毎日、実際にハーブティーを淹れて飲んでいる立場からすると、コンビニやスーパーで売られているペットボトル系のハーブティーは美味しいと感じることが少ないです。
いつも、保存瓶からドライハーブをスプーンですくい、数種類をガラスポットに入れてから、お湯をゆっくりと注ぎ、ガラスポットから広がる香り、及び、ガラス越しに変化する色を楽しんでいます。
そして、数分立った後に、グラスに注いで、改めてじっくりと香りと色を楽しみながら、熱めのハーブティーをすすり、口に広がる味を感じながら、、、
毎日五感を使いながら楽しんでいるので、ハーブティーの世界の奥深さは知っている方だとは思っています。
ですので、コンビニやスーパーで売られているペットボトルのハーブティーのブレンド内容を見るとどんな味かは想像がつきます。
しかも、上記のようにハーブティーを毎日じっくりと味わっているので、「ハーブティーとはどういうものかという基準値」は自分のなかで高く持っています。
ペットボトルのものは、工場でどんな工程で作られているかもわからず、且つ、密封されているとは言え時間が経っているものなので、それらのマイナス要素を加味しつつ、味を評価するということが必要になってきます。
そもそも、大手メーカーから発売されるハーブティーに関しては、その企画に関わっている従業員はハーブティーを日ごろから味わっている人とは限らないせいか、味のセンスが感じられるものが少ないのです。。。
だからと言って、市販のハーブティーには手を出さないということではなく、常に新商品が出てきたら即座に味を試すようにしています。
その中で、今まで飲んだ市販のハーブティーの中で一番美味しいと感じたものが、成城石井から販売されている「オーガニックハーブティー」シリーズ。
カモミール&ペパーミント
カモミール&レモングラス
レモングラス&ジンジャー
(※値段は確か129円(税抜き)だったと思います。)
の3種類が発売されているのですが、口に広がる味は自然でやわらかく、他の市販品の基準から見ると相対的に最も美味しいと感じました。
一般的な市販のペットボトル系ハーブティーは、大きく以下のポイントに分かれていると思います。
①甘さがマズい
②味のピュアさが損ねている(人工的なミント風味など)
③ブレンドのセンス自体が全くない
①については、モロッコ系やモヒート系のハーブティーなのですが、甘さの質がだいたい悪いです。その甘さを感じるとテンションが下がり、最後までに飲み切ることが少ないです。
②については、例えば口に広がるミントの味・香り自体が不自然だったりするケースで、人工的に操作を加えられていると感じるケースです。
③については、ブレンドそのもののセンスが良くないと思うケースで、先日の記事「富良野ラベンダーティーは本当にまずいのか検証してみた」のようなケースです。
成城石井から販売されているオーガニックハーブティーは①の要素はもともと無いのですが、②については「非常に自然に近い」ですし、③のポイントもブレンドセンスがいいです。
市販のペットボトル系ハーブティーの味を評価するとき、その市場の基準自体が低いため、「どれだけ自然の味に近いか」が評価のポイントになります。
ですので、未知のとんでもなく美味しい味に出会える!という可能性はほぼ無いと言っていいと思いますが、自分の持っている基準と比べるということが大事ではないでしょうか。
「この違和感はなんだろう?」を感じ、
「この違和感はどこから来ているの?」
「本来の味とはどういう違いがあるのか?」
「この違和感に対し、身体のどこかが反応していないか?」
等を思考してみるようにしています。
その落とし込みをしておくことで、その次に試した味に対する考察も、より深めることができるようになっていくはずです。
そのようなスタンスでいれば、自分にとって美味しい、美味しくないという次元の話は優先順位は下がり、「検証」の優先順位が上がってきます。
「検証」の優先順位が高ければ、自分の知らない世界への感度がどんどん上がってくるようになります。
人生においても、「自分の知らない世界に常にフォーカスを当てている人」と「自分が積み上げてきたもの、知っていることを守っている人」の2つに大きく人間のタイプが分かれると思います。
40歳前後では、この差が歴然としているのではないでしょうか。
前者の姿勢でいる人の話は飽きがきませんし、次にどんな話が出てくるのか楽しみになります。後者の姿勢でいる人は話が面白くないので、自分の過去の経歴とかを強調する傾向があります。
なので、検証の姿勢は常に大事にしたいです。
アトリエ・リクト
26 7月 2020わたしもここのは時々飲みます。科学の香りがその香りと思われて「ハーブまずい」と思ってる人が一部いると思いますねー。残念です。
Rosemary6107
26 7月 2020コメントありがとうございます。そうですね。その「まずい」経験だけで、ハーブに対する興味を閉ざしてしまうリスクが高いので、消費者とハーブとの接点を増やしていくことが大事だと思います。(私も成城石井ブランドはよく飲みます)