”ホップの苦み成分「イソα酸」がアルツハイマー病を予防する”というキリンの研究について

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先日、千葉県へ行った際に、大多喜ハーブガーデンへ立ち寄ってきたのですが、その時に、ハーブガーデン内のショップで「ホップ」を買いました。

ホップのハーブティーを味わったことが無かったので、体験してみたかったからです。

大多喜ハーブガーデンへ行った時の記事はこちら→「千葉県にある大多喜ハーブガーデンへ行ってきました。

ホップ購入後、数回ハーブティーとして味わっているのですが、簡潔にレポートします。

ドライのホップです。直接匂いを嗅ぐとモワッとビールの苦みと酸味をミックスさせたような香りが広がります。苦手な人もいるかもしれません。
お湯を注ぐとこんな感じです
いつも飲んでいるコップがなかったのでちっちゃいお茶碗に入れました。飲んでみると、ビールを飲んだ後の口に残るあの苦みをピュアに味わうことができるという感じです。なのでビールが苦手な人は厳しいと思います。

ホップの基本データは以下です。

ホップの基本データ。https://botanicalove.com/hops01/より抜粋

苦味質として「バレリアン酸」というのが含まれているのを初めて知りました。適用として、やはり”不眠”が入っていますね。

ちょうど家に、バレリアンがあるので、ホップとブレンドするとどんな感じになるのか、、興味が出てきました。。

神経系に対する作用、及び、ホルモン様作用がメインというイメージですが、息子がひどい花粉症なので、「花粉症」というキーワードも気になり、上記の基本データの抜粋元である「https://botanicalove.com/hops01/」で調べてみると、以下の記述がありました。

2006年にサッポロビールが行った研究で、花粉症患者にホップ抽出物を含む飲料を摂取したもらったところ鼻づまりなどの症状が緩和したことから、花粉症症状の軽減機能があることが報告されています。また2012年にはホップに含まれる苦味成分「フムロン」に急性呼吸器感染症を引き起こすRSウイルスの増加を抑制する働きがあり肺炎や気管支炎の予防や炎症緩和に効果が期待できることが、2014年にはアルツハイマー型認知症の予防効果があることが報告されています。

※ビールの生成過程では取り除かれてしまうため、ビールを飲んでも効果はないようです。

上記抜粋の内容を少し覚えておいて頂いて、本日のメイントピックである、”ホップの苦み成分「イソα酸」がアルツハイマー病を予防する”というキリンの研究についてみてみたいと思います。

キリン株式会社(社長 磯崎功典)の健康技術研究所(所長 近藤恵二)は、東京大学、学習院大学と共同で、ホップ由来のビール苦味成分であるイソα酸のアルツハイマー病予防に関する作用機序を世界で初めて解明しました。当社はこの研究成果を12月1日(木)から3日(土)に開催される「第35回日本認知症学会学術集会」にて発表します。

現在、高齢者の増加に伴い、日本では460万人、世界では2,430万人近くの方が認知症を患っているとされ、国内外で大きな社会課題となっています。一方、アルツハイマー病に代表される認知症には十分な治療方法が開発されておらず、日々の生活を通じた予防に注目が集まっています。これまでの疫学などの研究では、適度な量の酒類の摂取は認知症の防御因子として報告されています。特に赤ワインのポリフェノールは認知症への効果に関して多く研究報告がありますが、ビールの成分についてはあまり研究が進んでいませんでした。

ビールに華やかな香りと爽やかな苦味をもたらすホップは、ビールの原料として1,000年以上にわたって使用されており、当社ではこれまでホップ成分の肥満抑制効果、発がん抑制効果、骨密度低下抑制効果などを解明してきました。今回、認知症の予防に関する研究開発において、ホップ由来のビール苦味成分であるイソα酸にアルツハイマー病の進行を抑制する作用があることを見出しました。また、この作用は、脳内の老廃物を除去するミクログリアと呼ばれる細胞の活性化および、アルツハイマー病の原因物質とされるβアミロイドの蓄積や脳内の炎症抑制により生じることを明らかにしました。なお、本成分摂取のヒトの脳機能への作用は、内閣府の革新的研究開発推進プログラムImPACTでの実証試験※1で確認しています。

※150-70代男女25名にイソα酸を4週間摂取していただき、脳活動の変化をfMRI(ヒトおよび動物の脳や脊髄の活動に関連した血流動態反応を視覚化する方法の一つ)にて測定する試験。結果は2016年3月にImPACTから公開。
【キリン株式会社のニュースリリース(2016年11月28日)より】

※研究の詳細に興味のある方はこちらをご覧下さい。研究方法についての記載があります。

キリンがこの研究を行なった意図としては、”主力製品のビールを飲むとアルツハイマー病の予防になる”というイメージを持ってもらうことで中高年のビールに対する需要を増やすことなのかもしれません。

ただ、気をつけないといけないのは、本研究では、「イソα酸を含む飼料をマウスに投与した結果」のことを言っているので、ビールを飲んだ結果ではないということです。

若干、ちょっと怪しいと思ったので、イソα酸のことについてWikipediaを参照してみたいと思います。

α酸(アルファさん、英: α acids)は、主としてビールの製造において重要な化合物の一群である。これらはホップの花の樹脂腺に含まれており、ホップの苦味の源である。α酸は溶液中で加熱することにより異性化し、イソ-α酸となる。イソ-α酸は通常、煮沸した麦汁にホップを添加することによりビール中で生成する。異性化の度合いおよびホップの添加によって生成する苦味物質の量はホップが煮沸される時間の長さに大きく依存している。長く煮沸するとより多くのα酸の異性化が起こる。

一般的なα酸には、フムロン、アドフムロン、コフムロン、ポストフムロン、プレフムロンがある。最も一般的なイソ-α酸は、cis-およびtrans-イソフムロンである。
※Wikipediaより

これを見ると、フムロンとイソα酸の関係が理解できました。イソα酸というのはビールの中で生成されるものなんですね。逆にホップの中には存在しないということになります。そうなると、キリンの研究成果は、「ビールを飲むとアルツハイマー病予防に効果がある」ということが確かに言えると思います。

ただ私自身、実際キリン等の主要ビールメーカーがどんな生成過程を踏んでいるかもわかりませんし、そのあたりは企業秘密的なところもあります。

でも、こういった記事は鵜呑みにせずに自分自身で検証・確認のプロセスを踏むというのが非常に大事なような気がします。

そうしなければ「奴隷化」まっしぐらです。

それはさておき、ビールを毎日飲んでいる人と、ビールをほとんど飲んでいない人を認知症予防効果の観点で比べてみるとどんな傾向がでるのか、個人的に気になります。

それが一番はっきりとした結果がでるような気がします。。。

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