過去にいくつか、”中国”が関連する記事を取り上げたことがありますが、気になるキーワードが盛り込まれていることが多いです。(以下)
【過去記事:中国から長寿の薬草として伝わり、「雲南百薬」と称されるアカザカズラについて】(2021年9月14日)
【過去記事:「軟らかい黄金」冬虫夏草の中国青海省におけるマーケット状況】(2021年7月22日)
「長寿」や「黄金」というようなワードが入っていると、ついついページを開いてしまいます。
中国は土地が広大なので、まだ誰も知らないような秘境があるはずという期待が、記事の提供者と見るひとの双方にあることが影響しているのかもしれません。
今日は、「中国」×「長寿」の記事を取り上げたいと思います。
中国の聖地に「仙人の食べ物」といわれる長寿の薬草があった
仙人を目指す修行の山に生える「仙人の食べ物」
中国・湖北省にある「武当山」は人里離れた広大な山地。中国の古い民間信仰から生まれた「道教」の修行の場で、今も「道士」と呼ばれる200人程が山にこもり、“不老不死の仙人”を目指しています。
その武当山には、“仙人の食べ物”といわれてきた「黄精(おうせい)」が生えています。
黄精は漢方に使え、穀物の代わりにもなる植物。滋養強壮によく、“長寿のお薬”になるそうです。
教えてくれたのは、山に入って約50年になるという道士の男性。仙人を目指す道士には漢方医学の心得が必要で、男性も代々伝わる薬草の知識を学んできたといいます。
不老不死の仙人をまつる、天空の聖地
武当山に分け入った人々は、小さなお堂で修行を続けてきました。
山には、修行した仙人たちがまつられた「天乙真慶宮」があります。こちらはおよそ700年前に創建された“武当山に現存する最古の建物”で、お堂は谷底から約700mの高さの断崖絶壁にあるといいます。
さらに標高約1612mに位置する武当山の最高峰「天柱峰」には、金色に輝くお堂「金殿」もあります。
300kgほどの黄金が使われているというこの建物は、道教の力で国を守ろうとした明の皇帝・永楽帝が約600年前に築いたもの。
武当山で修行して仙人になったという真武大帝がまつられており、現在も人々が家族の幸せと健康長寿を願って参拝に訪れています。
1000年以上前から、小さなお堂や祠(ほこら)が作られていたという武当山。
その峰々に築かれた古い建築群が認められ、「武当山の古建築群」は1994年、世界遺産に登録されました。大小100以上ものお堂が残り、皇帝から庶民まで人々の願いがつないできた“天空の聖地”です。TBSで毎週日曜よる6時から放送中の『世界遺産』では、このほかにも世界に登録されている文化遺産、自然遺産などの貴重な映像が見られます。
世界遺産
日曜よる6:00~
※以下は、上記リンクの抜粋。
黄精は、本来中国産のカギクルマバナルコユリの根茎を指す
が、日本では近縁種のナルコユリが代用として用いられてきた。ナルコユリは同属植物のアマドコロとよく似ているが、
アマドコロの根茎は生薬の玉竹(ギョクチク、別名イズイ)である。しかしこのアマドコロ属は非常に種類が多く、区別しがたいものも少なくない。このため薬材では太いものを黄精、細いものを玉竹として扱っていることもある。日本の民間では江戸時代に滋養・強精薬としてブームとなり、砂糖漬けにした黄精が売られていた。現在でも東北地方には黄精のエキスを入れた黄精飴が売られている。黄精に砂糖を加え、焼酎につけたものを黄精酒といい、精力減退や病後回復の滋養・強壮薬として知られている。小林一茶も黄精酒を愛飲したと書き記している。
今日でも滋養・強壮の目的で家庭薬やドリンク剤に黄精が配合されている。
仙人を目指す道士は、中医学の心得が必要ということで、代々薬草の知識を学んできたという部分を見ると、ここの仙人たちの生活を直で見てみたいという欲求が沸いてきます。
中国もとんでもなく奥深いので、長期のハーブ巡りを実現したいです。