ロンドンへ行ったら『王立植物園』(キュー・ガーデン&ウェイクハースト)へ行ってみたいです。

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様々なハーブガーデン、フラワーガーデンに行ってみたいというのは、植物のことが好きな人にとっては共通の興味なのではないかと思います。

日本のように四季がはっきりと分かれている国の観賞用のガーデンというのは、季節ごとに旬の植物を楽しめるように植物の配置を工夫しているところが多いと思います。

一昨年と昨年ご紹介した、神奈川県の「くりはま花の国」もそんなフラワーガーデンの一つです。

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日本の四季の中で、季節ごとに様々なハーブ・花を楽しむというのは、ハーブガーデン・フラワーガーデンに行く楽しみの一つだと思いますが、

国ごとの地理的環境・風土・文化に根づくハーブガーデン・フラワーガーデンを周るというのは、あまりできていない楽しみ方です。

密かな人生プランとして、子供たちが巣立ったあとに、妻と一緒に様々な国のハーブガーデン・フラワーガーデン周りをするというのを頭の中に思い描いています。

過去にコスタリカ、マレーシア・ペナン島で植物園に行った時の経験が非常に刺激的だったが、大きな影響を与えていると感じています。

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そんな自分自身のビジョンがあるので、世界の植物園に関する情報というは非常に興味深く見入ってしまうことが多いです。

ちょうど昨日、イギリス・ロンドンにある「王立植物園」に関する情報が入ってきたのですが、今後の貴重な情報として収集しておきたいと思ったのでご紹介します。

ロンドンからちょっと足を延ばして ワイルドな「王立植物園」を満喫

16世紀末、エドワード・カルペパーによって建てられた邸宅。屋内も一部見学できます。

広大なガーデンでは
美しい花々を利用して養蜂も

西ロンドンにある王立植物園、キュー・ガーデンは、観光客の間でも人気のスポット。しかし、ロンドン郊外のウェスト・サセックスに、キュー・ガーデンの分園「ウェイクハースト」があることは、あまり知られていません。

ロンドンから電車とバスでわずか1時間、日帰りエクスカーションにもぴったりの植物園、ウェイクハーストは、キュー・ガーデン(約132ヘクタール)を遥かに上回る約190ヘクタールという広大さ。

そのなかに、16世紀に建てられた邸宅と庭園、そして森や湖などがあり、まる一日散策を楽しめる場所です。

1903年にこの場所を買い取ったジェラルド・ローダー(後のウェイクハースト卿)が、33年間の時間を費やして庭園を発展させたのですが、ちょうどその頃の英国の上流階級では、海外の珍しい植物を収集することが一種の流行だったため、四大陸の植物が集められたことは自然な流れだったのかもしれません。

ウェイクハーストは、その後、植物学に大いに貢献した事業家ヘンリー・プライスの手を経て、ナショナル・トラストに寄贈されましたが、1965年に王立植物園が100年間のリース契約をしたため、現在はキューガーデンの分園という位置づけになっています。

ロンドンに比べて、降雨量が多いこと、空気が清浄で、土壌が肥沃で酸性寄りであることなどから、キューガーデンとは違う木を育てることができるのだそうです。

前述のとおり、ウェイクハーストはとにかく広いのですが、ぜひ押さえておきたい必見ポイントをご紹介しましょう。

ウォールド・ガーデンは絵の具のパレットのようにカラフルです。

まず、邸宅のすぐ隣にある「ウォールド・ガーデン」。特に初夏から夏の間は、紫陽花やバラ、ラベンダーなどの花が満開となり、さまざまな色を楽しむことができます。

ところどころにベンチが置かれているので、一休みするのにも最適です。ボランティアガイドさんによると、ここに座って、何時間もおしゃべりだけして帰る人もいるのだとか。

季節の花を観賞できるヴォールド・ガーデン。ほぼすべての植物にタグがついているので、それぞれの花の名前も学べます。

また、邸宅の裏側にあるかつての馬小屋は、現在「ステーブルズ・レストラン」として、食事やスイーツを提供しています。「レッドウッズ」というカフェも併設されていて、こちらでもサンドイッチなどを買うことができます。

邸宅の裏側の元馬小屋には、「ステーブルズ・レストラン」とカフェ「レッドウッズ」が併設されています。お天気のよい日は外でお茶をすることももちろん可能。ただし、通りすがりのロビン(コマドリ)がケーキのかけらを狙っていたりするのでご用心。

養蜂をしている「ポリネーション・ガーデン」では、意図的にミツバチが集まる植物を群生させています。

「Bee Careful!」と書かれた立て看板によると、強い香水のにおいや音に反応して、特に夏の暑くて乾燥している日にはハチが攻撃的になることもあるのでご用心、とのこと。

「ポリネーション・ガーデン」は、ミツバチが好むワイルドフラワーがいっぱい。ここで養蜂を行っています。

でも、ワイルドフラワーが群生する風景は美しく、(ミツバチの邪魔をしないように気をつけつつ)見学する価値あり、です。

水鳥やキジがお散歩する
ウェットランドの奇跡の風景

さらに、足を延ばして南西端にある湖脇の「ウェットランド」へ。ウェイクハーストは、入り口付近の標高が一番高く、最も低い場所との高低差が70メートルもあるため、湖に向かう坂道からも変化のある光景がのぞめます。

ここには、「ロダー・バレー自然保護区」というエリアがあり、入場するには許可証(ビジターセンターにて無料で発行)をもらう必要があるのですが、保護区の手前にある「ウェットランド」でも、十分に野生の植物を満喫できます。

最近改修された木の歩道と、ピクニックするにも便利な休憩所が設置されています。

ウェットランドの風景。のんびり散策したいエリアです。園内では水鳥やキジがいたるところを歩いています。

最後に、ウェイクハーストにある「ミレニアム・シード・バンク」もどうぞ忘れずに。

ここは、絶滅危惧種を含む世界中の植物の種を保存する種子銀行、そして研究機関の役割を果たしています。

現在までに約4万種以上の植物の種2兆個を保存しているとのこと。ガラス張りで、研究者が顕微鏡をのぞき込んでいる様子などを間近で見ることができ、植物に関する理解が深まります。

ウェイクハーストは、ぐるりと一回りすると約3.6キロ。時間に余裕をもって訪れたいスポットです。

バスの本数も少ないので、帰りの時間とバス停の場所はかならずご確認のうえ、歩き始めることをおすすめします。

ロンドンのキュー・ガーデンでは、チフーリのガラス作品が植物のなかに展示されています。Dale Chihuly. Sapphire Star. The New York Botanical Garden, Bronx, NY. © Chihuly Studio

なお、ロンドンのキュー・ガーデンでは、2019年10月27日(日)までガラス作家デイル・チフーリの作品を庭園のなかで公開中。こちらもどうぞお見逃しなく。

ウェイクハースト Wakehurst

所在地 Ardingly, Haywards Heath, Sussex, RH17 6TN
電話番号 01444 894066
入園料 大人13.95ポンド
https://www.kew.org/wakehurst/

安田和代(KRess Europe)

日本で編集プロダクション勤務の後、1995年からロンドン在住のライター編集者。日本の雑誌やウェブサイトを中心に、編集・執筆・翻訳・コーディネートに携わる。
●ロンドンでの小さなネタをつづったインスタグラム @gezkaz
●運営する編集プロダクションのウェブサイト http://www.kress-europe.com/

文・撮影=安田和代(KRess Europe)

CREA Travellerの2019年9月6日の記事(http://crea.bunshun.jp/articles/-/23648)より抜粋

いわゆるイングリッシュガーデンですが、写真の一つ一つが見ているだけでテンションが上がります。

日本の中でも、多くの方がイングリッシュガーデンに憧れを持つ人が多いのは物凄く理解できます。

イギリスへ行ったら、イングリッシュガーデンの本質的なものを少しでも吸収したい目的があるので、実際に行ける日に備えて様々な情報に触れていきたいと思います。

キュー・ガーデン(KEW GARDEN)の情報

ウェイクハースト(WAKEHURST)の情報

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