ネコの糞から作られる? インドネシアの最高級のコーヒー豆「ジャコウネココーヒー」とは

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2年前のコスタリカ滞在時に、人生初めてのコーヒープランテーションへ行った際のことを記事にしました。

【過去の参考記事:コーヒー以外の事も色々知ることができるコーヒープランテーション「Cafe Tio Leo」@コスタリカ】(2018年6月23日)

そこで飲んだコーヒーが【人生最高のコーヒー】と感じて以来、コーヒー界においては世界最上級とも呼ばれるコスタリカコーヒーの虜になりました。

また、コーヒーの産地による味の違いにも大きな興味が沸き、コーヒー選びが楽しくなりました。

【過去の関連記事:コーヒー豆を選ぶ時間が楽しくなる、種類・特徴を分かりやすく総まとめした解説記事】(2020年1月9日)
【過去の関連記事:チョコレート&コーヒーミュージアム(マレーシア・ペナン島)で、今まで全く知らなかった情報に触れてきました。】(2019年4月21日)

今日は、インドネシアの「コピ・ルアク」というジャコウネコから生まれる最高級のコーヒー豆についての興味深い情報を取り上げたいと思います。

「ジャコウネココーヒー」って知ってる?最高級豆で楽しむ上質な家時間

「ジャコウネココーヒー」という言葉を耳にしたことがありますか?「ネコにコーヒー?」と思う方もいるかもしれませんね。ジャコウネココーヒーは、驚くべき方法でコーヒー豆を採取した高級コーヒーのことです。

今回はこのジャコウネココーヒーの魅力について詳しく解説していきます。高級コーヒーでワンランク上のおうち時間を楽しみたい方、必見ですよ!

ネコの糞からできる?!「ジャコウネココーヒー」とは

「ジャコウネココーヒー」は簡単にいえば、ジャコウネコという動物の糞から採取したコーヒー豆を使ったコーヒーです。このコーヒー豆は、そのおいしさと希少性から高級品として世界中で取引されています。

このコーヒーの魅力について、さまざまな観点から見ていきましょう。

ジャコウネコから生まれる最高級のコーヒー豆「コピ・ルアク」

ジャコウネココーヒー

ジャコウネコの糞から採取されたコーヒーの生豆を「コピ・ルアク」といいます。これは、インドネシア語で「コピ=コーヒー」、「ルアク=ジャコウネコ」からきています。「ルアク」を意味する、ジャコウネコとはいったいどのような動物で、なぜこのようなコーヒーを飲み始めたのでしょうか。

ジャコウネコってどんな動物?

身近にいるネコを連想する方も多いかもしれませんが、ジャコウネコはどちらかというとイタチのような姿をした体長60cmぐらいの動物です。

ジャコウネコはコーヒーの良質な実を好んで食べます。果肉は消化分解されますが、コーヒーになる種子は消化されず、そのまま糞として排出されます。その種子を採取・洗浄・乾燥させ、最後に焙煎することで独特の香りと味を持ったコーヒー豆になるのです。

実は長い歴史を持つ、コピ・ルアクの起源

「コピ・ルアク」が親しまれるようになったのは、インドネシアがオランダの植民地だったことが関係しているといわれています。もともとコーヒーの木は17世紀初めにオランダ人が持ち込んだもの。現地のインドネシア人が栽培していましたが、コーヒーの実を収穫して飲むことは禁じられていました。そこでなんとかして飲めないものかと考えた末に、ジャコウネコの糞からコーヒー豆を採取するようになったと考えられています。

おいしいの?気になるジャコウネココーヒーの味

ジャコウネココーヒー

高級で希少価値のあるジャコウネココーヒー。どんな味がするのか気になりますよね。

ジャコウネココーヒーは、一度ジャコウネコの体内を通ることで、コーヒー豆が発酵して苦味がなくなりまろやかな味になるといわれています。さらにチョコレートのような甘い香りを感じる人もいるようです。

ジャコウネココーヒーの値段はどのくらい?

ジャコウネココーヒー

1匹のジャコウネコから1日にとれるコーヒー豆は、たった3g程度です。そのため、コーヒー豆の中でも高値で取引されており、日本では豆の状態で100gおおよそ5,000円〜1万円ほど。お店で飲む場合には、1杯5,000円程度になることもあります。

糞から作るコーヒーがなぜ最高級なのか

ジャコウネコの糞からとれるコーヒー豆の量が非常に限られているのに加えて、新鮮な糞から生豆を取り出し、洗浄して焙煎するまでに手間がかかります。しかも、糞をして2時間以上たってしまうと、豆が茶色くなり、コーヒー豆としての価値がなくなってしまいます。そのため、糞を素早く処理しなければなりません。

コーヒー豆ができるまでの工程や量を考えてみると、なぜこんなにも高級なのかがうなずけますね。

象の糞から作る、超希少な「ブラックアイボリー」という銘柄もある

ジャコウネコの糞から「コピ・ルアク」がとれるように、他にも動物の糞からとれるコーヒー豆があります。

それは、象の糞からとれる「ブラックアイボリー」と言うコーヒー豆です。象にハーブや果物と一緒にコーヒー豆を与えることで、まろやかな味わいのコーヒー豆ができます。

大変希少な商品で、日本ではほぼ見かけることはありません。タイの有名ホテルでのみで飲めるようですよ。

ジャコウネココーヒー「コピ・ルアク」で楽しむ、上質なカフェタイム

特別な環境で作られるコピ・ルアクを、おいしく飲んでみたいと思いませんか?ここでは、コーヒーの味を最大限に楽しめる、コピ・ルアクの入れ方について紹介します。

コピ・ルアクのおいしい入れ方

ペーパードリップ

コピ・ルアクは普通のコーヒー同様にペーパードリップ式で入れて飲むことができます。独特の味わいを感じるには、中細挽きで少し濃いめに入れるのがポイント。

インドネシア式、ベトナム式など、コピ・ルアク本場の飲み方で楽しむのもおすすめです。

本場の入れ方①インドネシア式

インドネシアでは、超極細挽きしたコピ・ルアクをカップに約10g入れ、そこにお湯を注ぐのがメジャーな入れ方です。

好みで砂糖やミルクを加え、よくかき混ぜるとコーヒーの表面にコーヒー粉が浮き、しばらくするとその粉が沈みます。そして上澄みだけを飲むようにして、沈んだコーヒー粉を飲まないように適度なところで飲むのをやめます。大胆な飲み方ですが、極上の1杯が楽しめますよ。

本場の入れ方②ベトナム式

ベトナムではコンデンスミルクにコピ・ルアクを抽出する方法で飲みます。使うのはベトナム式のコーヒーフィルター。こちらに中挽きしたコーヒー粉約15gを入れ、中ぶたをしめます。グラスにコンデンスミルク大さじ1~2を入れ、上にフィルターをセットしましょう。フィルターにお湯少量を注ぎ、30秒ほどコーヒー粉を蒸します。さらにお湯100ml程度を入れてコーヒーが抽出するのを待ち、よくかき混ぜたらできあがりです。

コーヒーの酸味とコンデンスミルクの甘さがマッチし、とても飲みやすくなります。

フルーツやチョコレートを合わせるとさらに楽しめる!

コピ・ルアクは独特の酸味や風味があります。そのため、好みの焼き菓子と一緒に楽しむのもよいですが、フルーツやチョコレートと組み合わせると、よりコーヒーの味が引き立てられおいしく飲めるでしょう。

コピ・ルアクはどこで買えるの?

コピ・ルアクは、日本でもコーヒー豆専門店やネット通販で手に入れることができます。ここではおすすめのコピ・ルアクをご紹介します。

インドネシア産 レギュラーコーヒー 豆 コピ・ルアク KOPI LUWAK 50g

インドネシア産 レギュラーコーヒー 豆 コピ・ルアク KOPI LUWAK 50g

インドネシアで作られたコピ・ルアク。独特の甘みと上質な風味が心地よい商品です。

コーヒー好きからコーヒー初心者までトリコになりそうですね。

ほかにもある?ワンランク上のコーヒー体験ができる希少な高級豆

コピ・ルアク以外にも、高級で希少価値の高いコーヒー豆はあります。ここでは、代表的な3つの高級豆をご紹介します。

世界三大コーヒーのひとつ「ハワイ コナ」

「ハワイ コナ」はハワイのコナ地区で栽培されているコーヒー豆。さわやかな酸味と口当たりのよさが特徴です。この地域は土壌が肥えており、良質なコーヒー豆が育ちますが、生産量が少ないため高級豆として取引されています。

100%ハワイコナコーヒー アラビカティピカ 500g

100%ハワイコナコーヒー アラビカティピカ 500g

昔ながらの手摘みと自然乾燥法で作られたハワイコナ。

生豆、中深煎り(豆)、中挽き(粉)から選ぶことができ、自分の好みにあった状態でハワイコナを堪能できます。

生産量が少ない幻のコーヒー「パナマ・ゲイシャ」

エチオピア南西部のゲシャ村で自生していた種が起源といわれるコーヒー豆です。このゲイシャコーヒーを2004年に国際品評会で出品したところ、今までにない味と絶賛され、世界中で大人気に。

生産量が少なく、高値で取引されることから「幻のコーヒー」とも呼ばれています。味は深い香りに加え、ほどよい酸味とトロピカルフルーツのような甘さがあり、一度飲むと忘れられない味だとか。

パナマ エスメラルダ Private Collection ゲイシャ ウォッシュド コーヒー豆 200g

パナマ エスメラルダ Private Collection ゲイシャ ウォッシュド コーヒー豆 200g

パナマ産のゲイシャ豆。オークションに出す豆と同様の高品質な工程で生産・収穫された商品です。

ゲイシャの味が気になる!という方におすすめです。

まとめ

コーヒー豆のなかには、「コピ・ルアク」のような希少価値のある高級品がいくつもあります。

おうち時間が長くなっている今こそ、充実したカフェブレイクにするべく高級コーヒーを試してみてはいかがでしょうか。

※Wow! magazineの2020年11月6日の記事(https://mag.wowma.jp/2919/)より抜粋。

私にとっては衝撃の情報でした。

ジャコウネココーヒーがなぜ飲まれ始めたのかの歴史背景も面白いです。

さらに、ジャコウネコの糞だけではなく、象の糞バージョンも存在することに驚きました。

17世紀の東南アジアの話になると「オランダ」が本当によく登場しますが、それは、世界初の株式会社と呼ばれる「東インド会社」が大きくかかわっています。

※この辺りの歴史は面白く、東南アジアのハーブ・スパイスを語る上で、絶対に外せない部分だと思います。

Amazonで検索すると「コピ・ルアク」と検索するとたくさんの銘柄がヒットしますが、抜粋記事で紹介されていた以下の銘柄を先程注文してみました。

到着が楽しみです。

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