シンガポールのヨガスタジオに、「ニームの木」がもたらしてくれていること。

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昨年10月、インドの代表的なハーブである「ニーム」のことについて本ブログの中で取り上げました。

【過去の参照記事:『村の薬局』とも呼ばれるインドの代表的ハーブ「ニーム」のハーブティーをはじめて飲んでみました。「良薬口に苦し」を体感するハーブです。

インドの伝承医学「アーユルヴェーダ」の中でも4000年近くにわたって重宝されてきているだけあり、ニームが持つと言われる効果は強力、且つ、広範です。

ニームの木全体には、ニンビンやゲデュエンをはじめとする、いくつもの抗菌成分を含んでいます。インドの伝統医療アーユルヴェーダでは、葉っぱの汁と塩を混ぜたものがぎょう虫の治療薬として、熟した果実を煎じたものが利尿薬として用いられているようです。また、歯磨きの代わりにニームの小枝を噛む習慣があるそうです。

また、現在注目を集めている成分が、種に多く含まれている「アザディラクチン」という成分で、200以上の虫を寄せ付けない効果があるとされています。アザディラクチンが虫の成長ホルモンの働きを阻害するため、食べた虫は生きていられなくなるとのこと。このほかにも、昆虫が食べ物を食べられなくなってしまう「メリアントリオール」や「サラニン」も含まれているようです。

日本の中でもニームに関する団体があり、その関係者からニームのことについて色々と話を聞きたいと思っています。

そんなニームの、「シンガポールのヨガスタジオ」において果たしている役目について書かれている記事が面白かったのでご紹介したいと思います。

シンガポール発|ヨガスタジオを安心感で包んでくれる“あるもの”とは

栗尾モカ

密室のスタジオで行われることが多いヨガ。スタジオ内は清潔を保ち、いつも爽やかにしておきたいものです。筆者の通うインド人講師によるシンガポールのヨガスクールは、室内の空気や床がいつもさっぱりと整えられており、清々しいです。生徒が各自すすんでマメに拭き掃除をしていることも理由の一つですが、そこには、ある工夫がありました。

スタジオを囲むように植えられたニームの木

その工夫とは、ヨガスタジオのあるビルを囲むようにニームの木が植えられていること。風が吹くたびにニームの葉を揺らした空気がスタジオにスーッと入り、反対側の窓から抜けて行くのです。ニームは「アザディラクチン」という虫除けの効果が高い成分を含んでおり、動物や人間には無害という嬉しい効果があるとのこと。

ニームの種や樹皮からオイルを採取した絞りかすはニームケーキと呼ばれ、土に潜む害虫を駆除できるので、インドでは以前から自然な土壌改良材として使われていたそうです。一年中高温多湿なシンガポールですが、スタジオ内に虫が入ってきているのを見たことがありません。ヨガスクールの校長のマノジ氏は、講義の際に窓の外の木を眺めながら「ニームには健康を保つための様々な効能があります」と、説明してくれました。日本でも苗木を購入できるそうなので、ヨガスタジオの守り神として、育ててみるのも良いかもしれません。

ニーム
木高は15〜20mに成長するので、3階に位置するヨガスタジオの窓からちょうど見える位置で葉を茂らせています。/photo by Moka Kurio

ニームはセンダン科の植物で、英名はNeem / Miracle neem。原産地はインド。皮、実、葉のすべてに薬効があり、ニームの木そのものには、ニンビンやゲドゥエンといった抗菌成分が多く含まれており、シャンプーや歯磨き粉、スキンケア製品などに利用されます。原産地のインドでは万能薬として利用されているため“奇跡の木”として古くから大切にされているとのこと。

ニーム
1930年よりアーユルヴェーダやハーブの研究に基づく製品を提供するメーカー「Himalaya」の洗顔料とスクラブ。

また、ニームは抗ウィルス性、抗菌、抗菌剤効果が高く、「歯ブラシの木」と呼ばれることも。多くの歯科医療製品などに使用されています。木の枝を折り、枝の中身の繊維を割くようにしていくと、ブラシのようになり、大昔には天然の歯ブラシとして利用されていたそうです。シンガポールのスーパーにも、ニームの歯磨き粉がありました。

ニーム
殺菌作用があるニーム入りの歯磨き粉。磨き上がりに爽快感があります。

また、ニームは乾燥肌や頭皮のケアにも効果があるとのこと。殺菌作用があり、頭皮に優しいニーム入りのシャンプーは、健やかな髪も育てます。

ニーム
オーストラリアのメーカー「Nim-Veda」のニームシャンプー

あるインストラクターのクラスでは、激しく動いて汗を流した後に照明を落とし、ついにシャバーサナ…というタイミングで、窓を開けると同時にスタジオ中のファンをまわし、涼しい風を入れてくれます。目に入るのは、緑に輝くニーム。全身が爽快感に包まれます。このクラスに出席するたびに味わえる「ニームの風を感じるシャバーサナ」が楽しみで、ヤミツキになっています。

ライター/栗尾モカ
漫画家 / コラムニスト 横浜育ち、シンガポール在住。美大デザイン科卒業後、国際線CAを経て出版社へ。人気女性fashion誌で10年、教育メディアで5年企画・執筆を担当。シンガポール移住後、女性向けmediaをローンチ。旅先のBali島でYOGAに出逢ってから、心身を整えるライフワークとしてのYOGAに魅了され、VYASA Yoga SingaporeのYoga Instructor Certificate Courseに毎日通学中。また、アーユルヴェーダを学んだインド人料理研究家から身体に効くspice&cookingを学んでいる。モダン&スタイリッシュ、女性の毎日が輝くようなアイデアを盛り込んだIndian culture bookを出版することを目標に、YOGAとcookingに励む日々を送っている。著書は『サロン・ド・勝負』(KADOKAWA)『女のネタ帖』(学研)など。

※Yoga Journalの2020年3月23日の記事(https://yogajournal.jp/5944)より抜粋

過去に仕事で数回シンガポールへ行ったことがありますが、インド人街(Little India)が繁盛しており、インド系の人々も多く在住しているので、ニームに関する知識についてはシンガポール国内において広く浸透しているのかもしれません。

この記事を見ると、現時点での自宅のハーブガーデンにおいては地植えは難しいかもしれませんが、大きめの鉢でニームを育て、庭に流れる風に変化をもたらしてくれるか試してみたくなってきました。

最近、ガーデンセンターにおいて、ニームとの遭遇率は上がってきていると感じていますので、出会ったらぜひ購入したいと思います。

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