先日、コリアンダーシードを使ったアーユルヴェーダ式のブレンドティーの作り方を取り上げました。
【過去記事:”むくみ”に作用するアーユルヴェーダ式「コリアンダーのブレンドティー」】(2020年12月14日)
日本の中で広く普及しているハーブティーは、ヨーロッパにおいてメディカルハーブとして認知されているハーブが中心なので、アーユルヴェーダの視点でのハーブティーのブレンド内容が新鮮でした。
今後のハーバルライフにおける”ハーブティーの楽しみ方に幅が出そう”だと感じたことも、上記の情報に触れたことの大きな収穫でした。
今日も同じく、アーユルヴェーダ式のハーブティーの作り方に関する情報を取り上げたいと思います。
消化不良におすすめの「ストレート・クミンティー」|アーユルヴェーダのスパイスティー
心地よさを大切にするインドの伝統医学、アーユルヴェーダ。オイルやスパイスなど、自然のものを使って、無理なくデトックスできます。今回は、気軽に試せるスパイスティーのうち、消化不良におすすめの「ストレート・クミンティー」のつくり方 を紹介します。
(『天然生活』2016年1月号掲載)アーユルヴェーダの3つの体質タイプ
風(Vata:ヴァータ)
活動的で、情報量も多い。瞬発力はあるが持続力がないので、疲れやすい。不眠にもなりやすいので、こまめに休んだり、ときには、何もしない空白の時間をつくることが大切。
火(Pitta:ピッタ)
熱血漢。リーダータイプ。使命感が強く、疲労を感じにくいので、意識して休息をとることが大事。ときどき甘いもので体を冷やすのもおすすめ。目の充血や口内炎は、火の乱れ。
水(Kapha:カファ)
競うことが苦手でマイペース。基本的に体は丈夫だが、体内に未消化物が滞りやすい。とくに春先は鼻が詰まったり気分も塞ぎがち。元気になるには運動が最も効果的。
アーユルヴェーダのスパイスティー
ちょっとした体調不良には、ぜひスパイスティーを飲んで対処しましょう。体質や季節に応じた体調管理にも有効です。
消化不良におすすめ
ストレート・クミンティークミンというと、カレーなどの料理に使うイメージが強いですが、シードを炒ってつくったお茶は香ばしく、想像以上に飲みやすい味。クミンは消化を促進するだけでなく、デトックス効果もあるスパイス。また、免疫力を高めるともいわれています。
風(ヴァータ)、火(ピッタ)、水(カファ)すべての方におすすめ材料(2人分)
● クミンシード 小さじ2
● 水 400ml
つくり方
1 小鍋で軽く炒ったクミンシードを、沸騰させたお湯に入れる。
2 火を止めて1分ほど蒸らし、こして完成。
◇ ◇ ◇
池田さんがインドに滞在中、印象に残った飲み物がありました。
「ムンバイの空港のお店でチャイを飲んだとき、黒こしょうが入っていて、びっくりしたんです。ぴりりとスパイスが効いていて、冷えていた体も温まりました。寒い、冬の朝にはぴったりでした」
インドでは、スパイスの使い方は地方によってまったく違うそう。気候に応じて、体を元気に保つため、スパイスの種類や量、配合を変えていくのが、現地の人々の暮らしの知恵なのです。
「アーユルヴェーダでは、スパイスは食事と薬の中間にあるものと位置づけられています。ちょっとした不調のチューニングに効果のあるものが多く、家庭で気軽に取り入れられる『キッチンファーマシー』なんです」
スパイスは、もちろん料理にも使われますが、気軽に取り入れやすいのはスパイスティー。消化不良や冷え性など、個別の症状を改善してくれます。
とくに症状がないときでも、火・風・水の、自分の体質に合ったスパイスティーを飲むと、増えすぎてしまいがちなエネルギーが抑えられ、体調を整えられるそうです。
「冬にはしょうがを、夏には体のほてりを冷ます作用のあるコリアンダーティーを。季節に合わせて、お茶を替えてもいいですね」
※天然生活の2020年12月23日の記事(https://tennenseikatsu.jp/_ct/17415886)より抜粋
クミンをお茶として飲むという発想が無かったので、非常に大きな刺激を受けました。
「スパイスは料理に使うもの」という発想に偏っていましたが、ハーブティーしても重宝するということを知ると、日常の中で見かける一般的なスパイスの見方に大きな広がりが出ると思います。