昨年は自宅の庭ではじめてジャスミンを育て始めたのですが、ジャスミンの花の持つ「美しい白」の魅力にとても惹きつけられ、Instagramに何度かアップしました。
ジャスミンはその色だけではなく、いい香りも濃厚に漂うので今年は幾つかの種類のジャスミンを育ててみたいと思っています。
香水としてのジャスミンの情報については以下のブログが参考になりますのでリンクを貼ります。
そのジャスミンの香りの「鎮静効果」についての実験がドイツで行なわれていたようですので以下に取り上げたいと思います。
ジャスミンの香りに鎮静効果=ドイツ研究
ジャスミンの甘い香りは精神を安定させる効果があり、副作用もないとドイツの研究者らが発表した。ジャスミンは古くからアロマテラピーに利用されており、その効果が科学的に証明された点で画期的だ。英紙「デーリー・テレグラフ」(電子版)が伝えた。
独ルール大学のハンズ・ハット(Hanns Hatt)教授の報告によると、ジャスミンの香りが漂うおりの中のマウスは劇的に落ち着き、活動を止めて隅に静かに座ることが分かったという。脳スキャンの観察によると、吸引された「香りの分子」はマウスの肺から血液へ流れ、大脳に伝えられる。すると、それが神経細胞を刺激してガンマ‐アミノ酪酸(GABA)を分泌させ、不安な気持ちをやわらげたり、睡眠を促したりする効果があったという。
同教授が率いる研究グループは、ヒトとマウスの脳内GABA受容体に対する100種類以上の香気テストを行った。その結果、ジャスミンの香りは平均より5倍以上のGABAを分泌させる効果があり、その効果は鎮静剤、安眠薬、弛緩剤などと同様の強さだったという。これらの薬の副作用には、憂うつ、めまい、低血圧、筋肉の無力感などがある。ハット教授は、「私たちは呼吸を通して生理的に作用する新しいGABA受容体調節器を探し当てた」と話した。
また、ジャスミンの香りは、精神安定、不安感、過度の興奮、攻撃的な行動の緩和などに効果があり、催眠療法などにも用いる事ができるという。研究グループは、香りの分子構造を変えることによりさらに効果が高められる事を期待している。
ジャスミンの名の由来は、古代ペルシア語のヤスミン「神からの贈り物(gift from God)」からきている。アロマテラピーが行われていた古代ギリシャやエジプトでは、ジャスミンはさまざまな癒やしの効果があると信じられていた。
アロマテラピーの愛好家たちは、アロマが呼吸、血圧、心拍数、免疫機能などの生理的な体の機能に影響を与え、ジャスミン・オイルには、ストレス、不安感、気分の落ち込み、倦怠(けんたい)感、月経痛、更年期障害などに効果があると信じている。
ジャスミンは世界中で300種以上あり、多くは熱帯や亜熱帯地方で生長する。その香りの83%が女性用で、33%は男性用に使用されている。純粋なジャスミンのアロマオイルは500万個のジャスミンからわずか1キログラムしか精製できないため、ジャスミンの香水のほとんどは香りを似せた化学原料で製造されている。
同研究の報告は、米科学誌『ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー』(Journal of Biological Chemistry)に掲載されている。(翻訳編集・市村)
※EPOCH TIMESの2018年12月3日の記事より抜粋
香気テストに用いられたのは他にどんなものがあったのか具体的な情報を知りたくてこの論文のソースを探したのですが、見つけることができませんでした。
上記の記事のニュアンスからは、最近この研究が行われたように感じてしまいますが、この内容と同様のことが書かれた2010年の記事(以下)が散見できるため、この実験自体は新しいものではないと思います。
でも、鎮静剤、安眠薬、弛緩剤などと同様の強さの鎮静効果がジャスミンの香りから得られたというのはインパクトがあります。しかも副作用がない!
ただ、純粋なジャスミンのアロマオイルは500万個のジャスミンの花からわずか1キログラムしか精製できないということですので、もの凄く希少なものなんですね。。
それだけ希少だと、純粋なジャスミンの精油だと思っていても実は違ったというケースも頻発しそうな世界のようにも感じます。
今年はジャスミンの世界について深堀していく一年にしていきたいと思います。
※以下の記事は、ジャスミン精油のデータについてシンプルにまとまっています。