伊豆半島のオリーブ事業がいよいよ本格化してきているようです

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最近は、オリーブの新漬けが市場に出回る季節なので、オリーブ関連の情報が多いのですが、その情報の中でも「伊豆半島のオリーブ事業」に関わる内容が少しづつ目立つようになってきました。

日本の関東圏に住んでいるオリーブ好きの人が、「小豆島」に行くとなると宿泊の日程を組む必要が出てきますが、「伊豆半島」であれば十分に日帰りプランで行ける場所になるので、「伊豆半島のオリーブ事業」に関わる情報というのは気になるところではないでしょうか。

私も伊豆半島までは1時間半とかで行けてしまうので、伊豆半島でオリーブに関わるビジネスが活性化すると伊豆に行く頻度は増えると思います。

伊豆半島のオリーブ事業が具体的に始動した発端は、2014年2月に伊豆急ホールディングスと東京急行電鉄が、「東伊豆地域の新たな農産物としての可能性を検証することを目的に、東伊豆町とオリーブの調査・研究に関する協定を締結し、試験栽培を始めた」ところからのようです。
※ただプロジェクト自体は「伊豆オリーブみらいプロジェクト」という名称で2013年秋から動き始めていたようです。

このプロジェクトのホームページに、オリーブの栽培状況の情報があり、直営と共同研究農家を併せたオリーブの本数(2016年3月現在)が出ていました。

直 営
伊東市鎌田所在地 門野第1圃場   133本2013年11月(66本)
2014年3月(67本)
東伊豆町稲取所在地 稲取圃場   150本2014年3月
伊東市鎌田所在地 門野第2圃場    44本2014年11月
伊東市萩所在地 門野第3圃場   179本2015年7月
東伊豆町片瀬所在地 片瀬圃場 2,500本2016年3月
合計3,006本

共同研究農家
伊東市(3軒) 199本
東伊豆町(5軒)744本
河津町(6軒) 479本
下田市(2軒) 130本
南伊豆町(5軒)1,062本
合計2,614本

トータル:約5,600本

 

着実に農園面積が広がっているのが分かります。本数の観点では、第二の小豆島のポジションにすでになっているのでしょうか。。(現時点の情報では断言できません)

過去に4回ほど伊豆へ旅行に行ったことにあるのですが、厚木→小田原→真鶴半島→湯河原→熱海というルートで走り、伊豆に入ったあたりから気候が変わったのをよく覚えています。

太平洋の風がダイレクトに注ぎ、且つ、緯度的には関東近郊ではもっとも南寄りという地理的条件により、爽やかな温暖気候なので、行ったことはないのですが、イタリアとか小豆島と気候的に重なる部分が多いのではと予想しています。

冒頭で、伊豆のオリーブ関連のニュースが多いと言いましたが、その理由は、上記のプロジェクトが始まった2013年秋以降、ようやく事業の道筋が見え始めたのがこの2017年だったからというのが見えてみました。

具体的に最近の「伊豆のオリーブ関連ニュース」を2つ見てみたいと思います。

まずはこちら。

「オリーブのまち」下田 本格始動へ試食会 11月に植樹も

下田市は19日、オリーブ料理の試食会を中央公民館で開いた。11月上旬には市内3カ所の休耕田に苗を植樹する計画で、2017年度から取り組む「オリーブのまちづくり推進事業」を本格化させる。

試食会はオリーブオイル以外の食用方法を広く知ってもらうのが目的。伊豆白浜オリーブ園(同市)の野口茂臣園長と猪股千恵子副園長が講師を務め、青いうちに採取した果実を使った漬物の作り方を紹介した。

同オリーブ園がニンニク漬けと砂糖漬け、オリーブの葉茶、トマトと一緒に煮たペーストなどを試食に提供。市民22人が葉茶を飲みながら漬物をかじり、ペーストは菓子に乗せて味わった。参加者は趣向を凝らしたオリーブ料理に「おいしい」と感想を話した。

伊豆半島南部に位置する下田市は温暖な気候を活用し、オリーブによる地域活性化を目指している。3カ所で試験栽培を始めるとともに、「市民に協力を呼び掛け、オリーブを広める取り組みを進めていきたい」(産業振興課)としている。
※静岡新聞(2017年10月20日版より)

ここに出てくる、「オリーブのまちづくり推進事業」は下田市が独自で取り組むもので、「伊豆オリーブみらいプロジェクト」とは別の枠組みと読み取れます。

次のニュースです。

伊豆急のオリーブ事業本格化 開始4年、138キロ収穫―伊東

■初の搾油作業、歓声湧く

地域活性化を目指し伊豆ブランドのオリーブ栽培と6次産業化に取り組む伊豆急ホールディングスと東急電鉄は12日、オリーブの収穫と搾油を伊東市内で行った。本格的にまとまった量の実を収穫し、搾油するのは事業開始から丸4年で初めて。

収穫作業は、最初に苗木を植えた場所の門野圃場(ほじょう)=同市鎌田=で行われた。同所約30アールの畑には177本のオリーブの木が育っている。名産地の香川県小豆島と差別化するため、イタリア産の4品種を栽培。ほど良い苦みと辛みが味の特徴という。伊豆急HDの小林秀樹社長ら同社役員、営業推進部社員、栽培に協力している近隣の共同研究農家や関係者約30人が協力し、晴天の下、収穫に汗を流した。午前中の作業で約103キロを収穫した。このほか東伊豆町内の共同研究農家3軒が35キロを採った。

八幡野にある専用の搾油所では、収穫した実の搾油作業が行われた。傷ついた実を取り除くなど選別し、きれいに水で洗った実をイタリア製の搾油機で搾った。新鮮な緑色をした油が搾り出されると社員らから大きな拍手が起こり、歓声が湧いた。オリーブ油は来年2月までにエキストラ・バージン・オイルとして製品化される見通し。

健康志向の高まりによるオリーブ需要の急増を背景に、伊豆地区の活性化策として両社は、2013年秋に「伊豆オリーブみらいプロジェクト」をスタートした。伊東市と賀茂地区の直営と、共同研究農家21軒のほ場計約10ヘクタールにオリーブの苗約5700本を植栽し、オリーブオイルなどの商品開発に力を入れてきた。

小林社長は「最初は14粒しかなかった収量も、4年がたち思った以上に増え、感慨深い。地域に役立つためにオリーブの産業が伊豆で根付いてくれたらうれしい。オリーブ油を伊豆のおいしい物と合わせるのがこれからの楽しみ」と期待を込め話した。
※伊豆新聞 伊東版 2017年10月13日より

こちらは、まさに「伊豆オリーブみらいプロジェクト」の成果ですね。小豆島との差別化をしっかりと図ろうとしているところからも、本気度が伝わってきます。非常に楽しみです。

恐らく2018年は、伊豆産のオリーブ製品が本格的に出回ってくる年になると思いますので、引き続きウォッチしたいと思います。

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2件のコメントがあります

  1. アバター画像

    現在、伊東市に在住しています。
    伊東はレモン栽培にも適していて、完全無農薬のレモンが庭に沢山実っています。
    レモンは皮にこそ栄養があるというので、皮を大根おろしでおろし野菜ジュースに入れて飲んでいます。
    他に活用法があればご教示下さい。本来4月位迄には取り切らないと木を痛めてしまいますが飲むだけでは消費しきれませんでした。
    また、オリーブも空きスペースに植える予定です。どの品種にするのか考え所です。

  2. アバター画像

    山本様
    コメント頂きありがとうございます。

    私自身、レモンの活用法には詳しくないですが、約2ヵ月前に、ワールドビジネスサテライトという番組で、レモンの皮に含まれる「エリオシトリン」という成分が血圧を下げる効果があるという内容について特集が組まれていました。

    その番組の中で、瀬戸内海のレモン生産農家の家庭で、レモンの皮をどのように活用しているかについての映像が流れていました。

    レモン醤油や、かき揚げにして食べていたのですが非常に美味しそうでした。以下のリンクにその時の特集が詳しく載っていました。
    https://lovely-lovely.net/business/polyphenol

    オリーブの実を食用として活用されていくのでしたら、以下の記事の情報はお役に立てるかもしれません。

    http://enjoyherballife.net/blog/herb-aroma-experience/6574/

    ご参考になれば幸いです。

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