恐らくラベンダー好きの間では、「ラベンダーと言えばプロヴァンス」というくらい有名な場所だと思うのですが、最近まで恥ずかしながら私は知りませんでした。。
南フランス・プロヴァンス地方という場所があることは知っていたのですが、そこがラベンダー生産量世界一というタグが頭の中にありませんでした。
そんな中、つい先日、ドローンで撮った写真コンテストのニュースが流れていまして、その「自然部門」の1位の写真が、南フランス・プロヴァンス地方のラベンダー畑を撮ったものだったんです。
で、YouTube動画を検索してみたら、ドローンで撮ったの動画バージョンがいくつかあり、映像の素晴らしさに魅了されて何度も見てしまいました。
この動画を見たら、多くの人は行ってみたいと思うのではないでしょうか。
インターネット上では、”プロヴァンス地方 ラベンダー”と検索すると観光情報がほとんどになってしまいますので、ウィキペディアからビジネス的な要素を含めてちょっと真面目な情報を引っ張ってきてみたいと思います。
(以下、ウィキペディアより引用)
近年まで野生種の採取がされていたが、1925年頃から伝統的に野生種の狩り集めを行ってきた地域の周辺(アルプ=ド=オート=プロヴァンス県のヴァランソール高原、ローヌ渓谷沿いの低地地帯、ヴォクリューズ県のソー(Sault)地方(コミュヌ)、ヴァルレアヌス地方、カルパントラ、アプト周辺などのローヌ川流域)にラバンジン農家が多数でき、徐々にほかの地域でもラバンジンが栽培されるようになり、1930年代から本格的に栽培がおこなわれるようになった。
伝統的なラベンダー農家は、好条件とは言えない土地で小規模に栽培を続けながら、生活できる程度の農業や時には牧畜も併行して行っていた。
戦後の経済の急成長に従ってラバンジン農家の機械化が進み、ラベンダー栽培も急速に発展し野生種の狩り集めに取って替わった。
同時にラバンジンの立ち枯れが急速に広がったが、その対策として丈夫な品種「グロッソ」が栽培されるようになり、また合成香料の価格があがったことでラベンダー、ラバンジンは増産された。
しかし、1990年代の初めまでにラベンダー油の利益率が悪化したため、栽培面積はそれまでの約40%に減少した。
1994年からフランス政府主導の再活性化計画で多少持ち直し、年間生産量は30トン弱から45トン強で推移している。
現在の栽培地はあまり標高が高くなく、ラバンジンが生産される地域でラベンダーも生産されている。
以前産地であったオート=アルプ県やアルプ=ド=オート=プロヴァンス県のバレム、ディオワなどの山岳地では、平地のラバンジン産地のような農業基材、蒸留設備といったインフラがなかったため、ラベンダー栽培の再活性化計画は頓挫し、標高の低いラバンジン産地でラベンダーの栽培もおこなわれるようになった。
現在(1999年)の栽培地は主にヴォクリューズ県のアルビオン高原地方、ソー地方、アプト、ドローム県のバロニー山地に集中しており、ラベンダー以外の作物はほとんど栽培されない。この地域における生産がラベンダー油全体の約8割を占めている。
ソー地方が有名で、ラベンダー農家が多数あり広大なラベンダー畑が広がる。ソーの様々なラベンダー製品はフランス国内、ヨーロッパ、世界各地に届けられている。
ソーでは毎年夏に1日ラベンダー祭が催され、ラベンダーを用いた様々な製品が通りに並び、普段は3000人位のコミュヌに世界各地から2万人ほどの観光客が訪れる。
近年プロヴァンスでは、ラベンダー畑のバクテリア被害が深刻な問題になっている。異常気象の影響で、有害なバクテリアを媒介するヨコバイが大量発生し、2007年から2010年の間にラベンダー畑の50%が被害を受け、生産が大幅に落ち込んだ。
ラバンジンというのは、ラベンダーの品種のことで、真正ラベンダー(イングリッシュ系)とスパイクラベンダー(フレンチ系)の自然交配で生まれたもののようです。
ラバンジン自体、両親(イングリッシュとフレンチ)よりも大きくて丈夫ですが、効果や効能は、どちらのラベンダーよりも弱いそうです。また香りはイングリッシュより刺激的でシャープな感じみたいです。
近々違いを試してみたいですが、生活の木で比較ができるのか、、確認してみます。
また、ラバンジンは収量が多く、真正ラベンダーの2倍以上抽出できるので、当初はラバンジン精油としてではなく、真正ラベンダー精油の香りが弱いときに、香りを補強するのに使われていたそうです。
第二次世界大戦以降は、ラバンジン精油の生産が増加し、石ケンや香水用に輸出されるようになり、ラバンジン精油として、フランスでも、ラベンダーに代わるものとして、かなり広まってきているとのこと。
なるほど、ビジネス的に見て優れた品種ということがわかります。
あとウィキの中で、年間生産量は、30t~45tという記述があるのですが、この重さが精油の重量だという前提でみると、、ファーム富田のHPに1970年の北海道全体(ほとんどが富良野地方)のラベンダー精油生産量が5tという記述があるのでその10倍近くということですね。
さらに、プロヴァンス県のラベンダー畑においては、ソー(Sault)地方が最も有名ということなのですが、ソー(Sault)地方の雰囲気がよく伝わってくるブログがありましたので貼っておきます。
ますます行きたくなってしまいます。
ウィキペディアから離れますが、このプロヴァンス地方のラベンダーに魅了されて22歳の若さで起業した日本人がいることがわかりました。
金子竜得さん(あっさんぷらーじゅ合同会社 代表)という方で、「ブルーダルジャン」というラベンダー農園のコスメを輸入する会社を2015年に立ち上げています。
金子さんは起業3年目にしてブログを開始(2017年6月~)しているのですが、とても魅力的な内容ですのでぜひチェックしてみてください。
というわけで、プロヴァンス地方のラベンダー畑はぜひ見に行ってみたいです。