伐採期以外の林業の「副業」として、福井県池田町の夫婦が「クロモジ」を使用したハーブティーを開発・商品化。

※VRINDAAM社アーユルヴェーダ・アロマフレグランス日本初上陸!バナーをクリック

昨年あたりから、日本の”林業”の業界における「ハーブ・アロマとの連携」に関するニュースが活発になってきました。

昨年12月に、農林水産省の2つの外局のうちの一つである「林野庁」が、森林空間そのものを活用し、これまでの木材生産・供給だけでなく、健康需要などを見据えて森林体験や商品開発で新たなビジネスを生み出し、山村地域に新たな雇用と収入を生み出すことを目的に、「森林サービス産業」の創出に動き出したことを取り上げました。

その専門部会に「香イノベーション」が設置され、スギやヒノキなどを精油の原料として有望視しつつ、新たな市場形成を見据え、精油の効用やアロマテラピーでの使用状況などの調査がはじまっているそうです。

【過去の参考記事:林野庁が、森林空間を活用した「森林サービス産業」の創出に着手。「香イノベーション部」という専門部会を設置したことの意義は大きいように思います。

また、昨年5月には、

「国産精油生産者の安定した収入と、生産に専念できる環境づくりをサポートする」
「国産精油生産者とセラピストや精油愛好家(消費者)をつなぐ情報交換の場を提供する」
「精油の特性、作用、活用法を啓蒙する」
「国産精油生産を活性化する森づくりを推進する」

を目的に、「ふるさと精油をつなぐ会」が設立されたことを取り上げました。

【過去の参考記事:アロマセラピスト、医療・介護施設、メーカー、国産精油生産者を一つに繋ぐ「ふるさと精油をつなぐ会」発足のニュースを見て

日本の林業に新たな付加価値をもたらし、且つ、それが、人びとの健康に寄与するという点で、これらの動きは期待をしています。

上記は、業界を活性化する視点での動きですが、先日、実際に林業を営む方がハーブティーを開発・商品化したニュースが入ってきましたので、どのような内容か確認してみたいと思います。

林業の未来つなぐ、森の恵みのお茶 クロモジで池田町の夫婦が開発

吉田さん夫婦がつくった2種類のクロモジハーブティー=福井県池田町内

伐採期以外の林業の「副業」として、福井県池田町の夫婦が山に自生するクロモジを使った「森のハーブティー」を開発した。「香りや色がいい」と評価され、発酵醸造料理人として知られる伏木暢顕さんの通販サイトで販売されている。夫婦は「木の伐採以外にも広がる林業の可能性と面白さを若い人たちに伝え、山を未来につないでいきたい」と話している。

夫婦は、林業を守り後生に伝えるとの思いを込め「守(も)り人伝え人」の名で活動する林業士の吉田瑛さん(36)と妻でデザイナーのカナさん(37)。秋の彼岸から春の彼岸までの伐採期以外にも安定した収入を得られるよう、森の恵みを生かした林業の「副業」第一弾として、夫婦でお茶の開発に取り組んだ。

クロモジは独特の香りがあり、高級つまようじに使われる。山では斜面に自生し、杉の伐採時には邪魔もの扱いをされることが多いという。瑛さんが毎月、木に虫が入りにくいと言い伝えられる新月の日にノコギリで切って収穫する。他の樹木の成長を妨げているクロモジを選ぶなど自然に優しい伐採を心掛けている。

開発したハーブティーは枝のみの「おやすみピンク茶」と、枝と葉を混ぜた「おはようキイロ茶」の2種類。クロモジの香りはリラックス効果をもたらすとされ、ピンク茶は就寝前に飲むと快眠につながるという。キイロ茶は、爽快感を生む成分がある葉を使い、目覚めの一杯に向くという。料理人の伏木暢顕さんの通販サイト「発酵ふしき」で販売されており「香りが良く、あざやかな色がかわいらしい」と伏木さんから好評価をもらったという。

パッケージのデザインなどを手掛けたカナさんは「このお茶が山に興味を持つきっかけになったら」と話していた。「おやすみピンク」がポット7杯分、「おはようキイロ」がティーパック15個入りで税込み各1500円。問い合わせは「守り人伝え人」のホームページから。

※福井新聞の2020年3月19日の記事(https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1050901)より抜粋

林業に付加価値をつけるという視点で、このように草の根ベースでの実際の動きを見ると嬉しくなります。

クロモジの木は、杉の木を伐採する時に邪魔者扱いされているということは知りませんでした。

クロモジは、ハーブ・アロマ界においては重宝する香り高いハーブとして認知されていますので、視点が変わると価値が大きく変わるという一例だと思いますし、逆に、クロモジを軸に林業に付加価値をつけ、林業、及び、地域の活性化につなげるという視点は良い方向性だと思います。

以下に、クロモジ関連の過去の記事を貼ります。

【下記の関連記事:代表的和ハーブの「クロモジ」のお茶をはじめて飲みました。香り高く美味しかったです。

【下記の関連記事:「クロモジ」エキスのインフルエンザウイルス増殖抑制効果は、摂取して24時間後にウィルス感染しても抑制できる可能性があることが確認されたようです

【下記の関連記事:クロモジの研究、生産、加工、商品化等の流れが「産官学連携」の枠組みで加速していきそうです。

【下記の関連記事:養命酒製造が「クロモジ」を主体としたクラフトジンを2019年3月に発売予定。お味が気になります。

クロモジの可能性は今後さらに広がりそうで、とても楽しみです。

 
 
Like! Provence – プロヴァンスが大好きな、貴方へ。(バナーをクリック!)

名前 (必須)メールアドレス (必須)サイト

コメントを残す