過去2日間にわたり、2014年8月の『天然生活』によるベニシア・スタンリー・スミスさんへの取材記事を取り上げてきましたが、3回目の今日が最後となります。
【過去2日間の記事】
ベニシアさんの夏の庭/暮らし【Part 1】~2014年8月の『天然生活』による取材~
ベニシアさんの夏の庭/暮らし【Part 2】~2014年8月の『天然生活』による取材~
「天然生活」のベニシアさんの取材記事に触れたことで、改めて、以下のベニシアさんの書籍を読み返しているのですが、詰まっている情報の質・量共に頭が上がりません。
ハーブとの向き合い方についての学びが、いつページをめくってもあります。
3回目の今日は、『ベニシアさんが日常使用している、ハーブを用いたハンドメイド』に関する内容となっています。
ハーブを使った、ベニシアさんの手づくりのもの|ベニシアさんの夏の庭/ハーブ研究家 ベニシア・スタンリー・スミスさん
庭では、植物だけでなく人も育つ―。ハーブ研究家のベニシアさんがつくる8つのガーデンには、人と自然を結ぶ幸せな “つながり” がありました。今回は、ベニシアさんが日常使いしている、ハーブを用いたハンドメイドを紹介してもらいました。
(『天然生活』2014年8月号掲載)ハーブを使った、ベニシアさんの手づくりのもの
ベニシアさんが日常使いしている、ハーブを用いたハンドメイドを紹介してもらいました。
「夏になると、たっぷりのミントを使ってシロップをつくります。ソーダや水で割ってレモンを添えれば、さわやかなジュースに。うちでは、アイスクリームやヨーグルトにかけて、おやつとしても楽しんでいるんですよ」
いい素材を見つけると、アイデアを膨らませて新たな品を考案するのが得意なベニシアさん。京都・天橋立へ講演会に行ったときにシルクパウダー(絹の屑糸を粉末状にしたもの)を紹介してもらい、さっそくハンドクリームに。
「天然のアミノ酸が含まれたシルクパウダーに土の栄養分にもなるコンフリーの葉の煮汁を加えて、リッチなクリームにしました。水仕事のあとにつけると、しっとりなめらかになります」
庭からもらう豊かな恵みに、いつも感謝しているというベニシアさん。
「私が庭をつくる理由のひとつは、虫のため。花はチョウチョやミツバチによって受粉し、育ちます。最近は虫が減っていると聞くので、ミツバチが好きな白や薄いピンクの花を植えているの」
自然を守り守られ、共に生きていく―。
植物の鼓動を感じながら、ベニシアさんは今日も満ち足りた庭時間を過ごしています。
ミントシロップのつくり方
ソーダ水やアイスにかけて、さわやかな香りを楽しみましょう。
材料(つくりやすい量)
● ペパーミント(またはスペアミント)の葉 2カップ ● 水 4カップ ● 砂糖 600g つくり方
1 鍋にペパーミントの葉と水を入れ、約30分、弱火で煮る。
2 別の鍋の上にふきんなどを敷いてこす。
3 2に砂糖を入れて約10分、弱火で煮る。
4 粗熱が取れたら、びんに入れ、冷蔵庫で保存する。
※冷蔵庫で約6カ月~1年保存可能。
ハンドクリームのつくり方
自然由来の栄養たっぷりの無添加クリームで手に潤いを。
材料(つくりやすい量)
● コンフリーの葉(小) 1枚 ● 水 2と1/2カップ ● シルクパウダー 小さじ1/2 ● 保湿クリーム(できるだけ無香料、無添加のもの) 大さじ3 ● 小麦胚芽オイル(ウィートジャーム オイル) 小さじ1 ● キンセンカオイル 小さじ1 ● ベルガモットの精油 4滴 ● レモングラスの精油 4滴 つくり方
1 鍋に水とコンフリーの葉を入れ、沸騰したら約10分、弱火で煮る。
2 別の鍋の上にふきんを敷いてこす。
3 2にシルクパウダーを入れ、溶けるまで火にかける。
4 冷ました3を保湿クリームに入れ、混ぜ合わせる。
5 そこに小麦胚芽オイルとキンセンカオイル、ベルガモット、レモングラスの精油を入れて混ぜる。
6 5を容器に移して、でき上がり。
※直射日光の当たらない場所で約1カ月保存可能。
〈撮影/梶山 正 取材・文/梅崎奈津子 イラスト/にしごりるみ〉
ベニシア・スタンリー・スミス
ハーブ研究家。イギリスの貴族の家に生まれる。19歳のときに貴族社会に疑問をもち、インドなどへの旅を経て’71年に来日。’96年に大原にある築100年の古民家に移住する。自然と共生した生き方が注目を集め、著書も多数。※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
※天然生活Webの2020年8月12日の記事(https://tennenseikatsu.jp/_ct/17381615)より抜粋
ミントシロップについては、スペアミント、もしくは、ペパーミントを使用するとなっていますが、以前、アップルミントを使ったミントシロップについての記事を取り上げたことがありますので、以下に貼ります。
【過去の参考記事:アップルミントの大量消費レシピ。●●●にするという発想は意外と盲点でした。】(2020年5月13日)
上記3種のミントの中では、アップルミントの繁殖力は一番旺盛なので、一気にミントシロップを作るというのは良い知恵だと思いました。
また、ハンドクリームに使われている「シルクパウダー」については、今まで手に触れたことがないのでどんなものなのかについて、非常に興味があります。
非常になめらか、且つ、しっとりとしたクリームに仕上がることは予想できます。
あと、ハンドクリームに、コンフリーの煮汁が使われていますが、以下のブログに、同じくベニシアさんのレシピが載っているのですが、興味深い記述があります。
今回はコンフリーを探しにきました。
堆肥作りにも大活躍なコンフリーを初めて買いました。
今回はベニシアさんのレシピにある「ガーデナーの(傷薬)ハンドクリーム」用に。
土いじりをするといつの間にか
葉っぱや枝にこすれて小さな傷が沢山できてしまうのですが
そういう傷を早く治す効果があるそうです。
ベニシアさんのレシピより 「ガーデナーの(傷薬)ハンドクリーム」
TVで観たときのメモなので正確な量は不明なのですが・・・
材料:小さなクリーム用容器ひとつ分です。
コンフリーの葉(生)10枚ほど
カオリン
ベルガモットオイル・・数滴
スイートアーモンドオイル・・・小さじ1~
作り方:
コンフリーの葉を少量の水を入れた鍋で柔らかくなるまで煮る。
裏ごししてペースト状にする。
ボウルにベルガモットオイル、スイートアーモンドオイル、カオリンをいれ、
コンフリーのペーストを加えて混ぜる。
※うまくクリーム状にならない時はカオリンで調整します。
清潔な容器に詰めてできあがり。
コンフリーについて、今まで全く活用をしたことが無かったので、非常に参考になりました。コンフリーの概要の記事は以下に貼ります。
過去3日間にわたって、ベニシアさんの記事を取り上げましたが、やはりテンションが上がっている自分に気づきます。
”ハーブには無限の楽しみ方がある”んだということが、ベニシアさんの言葉、書籍から毎回伝わってくるからだと思います。
改めて、ベニシアさんが残してきたものをできる限り自分の中に吸収をしたいと感じました。