昨日は、神奈川県のパシフィコ横浜で開催されていた国際オーガニックEXPO2018へ行っていました。
国際オーガニックEXPOの概要は、以下に記載されています。
会場自体は広すぎず、人の多さも適度な感じで、しっかりと全体を見ることができて充実した時間を過ごすことができました。
私は、以前、ハイテク業界、IT業界の展示会にて展示する側、展示を見に行く側の両方を経験していますが、売る側は常にプッシュ型で売り込みをかけなくてはいけないため疲労しますし、売り込まれる側もうんざりします。
でも、国際オーガニックEXPO2018の展示会場は、そういう前のめりなお店が無く、非常に落ち着いています。
約2時間近く見て回った後も疲労はたまらず、かえって元気になった感じがします。
国際オーガニックEXPO2018の会場で、ハーブ・アロマ関連のお店がいくつか出展されていて、興味深いお店が幾つかありました。
今日から数日間にわたって、紹介したいと思ったお店を幾つかピックアップ致します。
一社目は、オーストリアの精油メーカー「Drエバーハルト社」です。
上の写真は、Drエバーハルト社の輸入総代理店の有限会社リリーラインのブースにおいてあったテスターの精油です。
とても驚いたのは、ブースにいた有限会社リリーラインの取締役の小野玲子さんが、
「こちらは13年前のイランラインです。香りを確かめてみて下さい。」
と声をかけてきたことです。
この時に、
「あれ? 精油ってできる限り早く使わないと酸化してしまうから、早めに消費するのが大事なんじゃないんだっけ?」
と思ったのですが、その香りを確かめたところ、非常にいい匂いだったんです。
小野さん曰く、
「品質の高い精油は、時間を経て”熟成”していくことでいい香りになっていく」
とのこと。
精油における熟成という概念は目から鱗でした。
会場で、小野さんから以下のエピソードを教えて頂きました。(青字)
『以前、南フランスのプロヴァンスのラベンダー畑を見に行ったときに、畑の脇にあったお店の少女が精油売りの手伝いをしていたんです。
そこで、売られていたラベンダー精油の香りを嗅いだ時に、その少女が、
「とれたばかりのラベンダーだからあまり香りが良くないよ。2,3日、蓋を開けておけば香りがよくなる」
ということを言っていたんですよ。』
「精油にとって、酸化は良くない」という認識でしたが、空気と触れることでいい香りになっていく内容は驚きました。
さらに小野さんは続けます。(青字)
『昔から決められている蒸留時間を守って蒸留すると100%の成分が抽出された精油が誕生しますが
その抽出時間を半分に切り上げて、途中で中断しても、90%の成分は抽出されます。
このようなことが現場の蒸留所では横行してるんです。
つまり、このような蒸留法では、90%の成分を含む精油は誕生しても、10%の微量成分が取れず捨てられてしまっています。
この方法で集められた精油の成分表には10%の微量成分が失われている事実は、確認できません。
Drエバーハルトでは、100%の成分を抽出した精油を提供します。
だから、香りがよく、保存期間も長いんです。』
なるほどです。小野さんの説明にはすごく説得力があります。
(有)リリーラインのホームページ(トップページ)を見てみると、Dr.エバーハルトの精油についての考え方が書いてあり、小野さんが話されていたことの深層部分がわかってきましたので以下に貼ります。
・・・ アロマテラピーで最も大切なこと、それは”感じる心” ・・・
アロマテラピーは、芳香のある植物から採り出し集めた≪植物の油=精油≫を利用します。
精油とは、香りのある植物を蒸留したり冷圧搾したりして集めた植物のエッセンスと言えるものです。
人間は、バランスの整った状態が健康である、と言います。東洋医学でいうと、陰と陽のバランスが整った状態です。
アロマテラピーは、人間の心・体・肌のバランスを整え、ハーモニーのある生活を送る助けをする、代替療法の一つです。
人間は有史以来、植物を利用して生をつないできました。植物は命の源を作るものです。この植物には、命の油が含まれ、
多くの人の心と、身体を救ってきましたし、お肌もきれいにしてきました。
この油は、私たちが口にする食物・野菜と同じように、栄養とエネルギー・パワーを与えます。
このために、アロマテラピーでは、品質の確かな精油を使用することが絶対条件になります。
そうでなければ、期待したほどの結果はえられないからです。
≪Drエバーハルトは、精油の香りに自信があります≫
展示会などでDrエバーはっるとの精油をご紹介すると、その純粋さと香りの良さ、エネルギーに驚く方が多いです。
「え!なに、この香り!」と言われる方に多く出会います。
Drエバーハルトの精油は、保存状態が良ければ、蒸留法の精油は5年から5年以上も良い香りを放ちます。
柑橘系は2年から2年半です。
精油というものは、通常は、蒸留後、分析されるものです。それから遮光瓶に瓶詰めされます。
この遮光瓶の中で保存されている間に、成分同士が混ざり合い、どんどん優れた成分を持つ精油へと成長していくのが通常です。
このため、精油の蓋をあけて、短期間で香りがなくなる、ということは、本来ならばないはずです。
更によい香りに成長するものです。
≪精油が確実なものであれば、蓋を開けた後、短期間で香りがなくなるものではありません≫
Drエバーハルトの精油は、蒸留法では5年~5年以上、冷圧搾法では2年は、保存できます。
遮光瓶の中で、どんどん良い香りに成長します。つまり、精油は熟成していくため、長期間、良い香りが漂います。
香りが良い、ということは、品質が確実であるということ、希望する精油の作用を享受できる、ということです。
品質が確実であれば、保存期間は長く、酸化しても劣化することはほとんどありません。
植物の一つ一つの蒸留時間は、古くから決まっているのです。
この蒸留時間は、書面にきちんと記載され、これを忠実に守って蒸留していれば、保存期間の長い精油が生まれます。
ラベンダーなら40分から50分程度の時間です。これならば、100%の成分が含まれたラベンダーの精油が獲得できる、と言われます。
ところが現在、人間の都合のよいような手法で、精油にさまざまな工夫が施されています。これを≪偽和≫と言います。
≪偽和≫の手法とは、次のようなことです。
・蒸留後の精油の成分が規定値に達していなければ、不足する成分を追加する。
・さらに酷いケースでは、合成の成分を追加する。
・似たような精油を混ぜる(ローズの精油にゼラニウムなどを追加する
・精油を薄める etc≪”感じる心”を持つことが、最も重要です≫
Drエバーハルトは、20年ほど近く蒸留の現場に立ち会ってきています。
人間のために、人間の手で自然の恵みを改悪する現実を、目にしてきています。
この様な偽和の精油は、安い価格で売られている、と思われる方もあるでしょう。
一般的にはこともありますが、価格の低い精油は品質を疑った方が良いかもしれませんが、ところが、メディカルに使用できる高い値段の精油にも、このような工作がされたものが混じっています。
したがって、安いから悪い、高いから本物だ、ということではありません。
何が本物か、何が偽和かを見抜くことが最も必要なことですが、しかし、見抜くのは難しいことです。
このため、偽和の精油を見抜くには、私たちの鼻、感覚が必要になってきます。
成分表があるから偽和の精油ではない、と言われるかもしれませんが、成分表には、全ての成分が記載されていませんし
成分が追加されたり減らされている場合もありますから、成分表を完全に信用することもできないのです。
”感じる心”が最も重要です。
Dr.エバーハルトは、精油だけでなく植物油にもこだわっています。
アロマテラピーで重要なのは精油だけではありません。品質の高い植物油、精製されていない植物油は栄養価が高いです。
≪オーガニック認証機関:ラコン(Lacon)について≫
Drエバーハルトの有機(オーガニック)認証機関ラコン(Lacon)は、ドイツとオーストリアに所在する会社です。
エコサートやUSDAなどで認定を受けたオーガニック精油を、ラコン(Lacon)の認定基準で再審査します。
一般にはエコサートが有名ですが、エコサートやUSDA認定商品でも、ラコンLaconの審査基準では不合格になる商品があります。ラコンの検査に合格すると、BIOのマークを付与されます。
このように、ラコンは、ヨーロッパで最も厳しい基準で認定を行っている機関です。
Drエバーハルトのオーガニック商品は、エコサートなどで認定を受けた商品ですが、これをラコンが審査して
Bioマークを付与しています。
オーストリアでは、国土の20%以上が有機栽培がおこなわれています。ドイツは8%です。
この様に、Drエバーハルト社は、自然に厳しい国に所在しています。
※(有)リリーラインのホームページより抜粋
「今まで、自分は洗脳されていたんじゃないか?」というくらいインパクトのある情報だと感じました。
自分自身が、Dr.エバーハルト社の13年前のイランイランの精油の香りを嗅ぎ、「この芳醇な香りはなんなんだ?」と感じたことにより、
精油のこと、精油業界のことをより探求していきたいと思いました。
Dr.エバーハルトの精油の”熟成”という概念を知ったことで、今後、私自身が様々な精油に触れていく上で大きな影響を及ぼすと思います。
「国際オーガニックEXPO2018」へ足を運んで本当に良かったと思いました。
Drエバーハルト社 日本総代理店 有限会社 リリーライン
神奈川県三浦郡葉山町一色526-23
Tel: 046-875-8771 Fax: 046-807-0172
ホームページ:http://www.lilie-lein.info/
e-mail: lilielein@jcom.home.ne.jp