グローバルな大企業が、ハーブ関連の市場に着々と手を打ち始める動きが顕著になってきました

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先日の記事、

スパイス・ハーブ関連の老舗が大きなアクションを仕掛けてきているように感じる2017年夏。。

の中で、日本のハーブ・スパイス関連の企業が、新たな動きを取り始めていることを取り上げましたが、、

最近入ってきたニュースによると、今まで特にハーブ関連に力を入れていたようには全く見えなかったグローバル大企業が、次々とハーブ関連市場に注目し、積極的な動きを見せてきていることがわかってきました。

まずはこちらのニュースからです。

ネスレやユニリーバ、健康志向で市場開拓   新興企業相次ぎ買収(日本経済新聞 2017/9/11)

 【ウィーン=原克彦】食品の世界大手が健康志向の新興企業に買収攻勢をかけている。最大手ネスレ(スイス)は肉を使わない調理済み食品を製造する米国企業を買収、英蘭ユニリーバは有機栽培の原料を使うハーブティーの会社を傘下に収めた。世界各地で食品の価格競争が激しくなるなか、新たな有望市場の陣取り争いが早くも始まっている。日本企業の海外戦略にも影響しそうだ。

 ネスレは7日、米スイートアースを買収すると発表した。2011年創業の同社はベジタリアン(菜食主義者)向けの調理済み食品を手掛け、小売世界最大手の米ウォルマート・ストアーズやスーパー大手の米クローガーなどに商品を供給している。

 ネスレは今年6月に米国の菓子事業から撤退する検討を始めた一方、健康的な栄養配分を施した料理の宅配を手掛ける米フレッシュリーに出資。1千億円規模の事業を切り離しつつ、現在は小規模でも成長が見込める分野を伸ばす意向だ。

 7日にはユニリーバも有機栽培した原料から作る茶飲料を手掛ける英パッカハーブスの買収を発表。売上高は年間3千万ポンド(約42億円)ほどだが、成長率は年30%前後に達する。ユニリーバは4月、伸び悩むマーガリンなどのペースト事業を売却する方針を明らかにしている。

 両社とも、食品や日用品で有力ブランドを持ち収益が安定している一方で、成長を支えてきた新興市場で競合とのシェア争いが激しくなり伸び率が鈍化している。ネスレは今年、為替変動を除く既存事業ベースでの成長目標を下方修正した。

 健康分野の開拓を急ぐ背景には、「市場の圧力」もある。6月にはアクティビスト(物言う株主)として知られる米サード・ポイントがネスレの株式を取得したと発表し、利益率の引き上げなどを要求。ユニリーバは2月に米食品大手クラフト・ハインツから約16兆円の買収提案を持ち込まれたのを機に、成長を加速させる新戦略を打ち出した。

 世界人口の増大による食料不足のリスクがある中、植物由来の成分を使って代替食品を作り出す技術は世界的な関心を集めている。世界大手が有望市場と見定め囲い込みを始めるなか、日本勢も参入し始めている。

 大塚製薬は7月、約360億円をかけてカナダの食品会社デイヤフーズを買収すると発表。植物由来成分を使ったチーズやヨーグルトの代替品を手がける同社を傘下に取り込み、健康志向を追い風に食品飲料事業を強化する。三井物産は昨年11月、植物性タンパク質で作ったハンバーガー用の「植物肉」などを手がける米食品会社サベージ・リバーに数%出資した。

 こうした健康食品の需要は現在、欧米の先進国が主流だ。だが、世界の食料不足リスクに対応するには、こうした市場に対応できるか、成否が勝敗を分けそうだ。

この記事によると、人口増による食糧難対策として、植物由来成分を使った代替食品を作り出す技術に関心が高いという側面、及び、健康志向の高まりを受けて、市場の伸びが予測されるという側面で、各社が動きはじめているという説明があります。

ユニリーバが買収した、イギリスの「パッカハーブス」とはどのような会社なのか個人的に気になったので調べてみます。

ホームページへ行くと、「ハーブのスペシャリストであるパッカのオーガニックハーブ商品は、古代インドの知恵である「アーユルヴェーダ」に基づいています。「賢く生きていく術」を意味する「アーユルヴェーダ」の叡智をどなたでも日常的に簡単に取り入れることができるようにと願って商品をお届しています。」という表記がどのページ行っても表示されているので、この会社にとって重要な考え方のようです。

また、「おはなし」というページへ行くと、パッカハーブスの共同創立者兼ハーバリストのセバスチャン・ポールが、「パッカハーブスの本質」というタイトルでメッセージを書いていて興味深い内容になっています。

パッカハーブスの本質

パッカハーブスが、ハーブティーやハーブサプリメント(日本未発売)のパッケージのリニューアルを契機に、ほんの少し自己省察を行っていることにお気づきになられた方もいらっしゃるかもしれません。日々の生活から1歩退いて、これまで行ってきたことを棚卸しするのは、常に健全な活動です。時に私たちは、毎日の生活や仕事に追われ、全体が見えづらくなることがあります。しかし、新鮮な目で周囲を眺めれば、新たな展望が開けてきます。それでもなお、本当に自分が目指しているものを表現することや、自分が目にしていることから本当の学びを得るためには、少し努力を要します。それは大変なことですが、やる価値はあります。

この作業を進める中で多くの気づきが得られました。そのうちの1つは、ハーブティーとハーブサプリメント(日本未発売)をより密接に関連づけた方がよいのではないかということでした。これらの製品には同じグレードのハーブが含まれており、その多くは英国に於ける薬局方に記載されたレベルの品質です。また両方とも、人々に良い働きをもたらすという同じ狙いを持っています。ハーバリストとしての経験から、私は、植物を用いることが健康で活力溢れた状態を保つ基本であることを知っています。だからこそ、私たちは、植物が持つ驚くべき香りや風味、色、そしてその効果を探索する、ハーブとの素晴らしい出会いを皆様に体験していただきたいのです。

この出会いを実現しやすくする試みの一環として、人々を植物の力に結びつける手助けをしたいという私たちの思いを反映させるために、新しいパッケージデザインの中心にある「ハート(思い)」は、自然のエッセンスのひとしずく、つまり、純粋でパワフルで完全なもの、をイメージしています。人々と植物を織り交ぜたこの新しいクリエイティブなデザインは、以前よりもさらに鮮やかになり、私たちの理念をより色彩豊かに表現するものと思われます。

パッケージの色やデザインを見れば、その味やどんな気分にしてくれるか、特定のニーズにどのように対応しているかがわかるようになっているので、植物のパワーを理解する手がかりにしていただきたいと思っています。

アーユルヴェーダを勉強した時に最初に習ったことの1つに、「有能なヒーラー(治療師)は、患者が本当に必要としていることを知り、『患者の心』に寄り添うことができる技能を上達させる」、ということがあります。私たちは全ての活動において、この考え方を実践しようとしてきました。そうすることで、少しでも、皆様が自らを振り返る旅のお役に立ちたいと願っています。

幸いなことに、この自己省察の結果、随分昔にティム(パッカハーブスの共同創立者)と私が書いた起業時の理念(2002年創業当時)が、本質的に、今の私たちにも同じように当てはまることがわかりました。

「植物が持つ驚くべき力を通じて、私達はハーブの素晴らしさに敬意を払い、コミュニティーとの繋がりを大切にし、人々や植物を含めた地球のために、そして、皆様の日常生活の役に立つことができるよう、私達は、日々精進します。」

もちろん、この活動はまだ終わったわけではなく、これからもたくさんの作業をしなければなりません。新しい展開があれば、その都度、まずこのサイトでお知らせします。


確かに、このパッカハーブスのハーブティーのパッケージのデザインが非常に特徴的で、デザインを見るだけでどんなハーブティーなのかが非常にイメージがしやすいです。

「レモングラス&ジンジャー」のパッケージ
「エルダーベリー&エキナセア」のパッケージ

上に書かれている創業者の理念はしっかりと反映されているように感じます。商品ページを見ると目新しいブレンドがたくさんあるので、追って試飲したいと思います。

次に注目したニュースはこちらです。

砂糖代替品のステビア 業界にとって「甘い」か「苦い」が 世界の各社で商品開発(ブルームバーグ 2017/9/15)

この記事には、砂糖離れが進む中で、カロリーがほぼゼロの天然甘味料であるステビアが有望な市場ということで世界各社が商品開発を急いでいるという趣旨の内容が書かれています。どんな会社がどんな商品向けにステビアを使用しているかについて以下にまとめます。

コカ・コーラ→炭酸飲料
クラフト・ハインツ→ケチャップ
米農産物大手カーギル→ステビア使用の新甘味料「エバースイーツ」市場投入予定英農産物取引業者ED&Fマン→ステビアを用いた甘味料開発
ピュアサークル(マレーシアのステビアメーカー)→過去5年でステビア使用の食品・飲料品は1万品目以上
ネスレ→インスタントコーヒーやアイスティーにステビア使用
スイス高級チョコレート大手リンツ&シュプルングリー→ステビア入りチョコレートを発売

 

ステビアの後味として苦みがあることが、砂糖に比べて苦戦しているという内容も書かれていて、それを改善していく流れが起こっていることもわかります。

ただ、ステビア自体の分子構造を変えるとかそんな話になると、結局人工甘味料の一種になってしまい、ステビア本来のエネルギーが生かされない形になってしまいます。

大企業にとっては、そんなことよりビジネスとして成功するか否かしか考えていない部分もあるので、そんなことは重要じゃないのかもしれません。

これだけの大企業がステビアに対して動きをとってきているということは、今後生産法について様々な特許取得の争いが出てきたりと利権的な話も増えてきそうな感じがします。

ステビア自体の純度が保たれるのであれば、利権争いとかどうでもいいと思います。ただ、ステビア自体に色々と手を加えていく話になってくるとするとしっかりとウォッチする必要があると思います。

ここ数年、薬草・ハーブ関連のマーケットは様々な側面で動き出しているように思います。

「市町村」と「産・学」の薬草協定。その後、どんな具体的成果が出ているのか4つのケースを調べてみました

でも取り上げましたが、日本国内では「市町村」と「産・学」の連携の動きが増えてきています。

また、【「ハーブ王子」こと山下智道さんとはどんな人なのか、興味があったのでちょっと調べてみました】で取り上げた、山下智道さん(ハーブ王子)も先日NHKで取り上げられたりと、メディアでも取り上げられる頻度が上がってきているように思います。

様々な形でハーブが話題に上がる今の時期は、躍動感があって面白いタイミングではありますが、同時に、本物と偽物を見分ける眼・感覚というものもしっかりと養っていく必要もあると思います。

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