自分自身が、ハーブ・アロマのことに関わり始めてから、その関連の様々なイベントへ足を運んでいるのですが、どこも見事に男性が少ないです。
アロマのイベントは男性が皆無の時が多いですし、ハーブ・スパイス系のイベントになると若干ですが男性と遭遇する確率が上がります。
ただ学術的な観点で物事を体系化するのは、男性の方が得意な人が多いということもあるのか、団体をリードするひとの中では男性をよく目にします。
それでも、日々、ハーブ・アロマ関連の情報に触れる中では、女性の書く内容が非常に多いため、私から見て同性の男性が語っている内容というのは非常に新鮮に映ります。
先日も、植物療法士(フィトセラピスト)である星野啓太氏が、自律神経に働きかけるアロマのことについて語っていたのですが、
「男性の植物療法士の視点ってどんな感じなんだろう」
と、個人的に興味深く感じ、記事として取り上げたことがあります。
【過去の参考記事:自律神経に働きかける様々な香りについて、男性フィトセラピストが語る内容が参考になりました。】
そして昨日は、植物由来の様々な商品を開発しているアメリカのAveda(アヴェダ)の男性調香師が香りのことについて話している内容があったのですが、個人的に興味深い内容だったので取り上げたいと思います。
調香師ガイ・ヴィンセント氏に聞く アヴェダの香りが幸せをもたらす理由
アヴェダの香りは自然の恵み
心身に深く働きかける自然の力を最大限に活かし、地球環境を守る立場からオーガニックにもこだわるアヴェダの製品にあって、大切な要素となっているのが独特のアロマ。
直接感覚に訴えかける素晴らしい香りをディレクションしているのが、専属調香師のガイ・ヴィンセント氏だ。
「香りはとてもパワフル。一瞬で昔の感覚に戻ることもできるくらいだから」
そう言って彼が差し出してくれたのは、温かくて優しい香りをまとったムエット。
聞けば、ミモザ、ユーカリなどをブレンドしたオリジナルの香りだそう。
懐かしい記憶をもとに自身でブレンドした特別な香り。こうして様々なブレンドを作ると、配合によって微妙に異なる印象になるのが面白いという。
「子どもの頃、僕はオーストラリアの大自然の中で暮らしていて、アカシアの森には黄色い花がたくさん咲いていたのを覚えている。
だからミモザの香りを嗅ぐと、さんさんと降り注ぐ光の中、元気に駆け回っていた子ども時代の自分にいつでも戻ることができるんだ」
アロマをほぼ独学で身につけたというガイ氏の経歴はなかなかユニークだ。
もともと故郷オーストラリアの小さなビール工場で働いていたが、ある時、仕事で訪れた日本人女性とビールの味や香りについて話をしていたところ、「パトリック・ジュースキントの『香水』という小説を知ってる?」と尋ねられたという。
新作チェリー アーモンド シリーズのシャンプー&コンディショナーは、日常的にアロマの魅力を感じることのできるアイテムとしておすすめ。
「すぐ読んでみたら、香りについての描写が素晴らしくてすっかり心を奪われてしまった。ストーリー自体は怖い内容なんだけれど(笑)。
それから自然療法を学び、やがて持ち物をすべて売り払ってバックパッカーになり、エッセンシャルオイルを知るための旅に出ることにしたんだ」
世界に飛び出した彼は、6大陸すべての自然原料の作り手や研究所を訪れ、実地で天然香料やエッセンシャルオイルについて学んできた。
そして今も、農家や工場へ直接足を運んでは、新しい香りの世界を広げ続けている。
ガイ氏もプライベートで愛用するアヴェダのシンギュラーノート。誰にでも使いやすいアロマオイルだが、使いこなすほどに奥が深い。
「まだまだ未知の植物もあるし、抽出方法によって新しい香りが生まれることもある。
今考えていることのひとつは、エッセンシャルオイルを抽出したあとの、これまで廃棄されていた素材を活用して新しい価値が生まれるのではないかということ。
香りの新しさだけではなく、髪や肌のためになる成分を発見できるかもしれない。ものすごくクリエイティブでエキサイティングな取り組みなんだ」
身の回りの香りを感じることから
アロマとの関係が広がる自然由来の微妙な香りを誰もがくっきりと感じることができるように開発されたアヴェダ独自のディフューザー。
聞いているだけでワクワクが広がる香りの世界。ガイ氏自身はどのようにアロマを楽しんでいるのだろう。
そして、私たちはどのように生活の中に取り入れるといいのだろうか。
「僕自身は、家のあちこちにアロマをおいて気分をリフレッシュさせている。
家に帰った時、ミントを束ねてぎゅっとちぎったような香りに出迎えてもらいたいと考えて、フレッシュなグリーンの香りを玄関に置いたり。
ベッドルームでは、寝ようとしてもつい仕事のことを考えてしまうから(笑)、ラベンダーで頭を落ち着かせたり。
日によっても、体調によっても香り方は微妙に変わるから、それを体験するのも大切なことなんだ。
アロマともっと身近につきあおうと思ったら、まず香りの存在に気づいてもらいたいと思う。たとえばスパイスやハーブを、料理に使う前に香りをとってみる。すると香りと自分につながりが生まれるんだ。
まず、深呼吸して周りにある香りを感じるところから始めるといいんじゃないかな」
自然界由来のヤマザクラ花エキスとアーモンドオイルで、根元から毛先まで柔らかで輝く髪へ。誰にでも愛されるスイートフローラルなブレンドで華やいだバスタイムに。チェリー アーモンド シリーズ ソフトニングシャンプー 250mL 2,200円、1,000mL 6,600円。同 ソフトニング コンディショナー 200mL 2,300円、1,000mL 8,650円。
アヴェダからは、春の訪れに合わせて、新しいアロマヘアケア「チェリー アーモンド」シリーズが登場。
オーガニックオレンジ、イランイランなど38種の花と植物エッセンスがおりなす100%自然界由来のスイートな香りで、ヤマザクラ花エキスが髪と頭皮に働きかけ、柔らかで輝きのある髪を実感できる。
他にも、オーガニックラベンダーなど25種の花と植物のエッセンスを使って潤いとツヤを生み出す人気のシャンピュアシリーズもリニューアル。
2019年4月には、爽やかなローズマリーミントシリーズも登場する。
バスタイムは、リラックスしてアロマを感じる絶好の機会。その時の気分によって使い分けてみるのもよさそう。
※CREAの2019年3月5日の記事より抜粋
ガイ・ヴィンセント氏を今の仕事に導いたきっかけとも言える、『パトリック・ジュースキントの「香水」という小説』が気になります。アマゾンで探してみるとありました。
18世紀のフランスを舞台に、超人的な嗅覚を持って生まれた孤児ジャン・バチスト・グルヌイユの生涯を描いた作品で、著者の初の小説作品。1985年の刊行以降シュピーゲル紙のベストセラーリストに316週連続で載り続ける記録を打ち立てたほか、46カ国語に翻訳され全世界で1500万部を売り上げるベストセラーとなった。1987年度世界幻想文学大賞受賞。2006年にトム・ティクヴァ監督、ベン・ウィショー主演で映画化された
※Wikipediaより一部抜粋
この小説を映画化したものは『パフューム ある人殺しの物語』という日本語名で、アマゾンでDVDがありました。
私はTsutayaで早速借りて、ガイ・ヴィンセント氏がこの作品のどんな部分に影響を受けたのかを自分なりに想像してみたいと思います。
あと、ガイ・ヴィンセント氏が自身の幼少期のこと思い出すというミモザの香りですが、「ミモザの精油」の香りを今まで嗅いだことがないはずなので、確認してみたいと思います。
調香師の方から見えている世界観というのは個人的に凄く興味が高いので、今後様々な調香師の方からお話を聞きたいと思っています。