“香り”をテーマにした連作短編小説を書いた小説家が強い影響を受けたアロマの本

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昨日、以下の記事で、在宅勤務時に効果的な精油の情報を取り上げました。

【昨日の記事:AEAJ(日本アロマ環境協会)が公開している「在宅勤務でのアロマ活用法」について

この記事の中で、交感神経を優位にしたり、頭の回転を速める効果のあるものとして『グレープフルーツ精油』が紹介されていました。昨日早速購入し、今日の昼に到着したのですぐに香りを嗅いでみたのですが、気持ちを切り替え、集中をする際に効果があることを体感しました。

来週以降の在宅勤務で効果的に活用していきたいと思います。

今日もアロマ関連の記事を取り上げたいと思うのですが、新鮮な切り口の情報で面白かったのでまずはご紹介したいと思います。

心をゆさぶる「香り」を小説にとじこめて――千早茜さん『透明な夜の香り』

静謐な筆致で幻想的な世界を紡ぎ出す千早茜さん。艶のある物語に多くの読者が魅了されます。最新刊は“香り”をテーマにした連作短編小説。「香りに興味を持ったきっかけは、分子料理に出合ったこと」と打ち明ける千早さんに、新作に込めた思いを語っていただきました。

香りは一瞬で記憶をよみがえらせるもの。そこをモチーフにしたいと思いました

小説すばる新人賞を受賞したデビュー作『魚神』で泉鏡花文学賞を受賞し、その後もたびたび直木賞候補にノミネートされるなど実力派として知られる千早茜さん。美しく静謐な文体でつづられる艶やかな世界にハマる女性は少なくありません。

新刊『透明な夜の香り』は香りをテーマに描いた連作短編小説です。元書店員の若宮一香は、ひょんなことから古い洋館に住む天才調香師・小川朔に雇われ、朔の家政婦のような仕事を始めます。人並み外れた嗅覚を持つ朔は、依頼主の希望に沿ったオンリーワンの香水を調合するのが仕事。朔のもとには、亡くなった夫の香りを求める女性、失踪した娘の手がかりを探す親などさまざまな事情を抱えた人が訪れます。一方、一香にも口にすることができない秘密があり……。

花や植物、ハーブ、スパイスのほか、雨などいろんな香りが行間から立ち上る豊饒な物語です。

「私自身、子どものころから結構、鼻がいいんです(笑)。アロマや香水も大好きですし、いろいろと嗅ぎ分けることもできます。そういうこともあって、もともと香りに興味がありました。ですが“鼻がいい”と言うと、“えっ!”と警戒されることも多くて……。それでこのことをあまり人に言ったことがないんです」

人気の少ない京都の老舗喫茶店で、春のうららかな日差しを浴びながら、千早さんは語り始めました。

「もっとも、今回の小説を書く直接のきっかけは、『人形たちの白昼夢』で分子料理の短編を書いたことです」

分子料理とは、調理する過程で起こる食材の変化を科学的に分析して解明し、新たな調理手法や技巧を編み出す調理法のこと。

「たとえば、トマトを遠心分離機にかけると上澄みは白く透き通った液体になるのですが、この液体にはトマトの香りが残っています。色がなくなり、形は変わっても、香りで脳が刺激され、付随する記憶がよみがえってくるのが面白いと思いました」

このことがきっかけで香りについて調べ始めた千早さん。ある一冊の本に強い影響を受けたといいます。

「調香師・中村祥二さんの『調香師の手帖』という本が、すごく面白くて。香りは個々人の記憶や経験と密接に結びついていて、言語化の仕方も人それぞれです。それで興味がさらに強くなり、香りをモチーフにしたエンタメ作品を、一話完結の長編ものとして書きたいと考えました」

こうして誕生した一香と朔を主軸にした物語。2人がそれぞれ秘密を抱えていることもサスペンスフルで、ページをめくるときの推進力になっています。

「人は香りに対してフラットではいられません。好き嫌いとは別に、香りを嗅ぐと一瞬にして脳が動きだし、記憶がよみがえります。
思い出したくないことですら思い出してしまう。そこを書いたつもりです」

ところで千早さんは「職業作家になって11年、いろいろな人を書けるようになった」と続けます。

「以前は、違和感ばかりに目が行っていました。今も生きにくさはありますが、年を取ったからか悲観することやつらくなることが減り、いい意味でいい加減になってきました。
ただ、社会の問題を作品の中に落とし込んでいきたいとは思います」

干からびていた一香の心が潤っていく様にも魅せられる物語。さて、あなたにとっての幸せの香りはどんな匂いがしますか?

■千早さんの本棚から

おすすめの1冊

「資生堂で長年研究生活を送った調香師による香りの世界への指南書。香りの歴史、歴史的人物と香りの関わりや、香りの科学的な仕組みや心や体への不思議な働きについても語っています。とにかく面白いので、お薦めです。」

PROFILE
ちはや・あかね◎’79年、北海道生まれ。’08年『魚神』で小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。翌年、同作にて泉鏡花文学賞を受賞。’13年『あとかた』で島清恋愛文学賞を受賞。同年に『あとかた』、’14年に『男ともだち』でそれぞれ直木賞候補となる。

聞き手/品川裕香
しながわ・ゆか◎フリー編集者・教育ジャーナリスト。’03年より『女性自身』の書評欄担当。著書は「若い人に贈る読書のすすめ2014」(読書推進運動協議会)の一冊に選ばれた『「働く」ために必要なこと』(筑摩書房)ほか多数。

この抜粋記事の中に出てくる「分子料理」という言葉は初めて聞いたのですが、以下の記事を見るとその世界観が伝わってきます。

モダンな創作料理の中で、幅広くそのテクニックが活用されていそうです。

千早茜さんの出身地が私と同じ北海道だったので、どんな幼少時代だったのかが気になったので調べてみたのですが、獣医だったお父様の仕事の関係で、幼少期をアフリカ・ザンビアで過ごされたそうです。千早さんの感性の鋭さはその幼少期時代の影響を大きく受けているように感じました。

そんな、千早さんの進める「調香師の手帖」の内容がとても気になるので、たった今注文しました。間違えなく厚みのある情報が詰まっていると思いますので、到着が非常に楽しみです。

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