昨年末、街を歩いていた時に、今まで見たことのないハーブティーブランドの商品を見かけました。(ドイツ語が記載されているので、ドイツのメーカーであることはすぐにわかりました)
棚の陳列風景は以下です。
これらのタグを見て、このブランドに大きな興味が湧いたので、まずは、冒頭の「20種類のワールドトラベルアソートティー」をひと箱買ってみました。
Instagramで開封したあとの写真を2度アップしましたが、期待通りワクワク感の高まる商品で、且つ、味と香りも凄く良かったです。
このレーベンスバウムというブランドについて、どんな歴史を持つのか、早速HPを確認してみました。
レーベンスバウムの創設者であるウルリッヒ・ヴァルターは、ドイツの自然豊かな田舎で育ちました。パンを焼いたり、保存食をつくったり、自宅で家畜を飼って生活に活かす暮らしに慣れ親しんできた彼は、大人になるにつれ産業の進歩によって手作りの良質な食品が失われてきていることに気づきました。そして1979年のある夏の日、北ドイツのディーフォルツという小さな町のオーガニック食品店にいきました。残念なことに、その店には閉店しますと看板が出ていました。彼は人参と、パン、確かオーツフレークなどを買いに行ったのです。そして店から出る時には、なんと彼は店全体を買っていました。こうして、閉店が決まっていた店を引継ぎ、オーガニックな食料品や雑貨を扱う店『Lebensbaum(レーベンスバウム)』が、はじまりました。従業員は、ウルリッヒ・ヴァルターと妻のアンジェラのたった2人。彼のコンセプトはシンプルかつ明確で「工業的なプロセスを経ていない食べ物で、純粋な品質であること」。あくまでも“製品の質”を優先するものでした。いわゆる現代的な賢いマーケティング戦略ではなく、店では有機栽培された農産物やそれらを使ったケーキを販売し、併設の「小さなカフェ」では美味しいビールを飲むことができました。店をオープンして少し経つと、彼は自分の店にはオーガニックな品質のお茶、コーヒーとスパイスをがないこと、そしてほかのストアにもそれらが置かれて無いことに気がつきました。そこで、彼は自らお茶やコーヒー、スパイスを探す旅に出ました。その旅は、彼を南フランス、メキシコ、エジプト、インドにまで向かわせました。こうして、小さなオーガニック店だった『Lebensbaum(レーベンスバウム)』は、高品質なオーガニックのお茶やコーヒー、スパイスの生産側を引き継ぎ、いつしか中小規模のファミリービジネスへと進化していきました。本当に納得のいく品質のものを探すべく旅に出た彼の熱意は、その後レーベンスバウムを信頼できる食品の製造者へと進化させ、35年経った現在もレーベンスバウムの姿勢に映し出されています。
このストーリーを見ただけで、非常に強いこだわりを持った創業者の意思が引き継がれている企業なんだということが伝わってきます。
また、商品の種類については、以下の7シリーズが確認できたのですが、5つの太字のシリーズの中には多彩な商品が存在していることがわかります。
◆ベーシックシリーズ
◆ヤノッシュシリーズ
◆ママ&ベビーシリーズ
◆フルーツブレンドシリーズ
◆ワールドトラベルシリーズ
◆冬季限定シリーズ
◆穀物コーヒー
どれも美味しそうなものばかりです。
Amazonを調べてみると以下の6種類は購入可能(2020年1月8日時点)であることがわかりました。
どのブレンドも爽やかでフルーティーなのが、レーベンスバウムのハーブティーの特徴の一つのように感じます。
また、レーベンスバウムの公式ウェブストアに、「品質に対するこだわり~4つのYESと2つのNO~」という記載があり、これまたドイツらしい品質管理がきちんとされた会社であることがわかります。
1つ目のYES~100%オーガニック~
・全ての商品が100%オーガニック
・有機栽培であるだけでなく、最良の地で最善の方法で栽培されたものを使用
・原材料はオーガニックであることはもちろん、できる限りNaturlandやBiolandなどの協会から仕入れたものを使用2つ目のYES~厳しい品質管理~
・原材料の輸入時点から始まる厳しいチェック
・収穫地から売り場まで徹底した管理
・「レーベンスバウム」の原材料だけで輸送3つ目のYES~環境への配慮~
・パッケージは堆肥化可能なセルロース由来のフィルムを使用
・できるだけ少ないパッケージによる商品化
・原材料はできる限り近くから調達
・社員の自転車通勤促進
・湿地の保護4つ目のYES~公平なパートナーシップ~
・パートナーにも国際的な労働基準を求める
・協会からの購入を通じでオーガニック栽培だけでなくその背景にも配慮
・地球のパートナーとして植林活動などの実施2つのNO
・遺伝子組み換え原材料不使用
・合成香料不使用
つい先日、100年続くドイツのオーガニックハーブ&スパイス「Herbaria」を日本初上陸させるプロジェクトの存在について記事にしましたが、ドイツのブランドは心を躍らせてくれる楽しいハーブブランドが多いように思います。
【過去の参考記事:100年続くドイツのオーガニックハーブ&スパイス「Herbaria」を日本初上陸させるプロジェクトを知り期待が高まりました。】
中世ドイツの薬草学の祖「ヒルデガルド・フォン・ビンゲン」の故郷「ドイツ」でじっくりとハーブ巡りの旅をするというのは、南フランスのプロヴァンス地方でのハーブ巡りとほぼ同じくらい、実現したいことです。
世界の様々な商品に触れることは、世界のハーブ業界の流れを掴む上で必須だと考えていますので、引き続き様々な商品に触れていきたいと思います。