昨年9月に訪問した東京・品川にある漢方スクール『薬日本堂』のホームページによると、”漢方”の定義について以下の記述があります。
漢方=漢方薬と思われがちですが、実はそうではありません。
東洋医学の治療法のひとつに漢方薬を用いた治療があり、
この他に養生・気功・整体・薬膳・鍼灸などを含んだ広い意味で使われます。また、漢方は奈良時代に伝来した古代中国医学を基本とするもので、
日本の気候や風土に影響を受けながら独自に発展・実践されてきた医学体系です。
そもそも「漢方」は、西洋医学を「蘭方」と名付けたのに対して、日本で名付けられた呼び名です。
そんな日本独自の健康哲学である「漢方」には、自然のものを活用して自然治癒力を高めようとする智慧が宿っています。※薬日本堂の「漢方とは?」(https://www.nihondo.co.jp/philosophy/kampo/)から抜粋
私自身、”薬膳”の位置づけについて少しあいまいだったのですが、上記の記述を見るとスッキリと整理できました。
※過去の「薬日本堂」関連の記事は以下。
【薬日本堂の「はじめての漢方入門」セミナーで、漢方の基本を学んできました。漢方の理論のベースは「陰陽五行説」にあり。】(2020年7月11日)
【「薬日本堂」が運営するニホンドウ漢方ミュージアム訪問レポート:【漢方ギャラリー編】】(2020年8月11日)
【「薬日本堂」が運営するニホンドウ漢方ミュージアム訪問レポート:【薬膳レストラン『10ZEN(ジュウゼン)』編】】(2020年8月10日)
個人的には、梅雨の時期のように、体調の維持に注意を払う時期になると、薬膳の知恵をできる限り吸収したいという気持ちがグッと強くなります。
※過去の「梅雨」&「薬膳」関連の記事は以下。
【『梅雨の不調をケアできる食材やお茶』を薬膳のベースとなる中医学の観点から紹介した記事について】(2019年6月18日)
【梅雨の時期は「脾」の機能が低下しがち。「脾」のパワーアップが梅雨の不調を乗り切るコツ。】(2019年6月27日)
今日は、東京・新木場にオープンした”漢方・薬膳をベースにしたメニューを提供する魅力的なお店”をご紹介します。
おいしくからだを整える。〈CASICA〉に漢方・乾物屋と食堂〈Arkhē〉がオープン。
June 30, 2020 | Food | casabrutus.com | text_Housekeeper
東京・新木場の〈CASICA〉に、乾物屋と食堂〈Arkhē apothecary&kitchen〉が誕生。「おいしく整える」をコンセプトに、漢方や薬膳をベースにしたメニューや食品を提供する。
東京・新木場駅近くにある、ギャラリーやインテリアショップ、工房などが一体となったコンプレックス・スペース〈CASICA〉。その中に、乾物屋と食堂〈Arkhē apothecary&kitchen〉がオープンした。全体のディレクションは〈CASICA〉オープン時から携わっている〈CIRCUS〉の鈴木善雄と引田舞。フード監修は〈南風食堂〉の三原寛子が務め、漢方や薬膳、アーユルヴェーダの食材を取り入れたメニューや食品を提供。ひとりひとりに寄り添う食の処方箋として、からだと心を整える滋味深いプロダクトを販売する。
店を入って奥に位置するカウンターでは、自宅用のオリジナル食品を扱う。チョコレート、ジンジャー、プレーンの3種類をベースに、それぞれに様々な乾物をミックスしたグラノーラは、全部で7種類から選べる。料理の種類に合わせて使い分けを考えた出汁は、《鰹と鯖の和風出汁》、《雪中キャベツと椎茸の野菜出汁》、《大豆と昆布の精進出汁》の3種類。味噌汁や煮物からベジタリアン料理まで、幅広いメニューに応える。
漢方と薬膳をベースにしたお茶は全部で5種類を用意。《柿の葉とローズのグリーンルイボス茶》や《生姜と桂皮の焙じ茶》など、お茶本来の旨味を引き出すように配合されたフレーバーは主張しすぎないほのかな味わいで、毎日でも飲みやすい。
食堂では、これまでに紹介した食品を使用した定食を提供する。季節によってメニューの内容は変わるが、夏の間は日替わりで3種類の主菜を中心とした定食を用意。《豚の薬膳煮込み》や《太刀魚と夏野菜の紙包み豆鼓蒸し》など、漢方や薬膳を用いた体に嬉しいメニューが並ぶ。デザートにはグラノーラがつき、お茶はもちろん上記の5種類から選ぶことができる。
漢方・薬膳に興味を持っている人なら誰もが行きたくなるような魅力を備えているお店だと思います。
フード監修をされている〈南風食堂〉の三原寛子さんから、薬膳に関する情報を現地で伺ってみたい気持ちも強いです。(いつもArkhē apothecary&kitchenにいらっしゃるかわからないですが。。)
私にとっては、必ず訪問しなければいけない場所ですので、訪問後レポートいたします。