今年4月に、英国在住ハーバリスト リエコ・大島・バークレー先生の講座を受けるために宮城県へ行った際、
ハーブの外見、生育環境、味などの特徴が、そのハーブの薬効を示す場合があるという『特徴表示説』の考え方について触れることができました。
【過去の関連記事:ハーブの外見、生育環境、味などの特徴が、そのハーブの薬効を示す『特徴表示説』という考え方】
上記記事に記載した”特徴表示”の具体例は以下です。
【形状】■”クルミ(胡桃)”を割ると、脳のカタチに似ている実が出てくる⇒脳の発達に必要な栄養が含まれる
■”エルダー”は、花には特徴表示はないが、茎を切ると空洞になっており、気管支の形状のようになっている⇒呼吸器系の症状にいい
■”パイルワート”の花が肛門のカタチに似ている⇒痔の症状にいい
■”オオバコ”の花の部分はスネークヘッド(蛇の頭)と言われており、蛇の頭のカタチに似ている⇒毒の吸出し能力が高い
※”オオバコ”が群生しているところは、マムシなどの蛇が生息している可能性が高いそうです。
■”ヤロー”の葉はギザギザでノコギリの葉のよう⇒切り傷に効く
※ヤローは、Master of Bloodともいわれているようで、出血している時に止血(多⇒少)する能力がある一方で、生理不順に効く(少⇒多)そうです。
■”マーシュマロウ”の葉は柔らかい毛で覆われている⇒粘膜の炎症にいい
※鼻腔などの毛がたくさん生えているところに使えるそうです
【生育環境】
■”ミスルトー(セイヨウヤドリギ)”はリンゴの木などに寄生をして生きていく⇒抗ガン性を持つ
※サルノコシカケも抗ガン性を持つと言われているそうです。
【色】
■”クサノオウ”の茎、葉を切ると胆汁(肝臓から分泌)のような黄色い液が出てくる⇒消化器系にいい
※タンポポ(黄色)は肝臓にいい
(補足)上記は、大島先生が講座の中でおっしゃっていた一例です。
今年か来年に、日本語版の特徴表示説の本が出版される予定ということを聞いていますので非常に楽しみです。
この特徴表示説に関連し、昨日非常に興味深い記事を見かけましたので以下にご紹介します。
腸内環境を整える「煮小豆」【アーユルヴェーダ食事法を学ぼう♯6】
アーユルヴェーダとは
ココロとカラダを自分自身で整えるレシピとしてご紹介する「アーユルヴェーダ」は生命の科学と言われています。まさに人生を快適に、より幸福に生きる為の”生活の知恵袋”のようなもの。アーユルヴェーダで自身の体質、そして今の状態を観察し、自分自身を理解することで心身の整え方が手に取るように分かるようになってきます。最新の情報が溢れ続ける今の時代だからこそ、自分に合ったライフスタイルを知り、選択する力を磨くことで心身の健康や幸福感を感じやすくなります。最古の伝統医学の知恵を現代の生活に取り入れ、エネルギー満ち溢れる毎日を過ごしましょう!今回紹介するのは…煮小豆
前回「穀類」の記事でご紹介させていただきましたが、米や芋のように自然な甘さの糖質は、滋養を高め、心身に栄養を与える食べ物「オーグメンティング」と呼ばれます。心も体も落ち着かせ、幸福感と満足感を感じることができ、活力を高めてくれると言われています。
今回ご紹介する「たんぱく質」は、オーグメンティングとは反対の質、エクストラクティブと呼ばれます。緑色の葉野菜がもつような苦味や渋みを持ったような食べ物がこれに値し、デトックスの効果を持つと言われています。
たんぱく質類の中でも、豆類を定期的に食生活の中に取り入れることをオススメします。なぜならば、豆は消化の良いたんぱく質を多く含み、食物繊維も豊富。ゆえに善玉菌の味方であり腸内環境も整えてくれるとされているからです。(腸内環境との関わりに関しては ひよこ豆のディップ「フムス」の記事に詳しく掲載しています)
一方、肉等の動物性のたんぱく質は、悪玉菌のエサとなり腸内環境が乱れやすい。現代のプロテインブームで肉類を意識的に食生活に取り入れている方も多いと思いますが、定期的に動物性でなく、植物性のたんぱく質、豆類を摂取する習慣を作ってみてはいかがでしょうか?
今回は、日本人にも馴染みがあり、簡単に手に入る小豆を使った
暑い季節のおやつにもぴったりなレシピを紹介します!材料(4人前)
・乾燥小豆 …1カップ
・岩塩…少々作り方
1. 乾燥小豆を一晩(6-8時間)水につけておく
2. 小豆をザルにあげて浸水した水を全て捨てる
3. 鍋に3-4カップの水と浸水した小豆、岩塩を入れ1時間ほど火にかける(圧力鍋の場合は圧がかかって25分ほど)
4. 出来上がったら粗熱をとって完成。
5. 器に盛り付け、お好みではちみつをかける。(練りごま or ココナッツミルクとの相性が良いので、流しかけて食べるのもオススメ。)今回使用した小豆は、鉄分などのミネラルも豊富に含まれており、抗酸化力も抜群。それに加えて利尿効果がありムクミにも効果的な小豆は、「腎臓の形に似ている」ということもあり、腎臓の薬とも言われています。これから蒸し暑い時期にカラダの水分調節をしてくれる小豆は夏にぴったりの食材でしょう。
ココナッツミルクも身体の内側の熱を冷ましてくれる効果があり、夏にオススメの食材です。ピッタ体質の人はココナッツミルクを共に食べると良いでしょう。
タヒニ(練りごま)の原料である「ごま」はアーユルヴェーダでは薬として幅広く用いられており、滋養を高め、体力をつける強壮作用もあり、肌、骨、髪、爪などを強くしツヤを与えるアンチエイジング効果も期待できるでしょう。ヴァータ体質の人は、タヒニを共に食べると良いでしょう。
カファ体質の人は、さっぱりとした食べ方がオススメなので、血液循環を促進するシナモンなどのスパイスととはちみつをかけて食べると良いでしょう。
自分のドーシャ(体質)がわからない人は「アーユルヴェーダ体質診断 あなたはどのタイプ?」でチェックしてみてください。是非夏にぴったりな小豆をおやつのレパートリーに加えてみてくださいね!
ライター/岡清華さん
1993年生まれ、兵庫県出身。ファッション誌のモデルとして活動しながら、大学在学中に管理栄養士資格を取得。その後、カウアイ島にてアーユルヴェーダを学ぶ中で、全米ヨガアライアンスを取得、ハワイにてSUPYOGA資格を取得。Vegan,Organic,Ayurvedaをコンセプトに、飲食店や個人でのケータリングサービスにて料理提供を経験した後、会員制ヨガスタジオで、ヨガクラス・栄養指導を行ない「腸」に特化したフード開発、レシピ監修、イベントなどの企画、運営を行なった。独立後、ヨガを含む “アーユルヴェーダ” の観点から「一人一人が最も輝くベストな心身を知り、持続させること」をコンセプトにしたスタジオSUPER8studioの運営、その他イベントやアーユルヴェーダに付随する各事業を進めている。Instagram:@okasaya、SUPER8studio(デイリーのヨガクラス以外にセミナーやイベントを開催中)、Sayaca Oka LINE@ (登録者限定のお得な情報やイベント開催のお知らせを配信中)※Yoga Journal Onlineの2019年7月5日の記事(https://yogajournal.jp/4111/2)より一部抜粋
アーユルヴェーダの基本についてまとめた記事は、以前書きました。
【過去の関連記事:「Tea for Peace」で、インドの伝統医学”アーユルヴェーダ”の基本的な考え方について学んできました。】
私が今回の抜粋記事で注目したのは、”小豆は、腎臓のカタチに似ているから「腎臓の薬」と呼ばれている”と書かれている部分です。
小豆(あずき)がそのような代名詞で呼ばれていたことを全く知りませんでした。
利尿効果があるということなので、まさに『特徴表示説』の考え方に該当するものだと思います。
小豆だけではなく、大豆なども含め多くの豆類は腎臓の形に似ていると言う事ができると思います。
ハーブ関連で、「マメ科」と言ってすぐに思いつくのは、
バタフライピー、エビスグサ(決明子)、カワラケツメイあたりですが、バタフライピー以外は、腎臓に働きかけるイメージがあります。
ただ、バタフライピーは花を使うので、豆(種子)になったら利尿作用等は持つものと推測しています。
【過去の関連記事:カワラケツメイ(河原決明)茶の歴史を知り、味を感じた時、カラスノエンドウ茶の美味しさに納得しました】
【下記の関連記事:今話題のタイのハーブ「バタフライピー」の青色の持続性を検証してみました】
今後、「豆類」の情報に出会ったら、腎臓との関連性についても確認するきっかけにもなると思いますので、今回の情報は非常に有益だと思いました。