北海道の森を代表する木”トドマツ”にこだわった精油会社『フプの森』

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先週末、実家のある北海道苫小牧市へ3日間だけ戻っていました。

3月頭の北海道は、フキノトウ(蕗の薹)がちょうど頭を出したタイミングだったので、食するにはベストだと思い、収穫して天ぷらとお味噌汁にしました。


このフキノトウのほろ苦さは、まさしく春の旬の味で大好きな味です。

また、実家の苫小牧市から車で40分ほど西へ移動したところに、虎杖浜(こじょうはま)という地域があるのですが、そこに今年からハーブ園を作る計画があることを知り、視察に行ってきました。

 

 
 
 
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急遽北海道の実家に帰省中です。 姉の勤務先近くで今年から本格的にハーブガーデン作りが始まるらしいという情報を聞き、白老・虎杖浜の現場を見てきました🌿 とてもいい環境ですし、今後どんなハーブが植えられていくのか今から楽しみです☺️ #ハーブアロマの専門家の集合サイト #placeauxherbes #プラースオウエルブス #enjoyherballife #エンジョイハーバルライフ #ハーブのある暮らし #香りのある暮らし #アロマ #ハーブ #アロマセラピー #アロマテラピー #ハーバリスト #ハーバルセラピスト #ハーブボール #調香師 #フィトセラピスト #スパイス #ナチュの森 #アイヌ集落 #アヨロ

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どんなハーブが植えられていくのか非常に楽しみです。

帰るときに、新千歳空港のショップで、ファーム冨田などの精油関連のグッズを見ていたのですが、ナルーク(NALUQ)というブランドの精油が非常に気になり、購入しました。

 

 
 
 
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昨日、新千歳空港で購入したナルークのトドマツ(北海道モミ)精油を、同じく購入したファーム冨田の楠製のアロマディッシュに垂らしました✨ 花粉症の季節に、このトドマツの香りは鼻が通っていいです。 この精油は、2000年に北海道上川郡下川町の森林組合で、伐採した木の枝葉を活用するために作り始められたそうです。 その後、当時の担当者らで株式会社フプの森(フプ=トドマツ)が設立され、その後も自分たちで枝葉を採集、蒸留をしているとのこと。 トドマツにこだわった素敵な会社を知ることができ嬉しいです😊 #ハーブアロマの専門家の集合サイト #placeauxherbes #プラースオウエルブス #enjoyherballife #エンジョイハーバルライフ #ハーブのある暮らし #香りのある暮らし #スパイスのある暮らし #アロマ #ハーブ #アロマセラピー #アロマテラピー #ハーバリスト #ハーバルセラピスト #ハーブボール #調香師 #フィトセラピスト #スパイス #ハーブティー #フプの森 #精油 #トドマツ

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興味を惹かれた理由は、”トドマツ”に徹底的にこだわった精油を作っている会社が提供している商品だったからです。

北海道から戻った翌日に、デスクの上でファーム冨田の楠製のアロマディッシュにそのトドマツ精油を垂らしてみたのですが、独特の爽快感のある香りで非常に気に入りました。

では、このナルークというブランドでトドマツ精油を販売している「フプの森」とはどんな会社なのかを確認してみたいと思います。

※フプ=アイヌ語で「トドマツ」を意味します。

まず、この会社がどんな考え方がベースになっているのかは、ホームページの「コンセプト」を見ると強く伝わります。

トドマツ精油事業初代担当者  陣内 雄
事業を始めた当時からの想い

私たちは2000年に下川町森林組合の一事業としてたちあげをしました。そのときに考えていたことは、大それていますが「北海道の自立」でした。森林のなかに暮らし、森林のなかの仕事をつくり、それとつながった小さくとも地に足のついたビジネスをおこそう。それがたくさん増えていけば、社会や環境の変化にも強い、持続可能な田舎社会ができるんじゃないか・・・。海外で元気な地域はそんな「基幹産業」と、周辺にブドウの房のようにつながる産業群(クラスター)があるみたいだよ・・・。それは、当時まちで始まった「クラスター研究会」の中でも基本とされた「下川町産業クラスター」の考え方でした。

トドマツ精油づくりの事業は、まず森林管理がきちんと行われて、間伐事業が継続的にまわっていないと成り立ちません。森林管理、間伐、精油づくりがまわっていれば、それにつながって森林療法だとかツアーだとか、そういうものもできるんじゃないか。2015年の今となってはあたりまえの概念ですが、当時はまちのみんなの考え方に幅があって、たくさんの議論がありました。そのクラスター研究の事業化第1号をやってみよう、まずはトドマツ精油づくりからやろう、ということになりスタートしたわけです。でも、トドマツ精油といっても、戦前の飛行機を飛ばした燃料から、農薬、塗料、芳香剤、いろいろあって、輸入のモミ精油(トドマツはモミ属の仲間です。海外ではモミ属の精油が昔から作られてきました)はすごく安くて、いったい何を作ったらいいのかさっぱり分かりませんでした。コンサルタントの方や大学の先生の助言もいただいていろいろやってみましたが、どう考えてもコストが合わない。肝心の精油の品質も、はじめた当初は蒸留温度で失敗したり、精油が変質したり、収量が少なかったり、原料の枝葉集めに苦労したりと分からないことの連続。

そんなとき、立ち上げ時担当だった陣内の鎌倉の親戚から、「友達がアロマをやっている、精油に興味があるからサンプルを送って」と言われて送ったら、「販売はじまったら是非購入したい」それがアロマ商品化のはじまりでした。
アロマなら、精油原料そのまま商品になるじゃないか!でもいったいアロマってなんだろう???とにかくアロマの世界の扉をたたき、いろんな人に会い、アロマの雑誌や講演会などにも呼んでいただき、生産者として森のこと、田舎の仕事を一生懸命伝えました。消臭剤や農薬では開けなかった道がどんどん開けていきました。

今思うことは、はじめた当初めざしたことは今も何も変わっていないということです。森林にあるものを人が集めて生活に役立てる。そこに仕事があり、生活がある。田舎はそうやって生きていくしかない。
私たちのこだわりは3つありました。

「北海道の素材であること」
「高品質を追求すること」
「森とくらすライフスタイルを伝えること」

これが今の「フプの森」にもそのまま受け継がれています。これからもずっと変わらず、このことを続けていこうと思います。お客様に代々喜んでいただけるよう、私たちにとって大事な、この田舎の事業を継続していきたいと考えています。

株式会社フプの森のホームページの「コンセプト」から抜粋

この”フプの森”の成り立ち、考え方を知り、新千歳空港でこの精油を見たときに興味を惹かれた理由がわかりました。このトドマツ精油にかける生産者の「想い・こだわり」が伝わってきたということだと思います。

”フプの森”は、このトドマツのことを『北海道モミ』と名付けているのですが、このトドマツはどんな植物なのかについてもホームページの「北海道モミとは」の部分にわかりやすく記載されていますのでご紹介します。

北海道の森を代表する木、トドマツ。
私たちは、モミの木の仲間トドマツの香りに「北海道モミ」と名付けました。フプの森用_1200500

北海道モミの名

「北海道モミ」は、2000年から私たちが作り続けてきたトドマツの香りの愛称です。
下川町森林組合でトドマツの枝葉から採れるエッセンシャルオイルを作り始めた時、皆さんに親しんで呼んでもらえるよう、名付けました。
※「北海道モミ」は株式会社フプの森の登録商標です

モミの木のなかま

トドマツは、北海道を代表する木で、モミの木の仲間です。
正式にはマツ科モミ属トドマツ(Abies sachalinensis Masters)と言います。
モミ属を表すAbiesにはラテン語で「永遠の生命」という意味があり、古くから人々の健康と深い関わりを持っていたことがうかがえます。
Abiesの名がついた木は 世界に何種もあり、日本にもトドマツ以外に数種あります。
どれも似た傾向を持つ精油が採れますが、実際の香りには違いがあり、香りの世界の奥深さがわかります。トドマツの香りはさわやかで軽やかな印象で、キンとした寒さや明るい緑が広がる季節の北海道の森が目に浮かんで来るような香りです。
モミの木と言えばクリスマスの木を思い出すでしょうか。
植物の持つ力を上手に生活に取り入れてきた海外において、冬、乾燥して体調を崩しやすくなる季節、家の中にモミ属の木を入れてクリスマスツリーとして飾ったことは、健康に過ごすための理にかなった文化だったと言えるそうです。

北海道の森とトドマツ

北海道が開拓される前、ここは原始の森が広がる地でした。北海道よりもっと北の国々に特徴的な針葉樹ばかりの森と、東北あたりに広がる落葉広葉樹の多い森の、両方の樹々がちょうど入り交じる場所、それが北海道の森です。北海道の森は、トドマツやエゾマツなどの針葉樹と、さまざまな落葉広葉樹が小さな斑状に混じり合っているので、針広混交林と呼ばれます。スギやヒノキは道南に植えられているものを除いて、基本的には生えていません。山並みもおだやかで、光をよく通す広葉樹が多いことで明るい印象を与えます。
主な針葉樹はトドマツ、エゾマツ、アカエゾマツ。中でもトドマツは最も多く生え、山を登っていても、大概目にすることができます。そんな北海道民にとって親しみある存在のトドマツですが、昔山で遊び、山で家の薪を集めるお手伝いをしてきた世代の皆さんは、口を揃えて、あんな松ヤニ臭い木!と言います。トドマツの松ヤニは樹皮に多く、さわれば必ず手や衣類についてベタベタしてしまうもの。生活の中では少しやっかいな存在でもあったようです。ですが、この松ヤニが多いのも、トドマツが香りの木として私たちに多くのものをもたらしてくれる証でもあります。フィトンチッドと呼ばれる「森の力」の正体は、この香りの成分です。香りあふれるトドマツは、北海道の森の宝だと私たちは思っています。

モミとトウヒ

北海道の山を見渡すと、クリスマスツリーのような形をした木をたくさん目にすることができますが、実はこれらは1種類ではなく、モミの仲間のトドマツの他に、エゾマツ、アカエゾマツ、といったマツ科トウヒ属の木も生えています。
似ているようですが、樹皮や葉など外観の特徴も実はちゃんと違っていて、香りも異なります。アカエゾマツは、条件の悪い土地でも生きることができ、ゆっくり時間をかけて育ちます。その材はかつて高級材として楽器などにも重宝がられ、海外へも輸出されていました。北海道でも人工的に植えられていますが、その面積はトドマツに比べてかなり少ないのです。フプの森でも、このアカエゾマツの香りの抽出を試みています。生産量が少ないため、常時販売することが難しいのですが、トドマツともまた違った甘く奥深い森の香りをぜひ皆様にも試していただきたいと思っています。ご案内できる機会をぜひ、楽しみにしていてください。

このブログを書いているときも、このトドマツ精油の香りが漂っているのですが、森林浴をしているときの爽やかを体験できている感じがします。

このトドマツ精油の成分同定結果については以下に貼ります。

トドマツ(北海道モミ)精油の化学成分同定と含有率の季節変動

トドマツの葉から水蒸気蒸留法で抽出した精油(以下、モミ精油という)をGC-MSにて分析し、21種の化学成分を同定した。同定した化学成分は、その99%がモノテルペンであった。最も含有率の大きい成分はα-ピネンであり、それに次いで、カンフェン、酢酸ボルニル、リモネン、β-ピネン、β-フェランドレンであった。セスキテルペンの含有率は小さいが、主なものではβ‐カリオフィレン、α‐カリオフィレン、γ-セリネンであった。

更に、モミ精油の化学組成の季節変動について調べたところ、含有率は原料の採取時期によって顕著に異なった。α-ピネンは調べた期間では概ねいつも含有率が最も大きかったが、4月〜6月は大きく、気温が低くなる11月と12月には小さくなり、酢酸ボルニルが最も増して含有率が大きくなった。

光学異性体の組成比ではα-ピネンにおいて、(+)体と(-)体の比が季節変動を示した。(+)体は、平均気温が高く、平均降水量が多く、平均日照時間が長い時期に多く含有されることがわかり、これらに相関して変動していることが示唆され、環境によって組成を変えていることがわかった。

Text by Shio Murakami

〔文献〕Satou T, Matsuura M, Murakami S, Hayashi S, Koike K. Composition and seasonal variation of the essential oil from Abies sachalinensis from Hokkaido, Japan. Nat Prod Commun. 2009;4(6):845-848.

TotolabのHPのページ(http://www.totolab.com/2013/01/post-6539-2.html)より抜粋

このナルークのトドマツ精油は今後も愛用していくと思います。とにかく大好きな香りです!

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