調理にオリーブオイルを意識して使うようにしているひとは、ネット上で偽物のエクストラバージンオリーブオイルが横行しているというニュースを見たことがある人は多いのではないでしょうか。
早速ひっかかるのが、「エクストラバージンオリーブオイル」とはどういう基準で判定されるものなのか?です。
オリーブオイルの種類は大きく分けて以下の3種類あるそうです。
・バージンオリーブオイル
【化学的な処理を一切行わず、オリーブの果汁をろ過しただけの天然のオリーブオイル】
・精製オリーブオイル
【化学的に還元したオリーブオイル】
・オリーブオイル
【精製されたオリーブオイルとバージンオイルを混ぜ合わせたオリーブオイル。一般的に売られているものはこのオリーブオイルがメイン】
これらの選別の基準には酸度が大きく関わっているとのこと。酸度とは、オリーブの成分の1つである「遊離オレイン酸」の割合のことだそうです。遊離オレイン酸の割合が少ないものほど酸化しにくく、上質なオリーブオイルということになるということです。
さらに、バージンオリーブオイルの中で酸度を基準にして4種類に分けられているのですが、その中で最も酸度が低い0.8%以下(官能検査により完全な食味を持っているとされたもの)のものがエクストラバージンオリーブオイルということになるそうです。
本物か偽物かという議論の対象になっているネタとしては大きく3つに分かれます。
①そもそもイタリアで偽物(オリーブオイルに違うオイルを混ぜコストを削減)の横行が常態化していて、それが日本に輸入されてきているから、安全なこのメーカーのものを買おう
②エクストラバージンオリーブオイルの基準が、国際オリーブ理事会(IOC)よりも、日本のJASの基準が緩く、日本では酸度2.0%以下であれば名乗っていい。だから、日本オリーブオイルは偽物が多い。
③偽物が流通しているという前提で、表記の嘘に騙されないよう、値段、遮光瓶を使っている等の基準で自分で本物を見分けよう
②、③はまだいいですが、①のケースでは、明らかに書いた人本人がネットワークビジネスに関わっていて、そのネットワークビジネスの利益になるようあからさまに誘導しているものをありました。いわゆる釣り記事です。
今まで我が家でも様々なメーカーのエクストラバージンオリーブオイルを購入してますが、正直、違いがよくわかりません。
本当に純度が高く、酸度が低いものと、クソまずいオイルとをミックスさせたオリーブオイルであれば違いは認識できるはずですが、今まで違いを認識できたことがないのです。
違いが認識しづらいから、基準値を誤魔化した製品が出回りやすいというのもあると思います。
仮にオリーブオイルに産業用オイルがミックスされていて、人間の健康を害するレベルのものは論外ですが、酸度の微妙な違い等の範囲をどこまで許容するか人それぞれです。
そもそも、「0.8%以下の酸度であればエクストラバージンオリーブオイル」という基準を作ったのも人間です。
エクストラバージンオリーブオイルと謳えば高く売れるという、いわゆるエクストラバージンオリーブオイル利権のようなものの存在も感じます。
仮に市場で出回っている胡麻油では、そのような基準はありませんので酸度の違いが各胡麻油で存在していると思いますが、それは「特徴」という表現でおさまっているのでしょうか。
ハーブが絡む世界では、古くから神話にも出てくるので神聖化されているものが多く、この基準値以上であれば健康にもいいというストーリーがつくりやすいというところがあります。
だからこそ、その人間の心理を利用して、ネットワークビジネスの商材としてハーブ・アロマが利用されたものを数多く存在するのではないかと考えています。
結論としてですが、まずオリーブオイルに対して何を求めるのかという自分自身の基準を定めるのが先で、そのうえで純度が高く、酸度が低いものを求めたいということであれば、自分自身の感覚で比較して検証することが大事だと思います。
値段が高いのを選びなさい!という記事も多く見当たりますが、その場合は、書いている人がどんな人なのか、どんな組織に属している人なのかをきちんと調べた上で判断することもおススメします。