自然療法に傾倒しすぎ、母親の判断で抗インフルエンザ薬を断り、4歳男児が死亡した事例について思う事。

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恐らくご覧になった方もいると思いますが、一昨日、【「抗インフルエンザ薬は必要ない」母親の判断で4歳男児が死亡(米)】というニュースが入ってきました。

過去にも似たようなニュースがあり、こういった類のニュースを見る度に思うことがあるのですが、まずは、その内容について以下に取り上げます。

【海外発!Breaking News】「抗インフルエンザ薬は必要ない」母親の判断で4歳男児が死亡(米)

米コロラド州プエブロに住む4歳男児が今月5日、インフルエンザで死亡した。男児の母親は抗インフルエンザ薬「タミフル」を処方されていながらも購入せず、ハーブなどの“自然療法”を行っていたという。『The Sun』『NBC News』などが伝えている。

画像は『The Sun 2020年2月7日付「ANTI-VAX AGONY Boy, four, dies of flu when mom ‘took Facebook anti-vaxxers’ advice and refused to give him Tamiflu’」(Credit: GoFundMe)』のスクリーンショット

4児の母であるジェネヴァ・モントーヤさん(Geneva Montoya)は先月末、生後10か月と5歳の息子がインフルエンザB型に感染し、医師から家族全員分の抗インフルエンザ薬「タミフル」を処方された。子供たちはインフルエンザの予防接種は受けていなかったが、薬を飲ませることに抵抗があったジェネヴァさんはタミフルを購入することなく帰宅し、ハッカ油やビタミンC、ラベンダーなどの自然療法で対処していた。

しかし息子2人の容態は一向に回復せず、先月31日には4歳の息子ナジー・ジュニア君(Najee Jr.、以下ナジー君)が38.8度の熱を出して熱性けいれんを起こした。慌てたジェネヴァさんは自然療法を推奨し、予防接種に反対するFacebookグループ「Stop Mandatory Vaccination(SMV)」などにアドバイスを求めた。

SMVには現在17万8千人以上が登録しており、ジェネヴァさんには45人のメンバーから「母乳、ハーブのタイム、薬草として使われるニワトコなどが有効よ」といった助言を受けた。またほかのFacebookグループからは「ハーブだけでなく、ジャガイモやキュウリをスライスしておでこに貼るといいわよ」などの書き込みもあり、ジェネヴァさんは「アドバイスをありがとう。早速やってみるわ」と返事をしていたが、これらのグループの中に抗インフルエンザ薬を勧める者は誰一人としていなかった。

それから2日後、生後10か月の息子の体温が40度まで上昇し、ジェネヴァさんは一日のほとんどを病院の緊急治療室で過ごして帰宅した。幸いこの男児の容態は持ち直したが、同日の夜に今度は4歳のナジー君に異変が起こった。ナジー君は寝室の床の上で意識を失って倒れており、地元病院に救急車で向かった後、ヘリコプターでコロラドスプリングスの小児病院へ搬送された。

その時の状況をジェネヴァさんは「ナジーは呼吸をしておらず、心肺蘇生をしながら救急車を待ちました。一番症状が軽かったナジーの心臓が止まってしまって、私もパニックに陥り、救急隊員が来ると気を失ってしまいました」と明かしている。

ナジー君はインフルエンザB型に感染しており、高熱、もしくは呼吸困難に陥ったことで痙攣を起こし、低酸素脳症に陥っていた。生命維持装置に繋がれたナジー君だったが両親の祈りは届かず、倒れてから3日後の今月5日に脳死と判定された。

なおナジー君の死後、ジェネヴァさんの「Stop Mandatory Vaccination」への投稿は削除されており、地元メディアの取材にジェネヴァさんは「家族みんなが悲しみに暮れています。親として何もしてやれず残念です」と涙ながらに語った。

このニュースには「母親失格」「この母親は一生苦しまなくてはいけないんだよね。悲劇」「医師のアドバイスを聞かず、Facebookに頼るほうがおかしい」「子供が可哀想」「助けることができた命」「インフルエンザは本当につらい。なぜ病院に行きながら、薬を購入しなかったのか」「問題は予防接種や薬ではない。インターネットだ」といったコメントがあがっている。

TechinsightJapanの2020年2月8日の記事(https://japan.techinsight.jp/2020/02/ac02081537.html)より抜粋

こういったニュースは、以前も何度か見かけたことがありますが、いつも「信仰」の怖さを感じます。

自分以外の物事を過度に信じ込み、傾倒していくことによって、判断力を失っていくことは、自分の命、家族の命を完全に他人へ委ねることになってしまうと思います。

また、「自然療法」=「ハーブ」という相関を読者に想起させ、「自然療法=悪」、且つ、「ハーブ=悪」という印象を招く内容を見ると、ハーブの良さを伝えていきたい身からすると残念な気持ちも起こります。

「ハーブは特効薬ではない」という認識を持っていれば、上記のような悲劇は起こらなかったと思います。

上記の「Stop Mandatory Vaccination(SMV)」というFacebookのグループ名を見る限り、強制的なワクチン接種に対する反対をしているグループなので、ハーブのこと正しく理解している人はどれほどいるのか? という疑問が湧きます。

毎日、ハーブティーを飲み、庭のガーデンでハーブと触れ合ったりする中で感じる「ハーブの良さ」というのは、

 

・継続的に、フィトケミカル成分を体内に取り入れ、香りを嗅覚で感じることにより、免疫力が上がっていき体調管理がしやすくなったり、自律神経が正常に機能していくことで、毎日の自分の中に気が宿り、健康であることの幸せを感じやすくなる。

・料理にハーブ・スパイスを取り入れることで、毎日が楽しくなる。(身の周りの食材への興味が拡大)

・ハーブは、各国の文化形成に大きく関わっているので、世の中の様々なことに興味が湧いてくる。(歴史、旅行への興味が増幅)

・植物という多様性に関わっている為、日々の学びに尽きないので、好奇心を刺激し続けてくれる。

・ハーブを起点にした人とのコミュニケーションが楽しく、健全。etc

 

というように、「自分自身の人生を豊かにしてくれている」ところだと思います。

決して、「特効薬的に、自分の命を救ってくれるところ」ではありませんし、ハーブにはそんな力はありません。

逆に、西洋医学が発達していなかった古代の人達というのは、病に罹ったときの死亡率は、現代に比べて相当高かったのではないかと思います。

西洋医学が発達しているが故に、末期的な症状であっても回復できる可能性を上げてくれているという恩恵は確実にあると思います。

ハーブをうまく生活に取り入れて、人生のスパイスにしていくというスタンスが重要なのではないかと思います。

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