先月の記事「ボタニカル系アルコール飲料界隈における和と洋の循環が加速し、その輪が大きくなってきているようです」の中で、ヨーロッパですでに定着している文化(ボタニカルブランデー蒸留)を日本で開拓しようと動きをとっているmitosayaと、日本酒を使って日本独自の”洋食に合う”ボタニカル系アルコール飲料を世界へアピールしていこうという動きをとっているWAKAZE(わかぜ)を紹介しました。
この記事の中で、WAKAZE(山形本社)という会社に興味が沸き、SOL(ソル)というブランドのオーク樽熟成を行なった赤ワイン由来のフルーティな香りがする日本酒を注文したことは書きました。
その後、SOLが届き試飲したのですが、今まで体験したことのない日本酒の感覚で、本当にフルーティーな味のする日本酒で美味しかったのですが、WAKAZEという会社のファンになってしまったエピソードが1つあります。
SOLを開封して、家で少しずつ飲んで楽しんでいた頃、ちょうど仕事中に見慣れない電話番号が携帯電話に表示され、誰だろう?と思いながら電話をとると、WAKAZEの女性の営業担当でした。
なんの用事だろうと思っていたら、以下のような内容でした。
『先日は、弊社のSOLをご注文いただきましてありがとうございました。一点、お詫びを申し上げないといけないことがあります。先日発送した商品について、製造過程でお酒の風味が若干落ちてしまった可能性がございます。大変申し訳ございません。11月中旬に改めてお送りします』
SOL自体、初めて注文したものなので、比較の対象が無く、味が落ちているのか落ちていないのかがわかりません。
しかも、非常に美味しいと感じていたんです。
そんな状況の中、上記の内容の話をされると、『いえいえ、十分に美味しいので、改めてお送りいただかなくても結構です』と言うと逆に失礼になってしまうと感じたので、お受けしました。
こんな丁寧な対応をされると、WAKAZEさんに対する印象は良くなってしまいますよね。今回新たに届いたSOLは、来年の元旦に妻の両親と一緒に飲むために大事に保管しています。
そんなWAKAZEの最新ニュースが入ってきたのですが、私的には楽しみな内容ですのでご紹介します。
FONIA(フォニア)という新ブランドのボタニカル日本酒の開発のためのクラウドファンディングを開始という内容だったのですが、このFONIAブランドに属する2つのラインナップが、今までWAKAZEでリリースしていたラインナップとは少し毛色の違うものでした。
《FONIA》には天空をイメージした「SORRA(ソラ)」と大地をイメージした「TERRA(テラ)」の2種類のラインナップがあり、それぞれが異なる個性を持ったお酒です。
・SORRA(ソラ)
柚子、檸檬、山椒を取り入れることで爽やかな香りをまとった、スッキリとした酸味が特徴のお酒です。白身魚のカルパッチョなどの前菜とのペアリングが楽しめます。
・TERRA(テラ)
柚子、生姜、山椒由来のスパイシーな香りと味と、水酛(みずもと)仕込みのお酒が調和した力強い味わいが特徴のお酒です。ハーバルな要素があり、ラムチョップの香草焼きなどスパイスの効いたメインディッシュとのペアリングが楽しめます。
※時事ドットコム(2017年11月21日より一部抜粋)
どちらも和の柑橘・ハーブを取り込んだものになっており、写真を見ているだけでスパイシーな香りが漂ってきそうです。
いままでのWAKAZEのラインナップと毛色が違うと言ったのは、これまでのORBIAというブランドの中にあったSOLとLUNAというラインナップは、ハーブやスパイスを加えているということではなくで、オーク樽という赤ワインや白ワインを熟成させる樽で発酵させることでフルーティーな香りを出していたからです。
現在はFONIA(フォニア)開発のためのクラウドファインディング中なので、支援をしたらそのリターンとしてコース別に商品を受け取れるという状況で、WAKAZEのホームページではまだ買うことはできません。
クラウドファンディングで支援をしても、そのリターンとして受け取れる「SORRA」は2018年3月、「TERRA」は2018年6月に送られてくるとありますので、まだ時間がかかります。
こんな日本酒がいつでも飲めるようになれば、私なんかは結構な頻度でオーダーしちゃうかもしれません。
来年が楽しみです。
株式会社WAKAZE
所在地:山形県鶴岡市末広町5-22 マリカ西館2階201(本社)
設立:2016年1月
代表:稲川琢磨
事業内容:新しいコンセプトの日本酒の開発・販売
URL:http://wakaze.jp/