私が学生(小学生~大学生)の時は、体育会の部活(アイスホッケー)に明け暮れており、今から振り返るとかなり視野が狭かったと思います。
現在、自分の子供に対しては、興味を持ったものにはチャレンジができる環境づくりだけは心掛けているので、様々な領域の世界を体験することで、「本当に夢中になれるものは何か?」と自分を見つめる時間は、当時の自分と比較して大幅に確保できていると思います。
部活に明け暮れていた当時の自分は、「植物に興味を持つひとは、おじいちゃん・おばあちゃんでしょ」というくらい偏った考えを思っており、全く植物に興味を示さなかったのですが、30代後半になり、ハーブという、心から夢中になれるものに出会いました。
その自分の経験によって、学生時代は様々な領域の世界にできる限り触れる機会を持ち、自分が夢中になれるものに少しでも「近づく」ことが大事なのではないか?という考えに至りました。
そんなこともあり、最近の、「高校生がハーブ・アロマの商品を開発した」という類のニュースを見ると、無性に嬉しくなり、すぐに取り上げたくなってしまいます。
過去に取り上げた、高校生関連の記事は以下です。
【過去の参考記事:「八ケ岳中央農業実践大学」はお花・ハーブ・野菜が好きな学生にとって最高の環境ではないかと思う件】(2017年8月)
【過去の参考記事:千葉県立薬園台高校1・2年生13人が取り組む「薬草園復活プロジェクト」を知って思ったこと】(2018年5月)
【過去の参考記事:徳島県の高校同士が連携して「アロマスプレー」の商品化を目指しているニュースを見て】(2018年12月)
今日も、高校生関連のニュースで興味深い記事がありましたので、ご紹介します。
「ネズ」で疲労回復アロマ 世羅高生、全国コンペ入賞
マツ枯れの影響で増えるネズの木から抽出したアロマオイルの開発を、世羅高(広島県世羅町本郷)農業経営科の2年生6人が進めている。筋肉の疲労回復が期待されるとして、強豪の同校陸上部をはじめスポーツ選手の使用も想定する。取り組みは今月、地域性や経済的視点が評価され全国コンペで入賞した。
マツタケの生産量が激減する世羅町内で、マツ枯れで日当たりが良くなることに伴って育つネズに着目した。水の蒸気をネズの枝葉に当てて作った蒸留水と、オイルを使用する。
肌に塗り込んで保湿などするアロマウオーターや、香りを楽しむアロマオイルをつくる。ネズのアロマは体内の老廃物の排出を促し、緊張を和らげる効果が見込めるという。県産レモンオイルをブレンドし、早期の商品化を目指す。
一連の取り組みは、一般社団法人「未来農業創造研究会」(東京)が主催する「大地の力コンペ」で今月、138件の中から準グランプリに輝いた。農業の力で課題解決を目指す活動を競い、世羅高は、高校生らしい発想や販売試算など経済的視点も踏まえている点が評価された。
メンバーの神垣尚杜さん(17)は「ネズの匂いが最初はきつかったが、樹皮を剥いでで抽出すると優しい香りになった」。陸上部員でもある中尾紳二さん(17)は「受賞も励みに商品化を進め、地域資源の有効活用にもつなげたい」と張り切る。(神下慶吾)
※中国新聞デジタルの2020年3月24日の記事(https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=626007&comment_sub_id=0&category_id=112)
とても楽しみな動きです。
「ネズ」と聞くと、ジュニパーベリー(和名:セイヨウネズ)しか思い浮かばないのですが、Wikipediaで概要をチェックしてみたいと思います。
ネズ(杜松、学名: Juniperus rigida)は、ヒノキ科ビャクシン属に属する針葉樹。別名はネズミサシ、ムロ、モロノキ。
和名はネズの硬い針葉をネズミ除けに使っていたことから、ネズミを刺すという意でネズミサシとなり、それが縮まったことに由来する。
分布
日本では東北以南の日当たりの良い丘陵地帯や花崗岩地に自生している。特徴
ネズなどビャクシン属の雌の花序は、受粉後に多くの針葉樹と同様に球果となるが、通常の針葉樹のように乾燥した松ぼっくり状に熟すのではなく、受粉の1-2年後の10月頃に黒紫色漿果状の肉質に熟し、果実食の鳥に食われて内部の種子が散布される。庭木、生垣として利用され、盆栽では音読みのトショウの名で親しまれている。
球果は杜松子(トショウシ)と呼ばれ、中国では古くから漢方の生薬として利用されている。※Wikipediaの「ネズ」の説明(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%82%BA)から一部を抜粋
セイヨウネズ(ジュニパーベリー)と比較して、どんな香りの違いがあるのが、非常に気になります。以下のページに、効能を含むネズの情報が記載されていますが、冒頭の抜粋記事に記載されている、”筋肉疲労の回復”についての言及はありません。
このような高校生の記事をみると、確実に、ハーブ・アロマの業界の裾野が広がり、発展していくことをイメージできるので本当にワクワクします。