長崎県の果樹栽培農家がコスメブランドを立ち上げ。利益を荒廃した土地に投資し、地域再生の仕組みづくりを目指す動きについて。

※VRINDAAM社アーユルヴェーダ・アロマフレグランス日本初上陸!バナーをクリック

昨年大晦日に、2019年の弊ブログの10大トピックをランク付けしましたが、その中で、第8位に「耕作放棄地のハーブ栽培を通じた有効活用の動き」をピックアップしました。

現在の耕作放棄地の問題解決の為の手段の一つとして、「ハーブ栽培」の切り口が今後大きく寄与していく予感がするため、個人的に大きな興味を持っている領域です。

私自身、5年程前に、地域の菜園をひと区画借り、ナス、トマト、ピーマン、オクラ等、様々な野菜を、農薬を使わずに栽培していたことがありますが、無農薬で安定的に果実を実らすことは結構大変なことがわかりました。

その後、自宅の庭でハーブの栽培にのめりこんでいくことになったのですが、その生命力の高さに驚き、上記の一般的な野菜と比較して、”枯れてしまい息絶えていく”確率が極端に低いことがわかりました。

ハーブの場合は、地上の葉が枯れてしまっても根はしっかりと生きていて、一定期間後にしっかりと芽を出す確率が高いです。

会社員の仕事を本業としている身としては、ガーデニングに十分に時間を取れるのは週末くらいなので、ハーブの生命力の高さが、ガーデニングを継続していく上で、とても合理的だと感じています。

このハーブの特性は、農家の高齢化が進み、且つ、少子化が進んでいる今の社会の中で、大きな役割を担っていくように感じているのです。

冒頭に取り上げた「耕作放棄地」の問題に対する取り組みとして、先日、ミカンやネロリなどの果樹園を営む農家が、収穫した果実や花を原料とするオリジナルコスメブランドを立ち上げたというニュースを見たのですが、

それをなぜ立ち上げたのか?という理由が面白く、今後波及していく可能性が高いと感じましたのでご紹介します。

コスメブランド設立 収穫した果実や花を活用 利益投資で土地再生へ

収穫した果実や花を原料とするオリジナルコスメブランド「junero(ジュネロ)」を立ち上げた山辺さん=佐世保市針尾東町

長崎県佐世保市と西海市でミカンやネロリなどの果樹園を営む農家、山辺吉伸さん(38)は、収穫した果実や花を原料とするオリジナルコスメブランド「junero(ジュネロ)」を立ち上げた。将来的には利益を荒廃した土地に投資。再生させて雇用を拡大する仕組みづくりを目指している。

佐世保市針尾東町出身で、実家はミカン農家。2011年ごろから、皮に傷があるミカンの活用策を模索していた。取り組んだのは果皮から天然精油を抽出したアロマオイルの製造。独学でアロマを学び、13年にミカンの皮からオイルを抽出することに成功した。

力試しのつもりで14年に東京のイベントに出店した。「オーガニックですか」。客からたびたび尋ねられ、無農薬栽培が求められていることに気が付いた。当時、無農薬のミカン農家は県内に見当たらなかったため、挑戦を決めた。

無農薬栽培をする土地を探していた15年ごろ、西海市で多くの荒れた畑を目の当たりにした。「30~40年前は有名なミカンの生産地だったのに…」。血の気が引き、がくぜんとした。「どうにかしないといけない」。将来の農業に危機感を抱き、商品開発への思いを強くした。

付加価値のあるミカンを販売し、利益を荒廃した土地に投資して再生させる仕組みづくりを考案。福岡県の化粧品を取り扱う製造会社に飛び込んだ。「原料はある。新しいものをつくりたい」。思いは通じ、話し合いや試行錯誤を重ね、オーガニックの化粧品ができた。19年夏、ようやく商品化にこぎつけた。

商品は、妊娠線の予防効果があるネロリの精油を配合したモイスチャークリームや、髪にツヤとコシを与える効果がある青ミカンのエキスなどを配合したシャンプーなど7種類を展開。関東の美容院ではすでに導入され、関西の産婦人科から「使いたい」という声が寄せられているという。

地域の活性化につなげようと、11月に針尾東町の西海橋公園に店を設けた。山辺さんは「荒廃した土地を再生させる目標に向かい、販売に力を入れたい」と意気込む。問い合わせはYAMABE KAJUENの電話(0956・76・9342)かフェイスブック(@yamabekajuen)。

※長崎新聞の2020年1月9日の記事(https://this.kiji.is/587666814072898657?c=174761113988793844)より抜粋

ミカン農家をはじめとする「果樹栽培農家」というと、果樹を栽培して、それを出荷することで生計を立てているというイメージが強かったので、このYAMABE KAJUENの山辺さんの取り組みを知ると、今までのイメージがガラッと変わりました。

このように農家自身が大きく意識を転換していくことが、現在の土地の荒廃の問題を解決する上で求められているということもあると思いますが、このトレンドは個人的に大きな期待が高まりました。

以前、神奈川県中郡大磯町にて、摘果みかんを使った精油の商品化のニュースを取り上げましたが、それは農家が中心となっていない為、今回取り上げた動きとは毛色が違います。

【過去の関連記事:摘果ミカンを使ったアロマオイルの商品化により、『アロマのまち』を目指す女性たち

今後、日本のミカン農家等の果樹栽培農家が起点となって、化粧品、精油等の商品化を図っていくことで、日本各地で様々な形での循環が生まれ、地域の活性化が高まっていくことに大きな期待を持てます。

非常に楽しみです。

KAWABE KAJUENのFACEBOOK

 
Like! Provence – プロヴァンスが大好きな、貴方へ。(バナーをクリック!)

名前 (必須)メールアドレス (必須)サイト

コメントを残す