先日、北海道の実家へ帰った時に、私自身が日々ハーブとどのような関わり合いを持って生活しているかということについて両親と話をしていたときに、父親が、
「お前、養蜂とかやってみればいいべや(北海道弁)」
という提案を受けました。
言われてみると確かに興味はありますが、神奈川県横浜市の自然の多いところには住んでいるものの住宅街なので、近所迷惑などを考慮すると踏み切れないです。
ただ、数年前まで、私の自宅から300mくらい離れた草地で日本ミツバチを育てている養蜂家が居て、はちみつを購入していたことがあります。
ミツバチの巣から採取したロウである「ミツロウ」とハーブ脂溶性成分を混ぜ合わせたバーム(軟膏剤)は、細菌の感染や乾燥など外部の刺激から保護してくれるので、妻用と自分用でたまに作ることがあるのですが、自分の手でミツロウを採取してみたいという想いはあります。
やはりなんと言っても、採れたてのハチミツをすぐに食べれるのは最高ですね。
そこで、住宅街で養蜂している人っているのかを調べてみると、神奈川県の辻堂というところで住宅街で養蜂が行われ、採取されたハチミツは、湘南ふじさわ産の食材として藤沢市から認定され、地元の人にも愛用されている「中野養蜂園」があることを知りました。
今の園主は4代目なので、昔からこの地で養蜂が行なわれてきたこともあり、周囲の住民の理解・信頼がベースになっていることが上の記事から伝わってきました。
その他に、東京・銀座で、「銀座ハチミツプロジェクト」というプロジェクトが2006年からスタートしており、銀座のビル屋上で1トンのハチミツが採れるほどまで規模が拡大しているそうです。
このプロジェクトがスタートできた経緯の部分が面白いです。
2006年からスタートした「銀座ミツバチプロジェクト」。今でこそ150人のメンバーがいて、国内外から視察の来る団体ですが、設立当初は活動内容の理解を得るのが大変だったようです。
「銀座で養蜂ですから、最初は怪訝な顔をされました。ミツバチは刺すイメージがあるので、そんな昆虫を銀座の街に放って大丈夫か、という意見もありました。ただ、銀座は常に新しいものを受け入れてつくられてきた街です。明治時代から、新聞街・銀行街と当時の最先端が銀座に集まって街が形づくられていきました。そういう街の歴史を振り返ると、奇想天外なことをする人は現れるけれど、街にそぐわなかったら消えていくのだと、それが“銀座のフィルター”だと言ってくれた人がいて、プロジェクトをスタートすることができました」。
日本の中における養蜂に関する情報を集めていくことで、今後新たな気づきが出てくる予感もしていますので引き続きアンテナを張っていきます。
ところで、海外の養蜂に目を向けてみると、欧州のバルト海沿岸に並ぶ旧ソビエト圏のバルト三国の中で最も南にある国で、ポーランド、ラトビア、ベラルーシと国境を接しているリトアニアが「蜂蜜天国」と呼ばれていることを知りました。
以下の記事をご紹介します。
リトアニアのお土産に!蜂蜜から生まれた酒「ミード」
ヨーロッパの小国リトアニアは、小さいながらも観光資源が豊富であり、豊かな自然に囲まれているため「森と湖の国」といわれています。そんなリトアニアの名物である、蜂蜜から作ったお酒「ミード」をご紹介します。
森に囲まれた蜂蜜天国「リトアニア」
バルト三国の南に位置するリトアニアは、とても穏やかな雰囲気の小さな国です。国土の大部分が農地と森林に覆われていて、そこには4,000以上もの湖が存在する「森と湖の国」として知られています。
また良質な蜂蜜の産地でもあり、郊外へ行くと養蜂箱を見かけることも多いでしょう。ミツバチは花や草木が茂るきれいな環境でしか生きれませんが、そのミツバチ達もやはりリトアニアはお気に入りなようです。
蜂蜜からできた製品が豊富!
ギフトショップに行くとたくさんのキャンドルを見かけます。これはミツロウキャンドルといって、ミツバチのお腹から出る、蜂の巣と同じ成分でできたロウソクです。それだけでなくミツロウ石鹸なども売られており、環境に優しく見た目も可愛いのでお土産としても最適です。
もちろん蜂蜜そのものも種類豊富であり、様々な大きさの瓶が売られています。普段は蜂蜜の味を比べる機会などないと思いますが、リトアニアでは何種類もの味を試すことができます。そのほか蜂蜜ビールに蜂蜜ケーキなどもあり、まさに「蜂蜜天国」となっています。
リトアニアの土産におすすめの蜂蜜酒「ミード」
リトアニアの蜂蜜から作られたものの中で、最もおすすめなのは蜂蜜のリキュール「ミード」です。ミードにはたくさんの種類がありますが、これからご紹介するのはあのエリザベス女王からお墨付きをもらったという、名誉ある銘柄でありリトアニア国家遺産にも指定されているものです。
またリトアニアはミネラルウォーターの採水地でもあるため、美味しい蜂蜜だけでなく、豊富な天然水によってもこのお酒が出来上がっています。
品格漂う2種類のおすすめミード
ご紹介する蜂蜜酒は2種類あり、ひとつはアルコール度数12%の甘口ミードです。これには醸造所のある町の名前が付けられ、スタクリシュケス(Stakliškės)と呼ばれています。
12%というのは一般的なワインの度数とそれほど変わりません。飲み方はロックやストレートでいただいてもまったく問題ないでしょう。蜂蜜風味の甘くてまろやかなテイストなので、女性にはもちろんおすすめです。ラベルもかわいいので贈り物にしても喜ばれるのではないでしょうか。
もうひとつはなんとアルコール度数50%のミードです。こちらはスクティニス(Suktinis)といって、14種のハーブと3種のベリーが配合された、濃厚なテイストになっています。アルコール度数はかなり強いですが、チビチビいくよりショットグラスで、くいッと思い切ってしまう方がいいかもしれません。
スクティニスはリトアニア語で「回る」という意味らしく、リトアニア伝統舞踊にも同じ名前が付けられています。旅の思い出として12%のスタクリシュケスとセットで購入し、家族や友達で飲み比べをしてみてはいかがでしょうか。
蜂蜜酒に関するマメ知識
蜂蜜酒は世界最古のお酒といわれていて、その歴史は紀元前7000年にもなるそうです。酒造りには糖分が必要ですが、砂糖が出回るのはもっと後になってからであり、最も古いものでは蜂蜜に果汁を混ぜて発酵させていたことがわかっています。
また滋養強壮の効果があるため、大昔のヨーロッパでは新婚夫婦は1ヶ月間、室内に閉じこもって蜂蜜酒を飲みながら子作りに励んだ時代があったそうです。その蜜の月「ハニームーン」は現在の「ハネムーン」の語源になったといわれています。
おわりに
リトアニアの蜂蜜製品、そして蜂蜜酒「ミード」をご紹介しましたが、上記のボトル以外にもいろいろな種類があり、アルコール度数も様々です。お酒が好きな方はご自身で楽しむのもいいですし、お土産や話のネタにもなるのではないでしょうか。
一番のおすすめはやはり甘くて飲みやすい、アルコール度数12%のスタクリシュケスです。蜂蜜酒はスーパーマーケットでかんたんに手に入るので、リトアニアに行った際には是非探してみてください。
※Tripnoteの2019年4月5日の記事(https://tripnote.jp/lithuania/local-liqueur-mead)より抜粋
ミードだけではなく、蜂蜜ビールや蜂蜜ケーキも非常に気になります。本当に蜂蜜天国にふさわしい国だと感じました。
ハネムーンの語源の話も面白いですね。
今後、国内、海外の養蜂事情についても少しずつ見聞を深めていきたいと思います。