伊豆だけではない、国内における相次ぐオリーブ特産化の動き。長崎・佐賀もオリーブ栽培が本格化。

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先日の記事「伊豆半島のオリーブ事業がいよいよ本格化してきているようです」の中で、伊豆半島におけるオリーブ特産化への動きに成果が現れてきている様子をお伝えしました。

今、オリーブ特産化の動きが加速している背景として、健康面・美容面に気を使う人が増えているので、オリーブに対するニーズがより高まるということがベースにあると思います。

それと、私自身も庭にオリーブを6本育てているのですが、非常に育てやすく、ちょっとやそっとじゃ被害を受けにくいという性質も、オリーブが好まれる理由なのではないかと感じます。

オリーブを本格的に栽培するときに注意が必要なのは、「オリーブアナアキゾウムシ」というのがよく言われています。

オリーブに対して一切農薬を使っていない、小豆島の山田農園の山田典章さんは毎日700本のオリーブの樹をパトロールして、その日から守っています。

※先日の記事「NHK「猫のしっぽ カエルの手」の小豆島特集で、国内で初めてオリーブの有機栽培を成功させた山田典章さんが紹介されました」で取り上げました。

また、神奈川県の米屋農園に行った時も、年3回、オリーブアナアキゾウムシ駆除のための農薬を撒いていることも確認をとっています。

※先日の記事「神奈川県横浜市にある関東最大のオリーブ農園「米屋農園」へ行ってきました」で取り上げました。

あと、オリーブを育てる上で結構難しいのは、実をつけることだというのが実体験を通してわかってきました。自然受粉だと実をつける確率が低いことが分かってきたので、来年からは花が咲いたら徹底的に人工授粉しようと思っています。

この特産化の動きですが、静岡県の伊豆だけではなく、最近、九州の佐賀県と長崎県でも進んでいることが分かりましたので、そのことを紹介したいと思います。

まず、佐賀から。

耕作放棄地再生プロジェクト オリーブ油待望初搾り~香りよく、ピュアな味 来年以降発売へ~

認定NPO法人地球市民の会が、吉野ヶ里町にある山間の耕作放棄地を再生させるために栽培していた「吉野ヶ里オリーブ」がスタートから4年目でオイルの初搾りを迎えた。香り、味、口当たりともなかなかの出来栄えで、一般発売に向けて作業を進める。

同会などが「オリーブの森プロジェクト」として、2014年にミカンの木を伐採するなどして土地づくりを開始。翌年に苗木を植樹し始めると、徐々に近隣の市町にも波及していき、「吉野ヶ里オリーブ」の輪が広がっていった。

初搾りは9日に実施。同町の産直市場「吉野麦米」に設置した工房の専用機械で、皮や種を丸ごとかき混ぜ、遠心分離で油を抽出した。同会の西村一守理事(68)は「感無量。オリーブの香りがすごくよく、ピュアな味。口当たりもさらっとしている」と笑顔を見せた。

出てきた油はろ紙でこして瓶詰め。一回に約100キロを搾って取れるのは5~7リットル程度という。作業にも約4時間を要するため、一般的には100グラムで4、5千円するという。

一般向けの販売は来年以降になる見通しで、西村理事は「国産で付加価値は高い。しっかり販売できるように活動を続けていきたい」と意気込んでいる。
※佐賀新聞LIVE 2017年10月21日版

プロジェクトスタートから4年目とあるので、伊豆が町おこしの為に動き出した年とほぼ一致するのが興味深いです。

2013年~2014年の間に、伊豆と九州でオリーブの特産化計画が動き出しているんですね。この年にどんなきっかけがあったのか、少し気になります。

あと、オリーブの実100キロに対して、採れるオリーブオイルは5~7キロ(5%から7%)ということなので、本格的にビジネスとして回すにはオリーブの木を大量に栽培することが必須ということが分かります。

小豆島の山田農園では700本のオリーブを個人で栽培しているということなので、オリーブで生計を立てる際は一つの目安になる数字だと思います。

次は長崎です。

長与オリーブ 今年は豊作

西彼長与町が特産品化を進めているオリーブの今年初搾油が9月30日、同町岡郷の農産物加工施設であった。今年は搾油機を初導入した昨年に比べ大幅な豊作で、関係者が活気づいている。

オリーブの実は収穫した瞬間から酸化が始まるため、高品質のオイルを生産するためには収穫後24時間以内に搾油しなければならない。事前に決めた搾油機の稼働日に合わせ、町内の栽培農家が一斉に収穫して同施設に持ち込む。

現場は緑や紫色に艶光りするオリーブの実でいっぱい。選別作業にてんてこまいだ。80キロ持ち込んだ同町平木場郷の辻貴恭さん(77)は「昨年は4キロしか採れなかったが、好天に恵まれた今年は100キロぐらい収穫できそう。今までの苦労が吹っ飛ぶ」と笑顔を見せていた。

同加工施設を運営する町生活研究グループ連絡会副会長で搾油責任者の松井三郎さん(64)は「農家の持ち込み量は事前申告を大幅に超えている。昨年は300キロ以下だったが、今年は1トンを上回りそう」と大忙し。選別した実は、搾油機に投入して搾り出され、投入量の5~7%がオイルになる。10月7、9日にも搾油機を稼働する予定。
※長崎新聞 2017年10月2日版

佐賀同様、今年が初搾油ということなので、特産化へ動き出しがタイミングはほぼ同じことが想定できます。伊豆のケースでもそうですが、動き始めから初搾油まで4年かかっています。

あと、搾油については収穫後24時間以内に行うというのは初耳でした。オリーブ農家の収穫シーズンの忙しさが伝わってきます。時間との戦いですね。

また、ここでもオリーブ油が採れる率は5%~7%とあるので、業界では一般的な数字のようですね。

伊豆のオリーブは、小豆島に対し品種の面で明確な差別化を図っていますので、「対小豆島」を明確に意識し、非常に戦略的に動いているように思います。

ただ今回の2つの記事からは、佐賀・長崎の差別化ポイントについては記載がありませんでした。

オリーブ好きとって、香川県(小豆島)だけではなく、静岡県(伊豆)、佐賀県・長崎県でも特産化の動きが出てきているというのは嬉しいニュースだと思います。

今後の動きから目が離せません。

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