側からボランティアを頼んでいるわけではなく、管理もしていないそうです。ボランティア自らが協力し、今の体制を築いてきたそうです。

そして、上記のボランティアの一員として、以前の記事「長野県茅野市の「蓼科ハーバルノート・シンプルズ」へやっと訪れることができ、萩尾エリ子さんにも会えました」でも取り上げた、萩尾エリ子さんがいます。

萩尾さんは、緩和ケア病棟にあるハーブガーデンづくりのリーダーとして貢献されています。

萩尾さんの「病院との関わりの経緯」について、ご本人の著書「香りの扉、草の椅子―ハーブショップの四季と暮らし (天然生活ブックス)」の中で書いています。

以下に、一部抜粋します。

病院でボランティアをするようになったのも、ハーブが結ぶ縁でした。諏訪赤十字病院精神科病棟の師長は、こつこつと屋上ガーデンを作っていました。太陽の光を受けて植物に水をやることが、患者さんの表情を穏やかに変えることを知ったからです。彼女に頼まれて、ハーブ教室というかたちで初めて病棟に入りました。ハーブたちは、患者さんたちの心に届く言葉を持っていました。病院の移転で屋上の庭は消え、師長たちの要望は叶わず、新しい精神科病棟に緑の居場所はありませんでしたが、彼女は退職した後も長い時間をかけた地道な活動で、川べりのハーブガーデンを生むのです。

それでも、八階の病棟から緑は遠くなりました。私は抱えるほどのハーブを摘んでエレベータに乗ります。こちらからハーブを持っていくことにしたのです。ティータイムは手作りの焼き菓子とハーブティー。今では香りのハンドトリートメントが加わり、ここは本当の庭になりました。患者さんだけでなく、医師も看護師もこのひとときを心待ちにしています。

諏訪中央病院の庭は、二人の医師との会話から実現しました。30年近く前のことです。今は亡き今井澄先生と今も元気な鎌田實先生は、私の言葉で描く庭に共感して下さいました。願ったハーブガーデンはできましたが、増築のたびに場所が変わりました。予算も少ないことから、ボランティアの手に委ねることを提案しました。四季に抱かれ、そこに在る全ての命を慈しみ、養生のできる息の長い庭づくりこそが大切です。時が経ち、種から育ったオークの木も日陰を作り、私の庭から移した植物たちも大きくなりました。

病院は治療の場、医療に必要な時間が必要です。この庭は日常が息づく、生きものの時間が流れています。人知れず涙を流せる木陰も、家族や友人と笑いあえる花々に囲まれたベンチもあります。お茶のためのハーブも、枕もとに飾る花も、甘酸っぱいブラックベリーも自由に摘むことができます。ここで働く人たちがほっと息をつく場所でもあります。

四半世紀かかって、病院にこそハーブガーデンをと、ここで過ごした人は思うようになりました。神様の絵筆は誰にでも平等に振るわれるでしょう。あなたが今、少し弱っているのなら、この緑色がより深く浸みいるはずです。

これを見て、私の人生の中でもこのような取り組みをしてみたいと思うようになっています。

私がハーブと関わるきっかけになったのは、妻の病気だったのですが、家の東側と南側に楽しみながらハーブガーデンを作っていくことで、妻の表情が確実に変わったということもありますし、子供たちもとにかく元気です。

ハーブガーデンが人に与える影響というのは想像以上に大きなものがあると感じているので、庭造りをしっかり学んでから、萩尾さんのような取り組みもやっていけたらハーブに関わる人間としての生きがいも大きなものになると思います。

最後に、諏訪中央病院のハーブガーデンの写真がネット上に意外にすくないのですが、下記のブログでは充実した内容になっていましたので貼っておきます。ちょうどハロウィンの前の様子です。

記事の中では、ラベンダー・リンデン・ローズヒップ・フェンネル・ナスタチウム・ロケット・レモンバーム・レモングラス・レモンバーベナのハーブを確認できます。実際に自分の目で、どんな庭かを見てみたいと思うのですが、何かの企画のときしか、一般の人には解放していないですよね、、。

でも見てみたい。。

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