岐阜の「製薬発祥の地」説について。岐阜薬科大の教授による解説が興味深いです。

昨年11月に、岐阜県大垣市が”カモミール生産量日本一”になったルーツが解説された記事に感動し、昨年の10大トピックの中にランクインさせました。

【過去記事:岐阜県大垣市が、”カモミール生産量日本一”になったルーツについて】(2021年11月30日)

長野県との関係性が説明されており、自分の中で点と点が繋がり、クリアな気分になりました。

岐阜県の中でも、特に飛騨エリアは最近「薬草」で地域おこしをする動きが活性化おり、訪問したい場所の一つです。

【過去記事:”岐阜県・飛騨”の薬草スポットを主に周る旅行記。ハーブ巡り計画を立てる際、参考になる情報が満載です。】(2021年3月24日)

今日は、岐阜県についての興味深い歴史を取り上げたいと思います。

岐阜が「製薬発祥の地」かも 薬草の宝庫・伊吹山、日本書紀に記述

岐阜市内で薬学関係の取材をしていると、ある先生から「岐阜は製薬発祥の地っていう説があるんだよ」と聞いた。確かに、岐阜市には全国でも珍しい公立の岐阜薬科大、滋賀県境には薬草がたくさん自生している伊吹山があるが、大昔から薬を作っていたなんてことは知らなかった。真相を確かめるべく岐阜薬科大を訪ねてみると、古くから続く岐阜と薬草の深い関係が見えてきた。

薬草園がある同大三田洞キャンパス(岐阜市三田洞東)へ足を運んだ。園長を務める酒井英二教授(59)は「説はこの記述が元になっているんです」と言い、公的な史書としては国内最古の「日本書紀」に美濃と薬のことが書かれた記述について教えてくれた。

記述の該当部分の意味はこうだ。「天武天皇は百済(くだら)の僧を美濃に派遣し、オケラを煎じさせた

酒井教授によると、天武天皇は、古代最大の内乱「壬申の乱」(672年)で挙兵するまで、美濃で一時過ごしていたという。そんな事情もあって、天武天皇は美濃の土地柄に詳しく、薬草がある場所も知っていたのかもしれない。

オケラには、利水効果や胃腸の調子を整える作用があるそうだ。酒井教授は「きっとおなかでも壊していたのかもしれないね」とほほ笑んだ。

さらに岐阜と薬の関係を調べるべく、各務原市川島竹早町の「内藤記念くすり博物館」を訪れた。森田宏館長(69)は「岐阜は平安時代や、織田信長の頃にも製薬と関係があったんですよ」と明かしてくれた。

森田館長によると、平安時代中期に編さんされた法令集「延喜式(えんぎしき)」には、美濃から全国でも多い方という62種、飛騨から9種の生薬が朝廷に納められていたと書かれている。信長が岐阜を治めていた1570年、ポルトガルの宣教師が本国から持ち込んだ薬草を伊吹山に移植したとの記録もあるようだ。

江戸時代には大垣藩からは有名な医学者を輩出した。江馬蘭斎(えまらんさい)(1747~1838年)は薬草の成分を含んだ蒸気をこもらせる「蒸気風呂」を開発し、リウマチや神経痛、皮膚病の治療に役立てられた。飯沼慾斎(よくさい)(1783~1865年)は日本の植物誌の先駆け「草木図説」をまとめた。森田館長は「伊吹山は薬草の宝庫。きっと彼らの研究にも役立っていたことでしょう」と語った。

岐阜薬科大の原英彰学長(63)は、伊吹山へ学生時代から何度も訪れたそうだ。「授業で薬草の押し花を作る課題があってね。当時は聖地巡礼のような意味もありました」と懐かしむ。

「これを見て。薬科大の創設にも伊吹山が関係してるんだよ」。原学長がこう言って指さしたのは、1932年11月17日の岐阜日日新聞(現・岐阜新聞)。薬科大の開校の記事には「伊吹山の薬園は往昔(おうせき)から有名である。本校の設立もこの得難き天来の伊吹薬園の存在のため誠に研究上にも利便を得る」とあった。

「日本の製薬発祥の地」を検証する研究は今でも続く。2017年には薬科大、岐阜大、スペインのサラマンカ大が信長時代の伊吹山薬草園に植えられた薬草を合同調査した。伊吹山に現存する薬草のいくつかは、当時のスペインの修道院でも栽培されていたことが確認できたそうだ。

今回の取材で説の真偽を判別するには至らなかったが、岐阜が古くから製薬と関わり、伊吹山の存在が岐阜の製薬にとって欠かせないことを確かめられた。研究が進めば「製薬発祥の地」と胸を張って言える日が来るかもしれない。

※岐阜新聞Webの2022年1月17日の記事(https://www.gifu-np.co.jp/articles/-/33282)より抜粋

ロマンがあって楽しいです。好奇心がそそられます。

記事中の「内藤記念くすり博物館」は、エーザイの川島工場内にあるようです。

伊吹山はハーブ関係者の間でも割と有名ですが、国際的な調査が行われていたことに少し驚きました。

今後、どんなことが判明していくのか、、目が離せません。

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