”パーマカルチャー”という概念を基に企画された『ハーブ、島野菜などを住民が無農薬で栽培できる庭園』構築プロジェクトについて

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自分自身が今実現したいことの一つとして、『沖縄離島のハーブ巡り』があります。

ハーブのことに関わる前に、沖縄本島に数回、西表島に1回行ったことがあるのみなのですが、ハーブのことを探求していく中で、『沖縄諸島に自生するハーブ』を知ることが、”日本のハーブ”を語る上で欠かせないことがわかってきました。

つい数週間前、アーユルヴェーダ・スパイスのことで勉強させて頂いている小林静香先生が、沖縄の八重山諸島へ薬草の有識者として招かれ、お仕事で訪問している写真がインスタグラムで上がっていたのですが、羨ましくてうずうずしていました。

 

 
 
 
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出張で八重山へ✈︎ 今日から石垣島。 空港に降り立つとたん、むせかえるようなにおいにどうしようもなく懐かしい気持ちになるのは亜熱帯どこも同じで。 ・ 今回は薬草の有識者として仕事で来ているのですが、個人的にブレンドしたくてずっと探しているのが長胡椒。 ・ 石垣島のヒハツモドキで良いものを栽培している方を見つけたく、散歩しながらおじい、おばあ、おじい、おばあ、とどこぞの知れぬ人をナンパしていたら良き巡り合いがありました☺️ ・ #おじいホイホイ #おばあホイホイ #石垣島 #八重山 #ヤギ汁 #ayurveda #仕事です

Shizuka Kobayashiさん(@foodie.shizuka)がシェアした投稿 –

そんな沖縄に関連するニュースで、今後大きなトレンドになっていく予感がした内容の記事がありましたので取り上げたいと思います。

「食べられる庭園」整備へ 石垣、ハーブや島野菜を無農薬栽培

持続可能な魅力ある地域づくりを目指し、ハーブ、島野菜などを住民が無農薬で栽培できる庭園を造ろうというプロジェクトが沖縄県の石垣市白保で始まっている。自然と農業・生活の共存できる場をつくることで、観光地としての付加価値や住民生活の質の向上につなげたい考えだ。1月28、29の両日には地元住民ら約20人が参加し、“食べられる”庭園造りに取り組んだ。

プロジェクトは「パーマカルチャー」という、持続可能な農業や暮らしを目指し建造物やシステムのデザインを設計するという概念を基に企画された。欧米では認知度が高いが、国内ではあまり浸透していないという。

新たな農家民宿とグリーン・ツーリズムの形を模索する県の公募事業を、白保の地域活性化のために活動するNPO法人夏花が受託。昨年10月から始まった2回の講習を経て、今回の庭園造りに取り組んだ。

庭園の場所は、しらほサンゴ村に隣接する約300平方メートルの空き地。参加者らは土を耕したり、石垣を並べたりするなどして、少量多品種が栽培できる庭園造りに汗を流した。

パーマカルチャーデザイナーで、講師を務めた大村淳さん(38)によると、庭園内の配置には自然に生じる水の流れを栽培に活用できるような工夫も凝らされているという。

夏花の吉岡和弘さん(61)は「今回は試験的な取り組みだが、今後はここで採れた野菜をオーガニックレストランに卸すことなども考えられる。石垣島、八重山全体に広がれば、観光客へも一ランク上のツアーを展開できる」と今後の展望を語った。

白保で民宿を営む奥谷麻依子さん(45)は「子どもたちに環境をどう引き継げるかと考えて参加した。収穫もでき、のんびりもでき、人とも会える、みんなの憩いの場所になってほしい」と笑顔を見せた。

※琉球新報社の2019年2月23日のニュースより

この記事の中に出てくる【パーマカルチャー】というのは、

オーストラリアのビル・モリソンとデビット・ホルムグレンが構築した人間にとっての恒久的持続可能な環境を作り出すためのデザイン体系のことです。 この言葉は、パーマネント(永久な)とアグリカルチャ-(農業)あるいはカルチャー(文化)を組み合わせた造語

安曇野パーマカルチャー塾の”パーマカルチャーとは”(http://www.ultraman.gr.jp/perma/howpermacultre.htm)より一部抜粋

このパーマカルチャーには【基本の3要素】というものがあるそうで、以下の内容を読むとこのコンセプトの深さがわかってきました。

パーマカルチャーの基本になる3つの要素は、

自然のシステムをよく観察すること
伝統的な生活(農業)の知恵を学ぶこと
現代の技術的知識(適正技術)を融合させること

それによって、自然の生態系よりも生産性の高い「耕された生態系(cultivated ecology)」を作り出します。

そしてパーマカルチャーは植物や動物だけでなく、建物、水、エネルギー、コミュニティなど、生活全てをデザインの対象にしています。それぞれの要素が、それぞれの役割を十二分に果たし、互いを搾取したり汚染したりすることなく永続するシステム=エコロジカルで、経済的にも成り立つシステムを作り上げるのです。それは自然を豊かにし(多様性、生産性)、人間の生活の質(精神的な充足感)をも豊かにします。

パーマカルチャーの体系を作り上げたオーストラリアのビル・モリソンは、パーマカルチャーの目的を「地球上を森で埋め尽くす」ことだと言います。そこでは人為によって失われた生態系を回復し、人間が自然環境に溶けこみ、自然の一部となって生きる姿があります。それは日本の里山や世界の先住民族がしてきた生活です。それを現代的にアレンジしたものがパーマカルチャーとも言えます。

つまり、森羅万象の関係性をいかに“美しく”デザインするか、それがパーマカルチャーの目指すところだと考えます。

安曇野パーマカルチャー塾の”パーマカルチャーとは”(http://www.ultraman.gr.jp/perma/howpermacultre.htm)より一部抜粋

このパーマカルチャーを取り入れた社会システム構築を目指す組織というのが日本のなかでもいくつかあり、パーマカルチャーのことを深く学べるようですので以下に一部のリンクをご紹介します。

パーマカルチャー・センター・ジャパン
安曇野パーマカルチャー塾
Be Good Cafe
パーマカルチャーネットワーク九州
パーマカルチャーネットワーク広島
アース・スチュワード・インスティテュート

冒頭の石垣島での取り組みを改めて振り返ってみると、この『パーマカルチャー』と『ハーブ』というのはとても融合性の高いテーマだと思います。

新たな社会システム構築に大きな拍車がかかっていくような気がしてきましたし、ハーブ・アロマの関係者というのはその一翼を担う役目を果たす必要性があると感じます。

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