ハーブのことに親しみ始めて以来、今年は園芸店に足を運ぶ頻度が少なかったように思います。
コロナが影響しているというよりは、自分自身のハーブを育てることへの考え方が大きく変化したことが影響しています。
手当たり次第、珍しいハーブがあったら自宅で育てていた戦略なきスタンスから、自身のハーバルライフにとってに有効なハーブを選別するフェーズに突入したことにより、「選択と集中」の意識が芽生えました。
現在は、来年以降の庭づくりについてのコンセプトを固めているところなので、ワクワクした日々を送っています。
今日は、店主のセンスが光る福岡県にある園芸店を取り上げたいと思います。
ものづくりを愛する人の夢がリンクする園芸店
ビニールハウスが新スタイルのショップに
のどかな田園風景が広がる福津市の勝浦地区。その一角に、2020年6月20日に誕生したのが、『Chou-fleur(シューフルール)』という園芸店だ。ご覧の通り『シューフルール』はビニールハウスから着想を得た、全く新しいスタイルのショップだ。大きなビニールハウスの中にデッキや人工芝が敷かれ、漆喰壁で覆われた小さなショップや部屋が点在。その間に市場ではあまり見かけない珍しい苗や植物の寄せ植えが配されていて、まるでこの空間その物が一つの町のようにも思える。こんなに魅力的なビニールハウスの活かし方があるとは、見ているだけでワクワクしてくる。
店主はこの地でダリアやトルコキキョウの生産に携わるMさんご夫妻。奥さまは園芸店のオープンについてこう語ってくれた。「子どもが巣立ったのを機に、夫婦で第2の人生をどう生きていくか話し合いました。そこで思いついたのが園芸店の経営。生産者と消費者を直接結ぶ場を作れたらと考えました」。
ご夫妻の想いに共感し、設計・施工に携わったのが『うーの家』。6年前、Mさんがご自身の家づくりを依頼した、信頼を寄せるハウスビルダーだった。
独自の世界観が息づく、うーの家の空間づくり
職人が手塗りを施した漆喰の壁や天井、ビンテージ加工を施した柱や床の素材。西洋で長く住み継がれるような経年美を感じる家づくりが『うーの家』の真骨頂だ。一方で、施主の好みや思いに寄り添った間取りや素材使いなど、オリジナリティあふれる提案力にも高い評価が集まっている。ビニールハウスを利用した『シューフルール』の設計も『うーの家』のアイデアからだという。
「シューフルールのコンセプトはan petit village。この小さな村のような空間から、人生を楽しむ人々の様々な物語が生まれて、広がっていってくれたら嬉しいね。とにかくおしゃれでインテリア雑貨やアンティークの家具、ドライフラワーなど、見どころが満載な園芸店にしようと話が弾みました」と打ち合わせを振り返りながら奥さま。
プランが決まるとまず、ハウスそのものは専門業者が組み立て、黒いゲート部分とハウス内のショップやブースを『うーの家』が設計と施工を担当。Mさんご夫妻と話し合いを重ねながら、独自の世界観をカタチにしていった。ワークショップなどイベントで広がる人の輪
オープンしてから『シューフルール』は早速、おしゃれで新しい情報に敏感な人たちの間で話題に。客が自ら寄せ植えを愉しんだり、貸しスペースでもある個室ではステンドグラスやヨガなど様々なワークショップが開かれたり、ハウスの一角では期間限定でコーヒーやパンの店が開かれたりと、温かなふれあいも生まれている。「花づくりもそうですが、半年間くらいは手間をかけてじっくり育て上げてきたものが、お店に出荷すると一気に手元から無くなってしまう。それは市場の流れからすると当たり前なんですけど、生産者からすると少し寂しさもあるんですね」とMさん。「だから、近所の農家さんが手がける花や木、個人で創作活動を頑張っている作家さんの作品など、私たちが知っている“本当に良いもの”を直接お客様にお届けできたら幸せ。同じ想いを持つ人同士が少しずつつながり合って、いつかこのシューフルールのまわりが小さなフランス村みたいになったら。そんな夢を描いています」。
『シューフルール』から生まれたその夢のタネは、ここからきっと多くの人の手に伝わっていくはずだ。ショップの空間そのものも家づくりの参考になる。店内ではアンティークやビンテージの家具やインテリア雑貨を販売。空間をおしゃれに彩るドライフラワーはすべてMさんのお手製で、こちらも購入できる。デザインも様々なブリキの容器は、鉢植えのカバーや寄せ植え用として人気。上手な苗の育て方や寄せ植えのコツもMさんがアドバイスしてくれるので安心
お気に入りのドレスでブライダル撮影もOK
美しい植物に囲まれた『シューフルール』は、漆喰の建物も含めてとても“写真映え”のする空間。その魅力を生かして、結婚式の前撮りや記念撮影をするのもオススメ。この空間の良さを知るプロのチームがプロデュースしてくれる。個室は新婚生活のための部屋づくりの参考にもなりそう。
※ふくおかナビの2020年12月8日の記事(https://www.fukuoka-navi.jp/111439)より抜粋
こんな店主の想いがこもったお洒落な園芸店が家の近くにあったらテンションが上がります。
今年のコロナ禍の6月に開店したということからも、このお店に対する強い想いが伝わってきますので、利用者の満足度はかなり高いなのではないかと予想します。
”園芸店”というと言葉のイメージが古臭いこともあり、お洒落なイメージと連動しにくいのですが、このようなお店が全国に広がっていくことで、園芸の日本国内のイメージもアップデートされていくのではという期待感が芽生えました。
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