沖縄県と鹿児島県に自生している「オキナワニッケイ」のこと、少し調べてみました。

※VRINDAAM社アーユルヴェーダ・アロマフレグランス日本初上陸!バナーをクリック

先日、「ケセン団子」という鹿児島郷土料理を知り、それにシナモンの葉が使われていたことにより、シナモンが鹿児島県で栽培されていることがわかりました。(以下)

【過去の関連記事:「鹿児島県」と「シナモン」の関係性について

そして、上記の記事をアップした際に、九州在住の読者から、

「九州では、昔から「ニッケ」の木として普通に山に生えてましたよ」

というコメントを頂き、九州ではそんなにシナモンが身近なものだったのかということを知りました。

その後、日本メディカルハーブ協会主催の昭和薬科大学の薬用植物園見学会に参加した際、先生の話の中で、沖縄に自生している「オキナワニッケイ」というシナモンの品種が存在することを知りました。

その時に、

もしかして、鹿児島県に生えているシナモン(ニッケ)は、その「オキナワニッケイなのではないか?

と思ったので、一度、シナモンの品種について整理してみようと思い、調べてみました。

すると、「植木ペディア」というサイトに興味深い記述がありましたので、一部抜粋します。

【ニッケイの特徴】

・かつて駄菓子屋で売られていた「ニッキ水」や「しばニッケイ」の原料となる木で、ニッキはこの木の細根を切って束ねたもの。樹皮を乾燥させた物は独特の香りと味があり、「桂皮」、「日本肉桂」などとして香辛料や薬用に使われる。漢方薬「葛根湯」などにも含まれ、頭痛、解熱、発汗、健胃に効能があるとされる。

かつては中国の雲南地方及びインドネシアを原産とし江戸時代(享保年間)に日本へ渡来したものと考えられていたが、沖縄や徳之島(鹿児島)に野生種が見付かり、学名も変更された。香辛料や駄菓子用に栽培されていた時期もあるが、現在はより香味の高い中国産(シナニッケイ)に取って代わられた。

・ニッケイの葉はクスノキなどと同様、写真のとおり葉脈といわれる三本の線が目立ち、裏側は白味を帯びるのが特徴。

・あまり目立たないものの6月ごろにクリーム色の花を咲かせる。

・シナモンケーキやシナモンティー、スパイスでお馴染みの「シナモン」はセイロンニッケイの枝皮を乾燥させたもの。日本でも観葉植物として親しまれる。

・「ニッキ」の印象が強く「ハッカ」と混同されがちだが、ハッカはペパーミントなどシソ科ハッカ属の葉から抽出するものであり根本的に異なる。

ニッケイの基本データ
【分類】クスノキ科/クスノキ属
常緑広葉/高木
【学名】Cinnamomum okinawense
【別名】ニッキ
【成長】早い
【移植】難しい
【高さ】10m~15m
【用途】公園
【値段】500円~20000円

このサイトでは、「ニッケイ(肉桂)」というのは、オキナワニッケイ(Cinnamomum okinawense)のことを指しており、この学名は、「元々江戸時代に中国から渡ってきたと思われていたが、沖縄と鹿児島(徳之島)に自生したことがわかった」ことにより付けられた学名だということが読み取れます。

なるほど、やはり、九州に自生していたシナモンというのは、このオキナワニッケイ(Cinnamomum okinawense)の可能性がかなり高いですね。

因みに、沖縄では、このオキナワニッケイの葉を使ったお茶を「からぎ茶」として昔から親しんできたそうです。


そう言えば、先日あるお店のスパイスコーナーに立ち寄った際、2種類のシナモンが同じブランドから発売されており、味の違いに興味が沸き、味比べをしてみました。その時のことをInstagramにアップしました。

View this post on Instagram

スリランカ産のセイロンシナモンと、ベトナム産のカシア(インドシナモン)の味比べ 同じシナモンでも、こんなにも味の違いがあるのか、、と驚きました。 Place aux Herbes(プラース・オウ・エルブス)~ハーブ・アロマの専門家の集合サイト〜は @enjoyherballife から #placeauxherbes #プラースオウエルブス #ハーブアロマの専門家の集合サイト #enjoyherballife #エンジョイハーバルライフ #ハーブのある暮らし #香りのある暮らし #ハーブ #ハーバリスト #アロマ #アロマセラピスト #ハーバルセラピスト #アロマサロン #アロマセラピー #アロマテラピー #セイロンシナモン #シナモンカシア #シナモン #ニッケ

Place aux Herbesさん(@enjoyherballife)がシェアした投稿 –

スリランカ産の「セイロンシナモン」と、ベトナム産の「カシア(インドシナモン)」の2種類だったのですが、セイロンシナモンは、優しいシナモンの味で、カシア(インドシナモン)の方は、砂糖が入ってる?と思うくらいに甘みを感じ、且つ、ピリッとした辛味があります。

これを体験したときに、同じシナモンの仲間でも香り・味・色に様々な特色があるんだということが認識できました。

そして、自分の中で、シナモンの分類ってどんな感じに体系化されているのかについて興味が沸いてきたので色々調べていたところ、「小石川植物園の樹木植物名の由来」というサイトに、オキナワニッケイ(Cinnamomum okinawense)についての詳細、及び、シナモンの分類について記載されているページがありました。

(以下、未確定情報が多く、参考ページとして位置付けられています)

ニッケイ 肉桂
Cinnamomum sieboldii Meissn. (1864)
または
Cinnamomum okinawence ( 1976?)

( この学名はともに異名のようだ )

  科 名 : クスノキ科 Lauraceae
  属 名 : クスノキ属 Cinnamomum Schaeff.
    (1760) nom. cons.
  正 名 :

 Cinnamomum loureiroi Nees (1836)

   

← C. loureirii Nees (1836)

   
     命名規約の変更によって訂正された
  英 名 :  Saigon cinnamon
  原産地 : 中国南部、ベトナム と考えられている
  用 途 : 主に根の皮を セイロンニッケイやケイの代用として、薬用や調理用の香辛料として用いる。

常緑樹林内にはまとまった場所に 5本のニッケイがあり、4本には名札が付いている。 ところが 5m と離れていないのに Cinnamomum sieboldiiと C. okinawense の2種類がぶら下がっている !

     

しかも 両方の学名とも アメリカ農務省のデータベース GRIN に無く、正名どころか異名としても出ていない。 ニッケイ類は 昔から世界的に有名な種なので、どれかがニッケイのはずだ と、英語名や中国名を頼りにして 以下のように考えた。

     
 
 
学名 和名 代表的な英語名 中国名 備 考
 
 C. loureiroi Nees  ニッケイ

 Saigon cinnamon

   

Saigon-cassia

        ?  
 
C. aromaticum Nees  ケイ、トンキンニッケイ

 cassia

   

Chinese sinnamon

     肉桂 rou gui

 肉厚の樹皮、桂皮・

   

カッシアはシナモンの代用

   
 

C. yabunikkei

   

H. Ohba

     ヤブニッケイ    -

 天竺桂

   

tian zhu gui

     
 
C. verm J. Presl  セイロンニッケイ  Ceylon cinamon  錫蘭肉桂 xi lan  内皮をシナモンと呼ぶ
 

C. burmanni

   

Nees ex Blume

     ジャワニッケイ

 Java-cassia

   

Batavia cinnamon

     陰香 yin xiang

上記の赤字の部分を見ると、「元々江戸時代に中国から渡ってきたと思われていたが、沖縄と鹿児島(徳之島)に自生したことがわかった」ことによりオキナワニッケイ(Cinnamomum okinawense)という名前が付けられたというのはここ40年くらいの話というのが推測できます。

シナモンのWikipediaのページを見ても、シナモンに関する情報は非常に多いことがわかります。

世界最古のスパイスと呼ばれるほど、人類の歴史において関わりが深いので、歴史の中で様々な政治的な要素も絡んでしまい、何が本当なのかというのかが非常にわかりづらくなっている部分が多いと思います。

なので、自分の身近にあるものから徐々に知見を掘り下げていくという方法が確実な実のある情報になっていくのではないかと考えています。

シナモンのことはこれからも探求していきたいと思います。

Like! Provence – プロヴァンスが大好きな、貴方へ。(バナーをクリック!)

名前 (必須)メールアドレス (必須)サイト

コメントを残す