夏のヘルシーアロマデザート「タラゴンの豆花 レモンバーベナのシロップ」のレシピ

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今から約4年前、タラゴンには大きく”フレンチタラゴン”と”ロシアンタラゴン”の2種類が存在することが知らなかったときに、ハーブビネガーを作ったときのことを記事にしました。

【過去記事:漬けてから1年4か月ぶりに、はじめてディルとタラゴンのハーブビネガーを飲みました】(2017年10月24日)

当時、庭で育てていたのは「ロシアンタラゴン」であり、香りがなく料理にほとんど使われることのない品種であることを知りました。その後、ハーブ苗売り場で”フレンチタラゴン”の香りを嗅いだ時に、「これが料理人がよく使っているタラゴンの風味なのか!」と感動したことがあります。

ただ、”フレンチタラゴン”は「火を通した時にその凄さがわかる」というコメントを、かながわハーブナーセリーの笛木さんから伺ったことがあります。

今日は、そのフレンチタラゴンを使ったデザートレシピを取り上げたいと思います。

vol.15 タラゴンの豆花 レモンバーベナのシロップ。

自然からのいただきものであるハーブの力を取り入れて、心と体に優しく寄り添う「レメディ」のようなお菓子を作る〈foodremedies〉として活動する菓子研究家の長田佳子さん。砂糖にはない甘さやほのかに感じる苦味、鼻をくすぐるいい香り——。ハーブはそのときの心と体の状態によって、五感で感じ取るものが繊細に変化する奥深さを秘めた暮らしに役立つ植物です。そんな季節のハーブを使った長田さんオリジナルのお菓子のレシピを紹介するこの連載。第15回は「タラゴンの豆花 レモンバーベナのシロップ」をお届けします。

This Month’s Herbal Sweets

「タラゴンの豆花 レモンバーベナのシロップ」

体に優しい“ヘルシーでトロピカル”な豆花(トウファ)。

台湾では、朝ごはんやおやつとして定番の一品である豆花。豆乳をベースとした甘さ控えめな味わい、大豆のタンパク質やイソフラボンが豊富に含まれているヘルシーさが支持され、最近は日本の女性の間でもポピュラーになってきました。「店で販売しているお菓子は、どれも甘く感じてしまう……」なんて人にも、そっと寄り添ってくれる、体に優しい“頼りになるお菓子”です。

これからじわじわと気温が上昇し、夏らしい陽気になると、ときに食欲がなくなってしまうことも。そんなときにこそ、ぜひ作ってみましょう。豆乳を固める材料はゼラチンではなく、アガーを。アガーの原材料は「カラギーナン」という海藻や「ローカストビーンガム」というマメ科の種子の抽出物。だから、ヴィーガンの人の定番おやつとしても重宝するはず。

さらに、豆花には、タラゴンのちょっぴりスパイシーな香りをうつすのがポイント。口に運んだときにそっと爽やかな風味が広がります。シロップにも、レモンに似たフレッシュな香りのレモンバーベナを。最後にシロップと桃やグアバなどのトロピカルフルーツのジュースをかけたら、“夏らしい気分”がぐんと出ます。
豆花を楽しむティータイムのBGMは、例えば細野晴臣の『トロピカル・ダンディー』やクルアンビンの『The Universe Smiles Upon You』なんかもおすすめ。おやつに合わせて音楽を選ぶ遊びは、「おいしい時間」をぐっと深いものにしてくれそうです。

左/レモンバーベナ

南アメリカのアルゼンチン、チリ、ペルーを原産とするクマツヅラ科の落葉低木。爽やかなレモンに似た香りによって、高ぶった神経を鎮めてリラックスを誘う作用があります。また、消化促進作用もあり、フランスでは、食後に飲むハーブティーに用いられる風習も。頭痛を緩和する作用も期待できるといわれています。ドライにしても香りが失われにくいので、サシェにしたり、バスタブに入れてみたりして活用してみても。

右/タラゴン
キク科ヨモギ属の多年草。紀元前500年頃から、ギリシャで薬草として栽培されてきた歴史のあるハーブ。アニスのような香りが特徴的です。お菓子以外では、鶏料理や魚料理、スープ、ドレッシングの味付けなどに活用するのもおすすめ。口臭予防、昔は睡眠導入剤に用いられていたと言われています。また、駆虫効果があり、周りの植物たちを虫からガードできる可能性がアップします。ドライにすると香りが消えてしまうハーブなので、フレッシュのままで使用を。

レシピ2人分 

・無調整豆乳250ml
・タラゴンひと枝分
・きび砂糖40g
・アガー5g ※海藻から作られた寒天
・レモンバーベナ ふた枝分
・水40g
・桃やグアバなどのジュース適量

How to cook

1.豆花を作る。豆乳150mlとタラゴンを鍋に入れ、沸いたら火を止め、香りをうつす。
2.きび砂糖20gとアガーを混ぜ合わせ、残りの豆乳100mlを加え、よくかき混ぜる。
3.「2」を「1」に入れ、再び中火にかける。ゴムベラで静かに混ぜながら、一部分がふつふつと沸騰したらすぐに火を止め、網で漉しボウルに入れる。
4.「3」を冷水で冷やし、粗熱をとる。冷めたら器に流し、冷蔵庫で冷やし固める。
5.シロップを作る。鍋に水ときび砂糖20gを入れて火にかける。砂糖が溶けてきたら、レモンバーベナを入れる。沸騰したら火を止めて香りをうつす。粗熱をとり、冷蔵庫で冷やす。「4」にこのシロップとジュースをかけて完成。

photo: Hiroko Matsubara edit & text : Seika Yajima
ハーブ:まるふく農園 キッチンクロス提供:FLUFFY AND TENDERLY
器:ヨーロッパアンティーク

<プロフィール>

菓子監修 長田佳子〈foodremedies〉
菓子研究家。レストラン、パティスリーなどでの修業を経て、YAECAフード部門「PLAIN BAKERY」でメニュー開発、お菓子の製造を担う。2015年に独立。〈foodremedies〉という屋号でハーブやスパイスなどを使ったまるでアロマが広がるような、体に素直に響くお菓子を研究している。著書に『季節を味わう癒しのお菓子』(扶桑社)、『全粒粉が香る軽やかなお菓子』(文化出版局)などがある。

Herbal Sweets

&Premiumの2021年6月19日の記事(https://andpremium.jp/column/seasonal-herbs/herbal-sweets-15/)より抜粋

品のあるお洒落なデザートでありながら、かなりシンプルに作れそうです。

個人的には、お客さんを招いた際などに、作ってみたい一品です。

菓子研究家の長田さんが紹介するハーブのお菓子は、繊細さとシンプルさが同居しており、そのセンスが好きです。

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