私が北海道にいた1970年代後半から1990年代前半までは、季節の中で「梅雨」という概念が全くなかったことを記憶しています。
「梅雨」は、本州の気候では存在するみたいだけど、自分には無縁だよね~という感覚でした。
ただ、大学入学と同時に東京へ移り住んで以降、ずっと梅雨と付き合うようになったのですが、、やはりこのジメジメとした気候はずっと慣れず、梅雨時は、北海道に行きたいなといつも思います。
でも、最近は北海道も、本州ほどではないにしろ、梅雨っぽい季節が存在しているのですが、それでも関東の梅雨に比べたら爽快さは全然違うと思います。
コロナを機に在宅勤務がノーマルになってきましたが、今の梅雨時の在宅勤務時は部屋の中でのアロマ活用は、気分をリフレッシュするうえで必須のアイテムになっています。
今日は、ハーバリストによる「梅雨の時期におすすめのアロマ」についての記事が面白かったのでご紹介したいと思います。
家の中で眠っているアロマは梅雨こそ出番。雨音が心地よく感じられる~アロマ生活
梅雨の時期はじめじめして気分は憂鬱になるし、夏になると虫も増えてきて気になりますよね。実は気分のリフレッシュのほか、虫よけにもアロマが効果的なことをご存じでしょうか。
今回は、梅雨の時期におすすめのアロマについて、ハーバリストの荻尾ノイエさんに解説してもらいました。荻尾ノイエ(Ogio Noie)
ハーバリストアトリエ・ビス 代表/ティーコーディネーター/ガーデンコーディネーター/香草・薬草マスターなど。
主な活動:執筆家、料理家、フードプランニング他。1990年アトリエ・ビス創設。東京都立夢の島熱帯植物館のオープニングプランに関わる。また東京都立夢の島熱帯植物館の季節展示プランをはじめ各種、食や緑に関するプランニングを手がける。2016年には「薬用植物辞典」を発刊。雨の日でも快適!天然素材でアロマ生活
アロマでも使用する精油は植物の花・葉・果皮・根・種子・樹皮・樹脂などから採取された100%自然の天然成分。抗菌・抗ウィルス・鎮痛・精神安定など植物が自らを守るために必要な成分を含んでいます。例えばローズオットーの精油5mLには20kg分のお花、ラベンダー精油10mLには1.6kg分の花穂が、レモン精油1滴には3個分のレモンが凝縮されていると言われるほど貴重なもの。特にデリケートになりやすい産前産後にはメンタルに働きかける精油が重要です。
アロマで夏をさわやかに!プレママやママのためのアロマ生活
妊娠中・授乳期には個人差が大きいものの注意が必要な精油もありますが、アロマ生活で大切なことは“自分の好きな香りをみつけること”。
好きな香り=自分に必要な香り・自分を守ってくれる香り、という考え方がアロマセラピーです。敏感になりやすい時期でもあるので、より心地よい香りと一緒に過ごすことが大切。ただ、通経作用・皮膚刺激のあるものはマッサージで直接肌にふれることは禁忌です。一方でアロマポット・マグカップ・ジャムの空き瓶などを使い、お部屋に香りを漂わせる芳香浴ではほとんどの場合は安全。精油がちょっと心配な方は穏やかな作用をもたらすカンレンデュラなどのハーブをハンドバスやフットバスで利用したりするものも一案です。産前産後には柑橘系の精油がおすすめですが光毒性(※1)を持つものもあるので外出前には使用しないという制約は守ってください。(※1)肌に塗布した状態で紫外線にあたると皮膚にダメージを与えることがあります。
梅雨の時期の暮らしとアロマ生活
雨の季節はお洗濯ものが乾きにくかったり、お部屋の換気がしづらいこともあって嫌な臭いがこもりがちだったりします。頭痛・肩こり・むくみなど個人差はあるものの、いわゆる「天気痛」「気象痛」などにより不調も出やすいもの。これは主に梅雨の時期の低気圧によるもので、自律神経のバランスを崩し不安定やナーバスになることもあるでしょう。体を冷やし過ぎず、体を柔軟にしたり軽いヨガで呼吸を整えたりとゆったり過ごすことがおすすめです。
こもりがちなお部屋の空気浄化にはティートリーやユーカリの精油を。なかでもユーカリプタス・ラディアタ”はユーカリのなかでも人体に優しい作用を持ちます。ラベンダーやレモンの精油とも好相性なのでどちらかを加え使ってみるのもいいかもしれません。。お部屋の空気浄化は精神バランス調整も期待できます。芳香浴ではアロマポットのない方でもお水を入れたマグカップに数滴精油を数滴垂らすだけでできます。清涼感のある香りがお部屋を包みます。また消毒用エタノールに精油、さらに精製水を加えるだけでルームミストに。お洗濯ものに吹きかけたり、寝室・玄関で空間に吹きかけたりしましょう。消毒用エタノールと精製水の割合を5:5にすると揮発性もよくすっきりとした使用感になり、殺菌効果も増します。注)既往症や体調により合わないハーブもあるのでお医者様にご相談ください。またハーブティーは一日3回ほどが目安です。妊娠中のハーブティーは医師に相談の上、妊婦に禁忌ではない商品を選び、飲む回数も注意しましょう。
雨の日のためのアロマ 雨音もアロマの香りでロマンティックに!
憂鬱な雨の日にはお部屋で森林浴をしてみましょう。シダーウッド(杉)・パイン(松)・ヒバ・ヒノキ・ファー(もみ)などがおすすめです。芳香浴ではそれほど心配はないものの、イトスギ(サイプレス)には通経作用があるので注意が必要。またウォッカにシトロネラ数滴・ペパーミント精油・精製水を加えるとルームミストや虫よけスプレーになります。昆虫忌避作用(※2)のあるシトロネラは殺虫作用とともに抗うつ・強壮作用ももっているのです。またユーカリレモンシトロネラ/レモンティーツリー/ローズマリーシネオール/ローズゼラニウムなどのなかから1つをさらに加えながら網戸やカーテンに吹きかけてもOK!小さな子どもの虫よけには、直接肌へ吹きかけず帽子や衣類、またはベビーカーに吹きつけておくとよいでしょう。またミントのかわりに和ハッカもおすすめ。シトロネラに和ハッカを加えグリセリンや精製水と合わせたものをルームミストや虫よけスプレーに使いましょう。
海の力をかりるタラソテラピーでは海塩にマリーゴールド(※3)とコーンフラワー各ひとつまみずつを。お花のバスソルトで軽い皮膚トラブルを軽減させます。ふさぎ込みがちな雨の日には呼吸を楽にするすみれの精油を。リラクゼーションには菩提樹。杏や桃など和アロマに癒されるのもおすすめ。とかく梅雨は体調を崩しやすいので無理は禁物です。(※2)蚊や昆虫を寄せつけない作用のこと。
(※3)フレンチマリーゴールドとは別種です。注意)芳香浴でも生後3カ月以下の子どものいるお部屋では注意が必要です。また3歳以下の小さな子どもには直接塗布は禁忌です。ホルモン作用や子宮収縮作用などの理由で、妊娠時期によっては使用できないアロマもあります。妊娠中に使えるかどうかを専門家に相談し、用法、用量を守って使いましょう。
産前産後に特に注意が必要な主な精油:アニス/アンジェリカ/オレガノ・カンファ―/キャロットシード/クローブ/シナモン/ジュニパー/ジャスミン/スパイクラベンダー/セージ/タイム・チモール/タイム・ツヤノール/タラゴン/バジル/フェンネル/ラバンジン/ラベンダー・スーパー/レモングラス/レモンユーカリなど。
ちょっと憂鬱になりがちな雨の季節。でも精油を上手に取り入れ、心を整えることで随分と気持ちも楽になって、雨音さえ心地よいリズムに聴こえることもあるかもしれません。まずは自分の好きを大切に雨の季節を乗りこえましょう!
※たまひよオンラインの2020年6月30日の記事(https://st.benesse.ne.jp/ikuji/content/?id=76067)より抜粋
日々、様々な精油の香りと触れている中で、効能重視に偏ってしまう傾向がありましたが、今回の荻尾ノイエさんのコメントにある「好きな香り=自分に必要な香り・自分を守ってくれる香り、という考え方がアロマセラピー」という部分は、大きな刺激を頂きました。
「自分の最も好きな香りを求める壮大な旅」という感覚を持つと、今後の香りとの触れ合いはもっともっと楽しくなってくると思います。
また、ティートゥリーやユーカリの「殺菌・抗菌系」、あとは、シダーウッド(杉)・パイン(松)・ヒバ・ヒノキ・ファー(もみ)などの「森林浴系」の香りを、梅雨時の部屋の中ではうまく取り入れていきたいと思いました。
今後のハーバルライフにおいて、貴重な財産となる情報に触れることができ、大きな充実感を感じています。
最後に、荻尾ノイエさんがオープニングプランに関わった「東京都立夢の島熱帯植物館」のリンクを以下に貼ります。すごく面白そう!
※”シチュエーションに応じたアロマ活用”についての関連記事は以下。
■AEAJ(日本アロマ環境協会)が公開している「在宅勤務でのアロマ活用法」について