ちょうど一か月前に、兵庫県淡路島で、”全国ハーブサミット”が開催され参加してきた時のことを記事にしました。
【過去の参考記事:はじめて『全国ハーブサミット』へ参加してみて感じたこと】
この”全国ハーブサミット”が開催されていた時に、「淡路市立香りの公園」と「淡路文化会館」をメイン会場として『淡路ハーブフェスティバル』も開催されていたのですが、「淡路市立香りの公園」へ立ち寄る時間がありました。
そこでは、淡路島の厳選されたフード・野菜・苗などが出そろい、ハーブの可能性にチャレンジしているパイオニアがゲスト講演をしたり、様々なイベントが開催されていたのですが、
ちょうどその際、「淡路市立香りの公園」全体のプロデュースを担当されていた和泉侃(いずみ・かん)さんという方と、ご縁があってお話することができました。
その時に、大学時代に「香り」のビジネスとしての可能性に気付き、そこから様々なアクションを起こしていることを知り、「調香業界にこんなすごい若者の男性がいたんだ」と驚きました。
G20サミット参加国の要人が利用するホテルの香りをプロデュースされることも、その際におっしゃっていたのですが、そのことが早速記事になっていたのでご紹介したいと思います。
G20要人宿泊ホテルの香りプロデュース 淡路市の地域おこし協力隊員
世界の要人を島の香りでおもてなし-。28、29日に大阪で開かれる20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に合わせ、各国関係者が宿泊を予定するリーガロイヤルホテル大阪(大阪市北区)の館内の香りを、兵庫県淡路市地域おこし協力隊の和泉侃さん(27)=同市=がプロデュースした。「淡路島のハーブから調合した香りは生命力にあふれている。香りを日本の思い出として持ち帰ってほしい」と話す。(内田世紀)
和泉さんは東京都杉並区出身。高校までテニスに打ち込み、国内8強クラスを誇ったが「世界の実力はない」と断念した。経営を学んでいた大学1年の時に「匂いに対する好奇心が子どもの頃から強かった」と気付き、「香りをビジネスにできないか」と考えるようになった。その後、香りをデザインする外資系の企業に就職。有名ブランドの店内空間などを担当した。
4年後、「メッセージを込めたアートとしての香りを発信したい」と飛躍を誓い退社し、商品開発のため線香の特産地、淡路市に通うようになった。
2017年には「香りのまちづくり」を担当する同協力隊員となり、観光施設「パルシェ香りの館」(同市尾崎)を拠点に活動。同館で和泉さんが手掛けた香水ブランド「Suu(スウ)」は「本物の香り」と認められ、東京の五つ星ホテルのスパでも採用された。
和泉さんは「淡路のハーブは香りの立ち方が違う。香りで生きていくなら、ほかの土地は考えられない」と力を込める。
リーガロイヤルホテル大阪の仕事は、G20参加国の要人が利用する同ホテルから依頼を受けた。ヨーロピアンクラシックと日本の美の融合をイメージし、バラとヒノキを中心に調合。島内産のラベンダーやゼラニウムをアクセントに活用した。完成した香りは「華やかでありながら奥ゆかしさと安心感がある」。正面ロビーなど3カ所で、専用の機器を使い拡散される。
「ホテルに入った瞬間、難しい議論の緊張感が解けるはず」と和泉さん。「淡路島の香りを世界にアピールする絶好の機会になる」と期待を込める。
※神戸新聞NEXTの2019年6月28日の記事(https://www.kobe-np.co.jp/news/awaji/201906/0012465548.shtml)より抜粋
淡路島のハーブを心から愛し、そして、淡路島へ移住をし、そこから「アートとしての香り」を発信し、それが大きな結果として結びついているのを目の当たりにすると、和泉さんの可能性はもちろん、ハーブの持つ可能性も強く感じます。
実は、今回参加したハーブサミット以降、今のハーブ・アロマ業界のビジネス上のプラスの側面(業界発展に結びついている団体・個人のアクション)と、マイナスの側面(業界発展の阻害要因)についての情報に触れる機会が増えてきており、「ハーブ・アロマ業界がどうあるべきか」について考える時間が増えてきています。
今度、チャンスがあれば20代の和泉侃さんが考えていることをじっくりと聞きたいと思っています。
ここ最近、当たり前のことと言われるかもしれませんが、「色々な人に直に会って、ゆっくりと話を聞くことの重要性」を強く感じています。
実際に会うことで、言葉の情報だけではなく、それ以外の膨大な情報が得られるので、自分自身の次のアクションの最終判断の精度を高められるというのが大きいと思います。
和泉侃さんの今後の活動はとても楽しみなのでウォッチしていきたいと思います。