『北見ハッカ通商』のホームページがパワーアップし、”ハッカ”の種類・歴史等の情報がさらに充実していました。

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先日、アロマテラピー専門誌『アロマトピア』の”薄荷とミント”の特集記事を見ていたときに、以下の興味深い記述がありました。

日本の公定書の一つである日本薬局方(日局)では、ハッカは集合名詞ではなく、Mentha arvensis Linne var. piperascens Malinvaud という学名の植物を指す

ハッカ(薄荷)と言った場合に、日本原産のミント全般を指す言葉だと思っていたので、日本として特定の品種を定義していたことに驚きました。

また、「ハッカ油」という商品は、ハッカを水蒸気蒸留し、それをさらに精製し、無色透明の柱状結晶(天然メントール)を取り除いた後の液体成分を指すという記述もあり、非常に参考になりました。

ハッカに関連し、以前、『北見ハッカ通商』のホームページの情報量が凄いということに驚き、それを記事にしたことがあります。(以下)

【過去の参考記事:ハッカ商品で有名な「(株)北見ハッカ通商」のホームページの情報量が多く、とても勉強になります。】(2019年8月1日)

冒頭のハッカに関する記述をキッカケに、『北見ハッカ通商』のホームページを改めて訪問してみたのですが、ホームページがアップデートされていて、さらに情報が充実していたことがわかりました。

以下に、ハッカの情報が参考になるページを貼っていきます。

【ハッカの知識】

【ハッカの歴史】

【ハッカの役割】

【栽培風景】

面白いと思ったのは、『北見ハッカ通商』が、和種ハッカ(Japanese peppermint)として定義しているのは、日本薬局方(日局)が定義している”Mentha arvensis Linne var. piperascens Malinvaud”ではなく、”Mentha Canadensis L. var. piperascens H.Hara”であった部分です。

Japanese peppermint

【学名】 Mentha Canadensis L. var. piperascens H.Hara
【主成分】 l(-)‐メントール
【主原産地】 インド・北米・ブラジル・ヨーロッパ・日本


特徴

「ハッカ脳」と呼ばれる主成分が、ハッカ草の中で最も多く「65~85%」を含有し、メントフランを含まないことでペパーミントとは区別されています。北海道には元々「ひめハッカ」を代表とする在来種がありましたが、栽培種に比べ草丈が低く油量も少なかったため、大正13年に品種決定された「あかまる」を始めとして、昭和15年前後世界の70%も生産するまでになった「ほくしん」などが品種として生まれました。昭和26年以降は「農業試験場」での品種改良が進み「ほくしん・まんよう・わせなみ」などの改良種が更に生まれ、最後の改良種「ほくと」では、「あかまる」の1haあたり3kgだった収油量が18kg前後まで上がりました。しかし、輸入自由化や合成技術の進歩によって減反が進み、現在ではごく僅かになった品種です。西洋ハッカがオイルを直接、加工品の原料として使われるのに対し、和種ハッカは主としてハッカ脳を析出する目的としながら、メントールが最も多い品種のため、副産物としてのハッカ油も精製する事が出来ました。また、和種ハッカ油は常温放置でも(特に10℃以下)結晶化しやすい性質ですが、ハッカ脳を析出することが最終目的だったために北海道の(-)温度でも保存上の不都合がなく、とても合理的な品種だったと言えます。北米やヨーロッパに分布する和種はプレゴンを多く含み、アジア東部のものはメントールを多く含むため、風味の良い品質が更に評価のされた事も、数千年のミントの歴史で日本名が品種区分の1つになった理由だと考えられています。しかし、現在は世界中に交配種も広がり、プレゴンを多く含んだ和種や原種には含まれなかったはずの「メントフラン」高含有量の和種など、各国の改良種がそれぞれに外来種との交配を続けており、境界が判然としない状況です。皮肉な事に、北見ハッカ栽培の減反のきっかけとなった輸入自由化で持ち込まれたのは、ブラジルへの移民によって育てられた北見ハッカでした。

北見のハッカの歴史についても事細かく記載されており、本当に面白いです。

北海道で生まれ育った身でありながら、北見には一度も足を運んだことがないので、北海道今度帰省した際には、北見へ行き、ハッカに関する情報に最大限触れてきたいと思っています。

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