日本のハーブティー市場 2015年からの10年間で約2倍

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私自身が、ハーブに惹きこまれたきっかけというのは、2015年にマンションから一軒家へ引っ越して庭を持ったことです。

せっかく庭を持ったのだから何かお洒落な植栽をしたい!と思いガーデンセンターへ行き、ハーブコーナーからいくつかのハーブを適当にピックアップし、育てはじめました。

そして、ハーブの香りの素晴らしさに感動。とくに、レモンバーベナの香りを嗅いだ時に、ハーブの世界には、こんなすげ~世界が広がっていたのか!と衝撃を受け、この世界に生涯をかけてたっぷり楽しんでいきたいと思うようになりました。

振り返ると今年で、自分にとってのハーブ元年から10周年です。今日はそれに相応しい記事を取り上げます。

いまや30億円市場となったハーブティ…市場拡大のきっかけとなった「ひとつのアイデア」

今でこそ、ハーブティは一般化されていて、香りや風味を楽しむ習慣もできています。そのハーブティを日本に初めて本格導入したのが、日本緑茶センターの創業者。1969年のことです。現在とは違う文化がある中、ハーブティの販売は苦戦を強いられたそう。当時の時代背景とともに、苦戦をどうやって乗り越えたのかを、2025年春夏ネタマッチ合同発表会でお聞きしました。

日本緑茶センターが着目した「ポンパドール」。でも散々な結果に

ハーブティのブランドとしてよく知られているのが、「ポンパドール」ではないでしょうか。1882年に創業したドイツの老舗ティーメーカーである「ティーカネン社」が、1913年に立ち上げたハーブティのブランドです。現在は世界50カ国以上に輸出されている、世界的に知られるブランドとなりました。そのポンパドールにいち早く注目して日本展開を開始したのが日本緑茶センターです。

日本緑茶センターは、ポンパドールの他にクレイジーソルトなどを扱っています。ハーブを中心にして世界中の高品質食品を日本に提供する企業です。ポンパドールを日本展開する際も、当然ながら売れる自信はあったのでしょうが、結果は散々だったそう。当時の日本では、ハーブ自体もそうですし、ハーブという言葉を知っている人もほんの一握りだったからです。「ハーブティって言われても……、よくわからない」というのが、当時の消費者の感想だったのではないでしょうか。よくわからないものにお金を出して買うのは勇気がいります。そもそも、買わない、買えないのが常ですから、売れないのは当然だったのかもしれません。

ハーブティのイメージを刷新するため名前を変更

当時はハーブティを知る人もほとんどいなかったことに加えて、販売されるのが健康食品コーナーだったこともあり、ハーブティは薬のようなお茶、体調が悪い人が飲むものというイメージがあったそうです。ハーブは薬草と捉えられていたので、健康な人にとっては不要なもの。そこで日本緑茶センターは、「ハーブティー」を「フラワーティー」と言い換えるようにしたのです。

フラワーティーにすることで、ハーブの薬草というイメージが花へと変わりました。パッケージも変更して、ローズヒップやカモミールを使うハーブティならば、それらの花を描くようにしたのです。

さらに、フラワーティーにすると、健康飲料として認識されていたものがリラックスのための嗜好品になるのではないかという狙いもありました。なんとなく花に囲まれた優雅な時間を想像しますから、健康のためというよりは、気分転換やリラックスのための飲み物にしようとしたのです。そして、そのような時間を過ごしたいと思う女性へのアプローチも目的の1つ。日本緑茶センターの狙いは見事にあたり、女性層の心をつかむことに成功しました。それまで健康食品コーナーに並んでいたハーブティーは、大都市の百貨店や高級バラエティストアに並び、人気商品となったのです。

同じ商品であっても名前(呼び方)を変えるだけで、大きな変革を起こすことができてしまいます。その裏には、ターゲットとなる女性のライフスタイルや求めているものを考え抜く作業があったのでしょうが、その努力が功を奏した事例といえます。

日本で市場を拡大するハーブティ。その背景にあるものは?

日本のハーブティー市場は拡大を続けていて、2015年からの10年間で約1.8倍。2024年には30億円市場となっています(2015年〜2024年 KSP-POS金額を基に日本緑茶センターが集計)。ここまで市場が拡大したのには、大きく2つの理由があります。

◾️カフェインマネジメントの影響

カフェインを過剰に摂取すると睡眠を妨げるなどの弊害があるとされています。コーヒーやエナジードリンクに含まれていますが、摂取量を意識している人も少なくありません。また摂取する時間を管理して、カフェインと上手に付き合うカフェインマネジメントという考え方もあります。ハーブティはカフェインを含まないものが多いので、コーヒーの代わりに飲まれるケースも増えてきました。

◾️ライフスタイルの多様化

時代とともにライフスタイルは変化していく中で、いつでも飲めるものとして取り入れられるようになりました。先ほどのカフェインマネジメントもそうですが、おやつにお菓子やジュースでは罪悪感があるけれど、自然由来の甘味であるステビアリーフやリコリスなどを使用するハーブティは、罪悪感なく飲めるもの。ハーブティは味や香りの種類も多いですし、抽出時間によって味の濃さを変えることもできますから、その時の自分の気分や体調にあわせたハーブティを作ることもできます。自分仕様にできるという点も、ハーブティが取り入れられる要因となっているようです。

ハーブティの中でもフルーツ系が人気

ハーブティの市場は拡大していますが、その中でも特にフルーツフレーバーの人気が高まっています。金額ベースで前年比約131%(2023年〜2024年 KSP-POPを基に日本緑茶センター集計)となっていますし、ポンパドールの「フルーツ オブ ザ

ワールド」のシリーズの売り上げも前年比で163%に成長しています(2024年日本緑茶センター実績)。

たった5分で水出しOKの「コールドブリュー」

フルーツフレーバーが人気ですが、抽出に手間や時間がかかると面倒と思ってしまうもの。そこでこの夏ポンパドールが力を入れたのが、「コールドブリュー」です。コールドブリューというのは、低温で抽出したコーヒーのこと。スターバックスでもコールドブリューコーヒーが販売されています。ポンパドールのコールドブリューも、水を使って抽出ができます。その時間はたったの5分。

そして甘味料不使用でフルーツやハーブ(ステビアリーフ、リコリス)由来(商品によって異なる)のすっきりとした甘さになっています。カロリーは1ティーバッグ(浸出液250ml)あたり3〜5kcal、そしてカフェインゼロですから、飲む時間を気にする必要もなくなります。

新商品のフレーバーは、ベリーモヒート、パイナップル&マンゴー、ピーチ&パッションフルーツ、ストロベリー&オレンジの4種。短時間で抽出ができるので、家事の合間や仕事の休憩時間でも間に合うのでしょう。またリラックスタイムにもおすすめ。これから気温が高くなってきます。手軽にフルーティなハーブティを取り入れていくのもよさそうです。

現代ビジネスの2025年4月17日の記事より抜粋

ハーブのことにのめり込んでいくうちに、ハーブ・アロマの楽しい世界を日本だけではなく、世界中に広げたいという想いが強くなりました。

上記の記事を読んで、自分がハーブと出会った2015年から、日本のハーブティー市場が約2倍に膨れ上がっているというデータを見ると非常に感慨深いものがあります。

このような状況の中で、自分がハーブ・アロマの市場に対して何ができるのか、について改めて深く考える機会になりました。

わくわく感が止まりません。。

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