私自身、20代の時に花粉症を発症し、それ以降、30代から40代へ突入すると共に、花粉症の症状というのはなだらかに治まってきているものの、花粉がたくさん舞っているときは、鼻が詰まりやすかったり、目がゴロゴロするという感覚は毎年あります。
ここ2年~3年以上は、花粉症対策としては、ネトルとエルダーフラワーをメインで活用しています。
※以下の養命酒製造の”ハーブを使った花粉症対策”の記事は参考になります。
↑の記事で紹介されている内容で、下記の3点は取り入れてきたいと感じました。
■ティートリーやユーカリの精油を、ホホバオイルなどのキャリアオイルに垂らして胸元に塗る
■のどがイガイガする、かゆいときなどは、抗炎症作用をもつタイムを薄めに煮出してうがいをする
■花粉症で鼻の下が乾燥して皮膚が荒れてしまう2月から5月に、カレンデュラチンキで乾燥対策
2月~3月にかけて、花粉症対策に関する記事は増えていきそうですが、「東洋医学的な視点からの花粉症対策」の記事を先日見つけました。目新しい内容とは言えないのですが、なぜか新鮮な気持ちになりましたのでご紹介します。
花粉症の東洋医学的予防。体を冷やす甘みは控え、お茶やバスソルトで体の芯から温める。鍼灸師ゆにの京風養生vol.5
体の調子がわるいと、表情どんより&仕事や勉強の効率が落ちて、心も落ち込んでいってしまう……そうならないために、日々何ができるの?そんなあなたの駆け込み寺が、京都・左京区で鍼灸院を営む安東由仁さん、通称ゆにさん。京都のよもやま話とともに、東洋医学的見地から、かんたんにできる養生術を教えてもらいます。
今年の立春は2月4日。
その前日、2月3日が節分にあたります。立春、節分といった言葉は、日本で古くから使われているというイメージがあるので、日本の暦、のように思っている方もあるかもしれませんが、もともとは中国で作られた「二十四節気」の中の言葉です。東洋医学で使われる思想「陰陽五行論(説)」と同じ頃にできたとされています。
二十四節気は、1年を24に区切ってその時期の季節をとらえようとする暦のようなもの。その始まりが立春、というわけです。
立春は一般的に使われているカレンダーのお正月とはスタートがずれていますが、慌ただしく過ぎた1月1日のあとにもう一度「スタート」にぴったりな日がある、と考えるのはどうでしょう。
12月は師走、お正月を迎えるためにいろいろと忙しいことも多くばたばたと過ぎ、お正月は先月のこのコラムにも書いたように案外に体がくたびれてしまった、という人も多そうですし、そもそも冬の真っ只中、新しいことを始めるのにも向いていない。
そこで立春です。「春が立つ」というのは、いきなりにょっきりと春が大きく生えるのではなくて、春の兆しが「少しずつまじり始める」、そのスタートの時期。実際には寒さが厳しい頃ですが、寒い中にも、日差しが真冬よりも明るくなり、すでに日も長くなり始めて、春が少しずつ近づいている感じが見つけられるはずです。
「春」は東洋医学では「木」の季節。木の芽が出て、茎を伸ばし、葉を増やして大きくなっていくようなイメージを持っています。体も心も、冬にじっくりと蓄えた思いやエネルギーを、少しずつ芽生えさせるように動かし始めましょう。
本格的に暖かくなり、どんどん花が咲いて葉が茂る3月4月はある意味、伸びていくエネルギーの勢いが強く、不安定で、コントロールがしづらいこともありますが、この立春のころの春はまだ始まったばかり。この頃から体を整えておけば、本格的な春の到来をうまく乗りこなすことができます。
…と、季節や昔からの風習からもスタートに向いている日がある、というわけなのですが、実際のところなんでも、いつでもいいんです、何かを変える、始めるきっかけは。もし、今の自分の体調や生活を「もう少し良くできたらいいな」「できるんじゃないかな」ということがあるなら、それに向かって動き始めるにはぴったりのタイミングですよ、ということなんです。
体のことは、頭でどれだけ考えても、なんにも変わりません。体は実体があるので、変えるには実際のアクションが必要なのです。春の始まり方と同じように、少しずつでいいんです。日常に新しい習慣を馴染ませていくように、何かを変えていくにはいいタイミングですよ。お正月以降温めてきたアイデアを動かし始めましょう!
花粉症対策の養生①
体を冷やす甘みは控え
また、食べ過ぎないさて、この時期に悩まされる人が多いのが、花粉症。くしゃみ、鼻水、目のかゆみ…いろんな症状でイライラしますね。
「春」は「木」の季節と考える、と先ほど書きましたが、臓腑(内臓のような概念)でいえば「肝」の季節です。東洋医学のこの「臓腑」は、いわゆる「内臓」としての役割だけではなく、感情や思考を作り出したり、感覚器につながって外界からの情報を受取ったりすることにもつながっています。
「肝」がつながっているのは「怒」の感情。そして、目にもつながっています。春の、そして肝のエネルギーは木が伸びていくように上に上がっていきやすく、そんなところから、春はただでさえイライラする感じ(「怒」)や、目、そして鼻など体の上の方に不調が出やすいのです。
そして東洋医学の元になる五行論では、臓腑どうしが助け、力を与えたり、反対に押さえつけたりという関係性があり、この時期、「肝」のエネルギーが高まりすぎると、消化吸収をつかさどる「脾(ひ)・胃」の働きを弱らせてしまいます。
「脾・胃」は、食べ物からエネルギーを取り出し、余分な水は「腎」に送ってさばいてもらう、という仕事をしています。ですから、弱ってしまうと体の中に余分な水がたまってしまいます。そしてその「腎」はとても冷えに弱いのです。
体の中の余分な水は、この寒い時期には体を冷やしてしまいますし、冷えることで体の守りも弱ってしまい、外からやってくるものからの影響を受けやすくなってしまいます。そう、花粉もここに入ります。花粉症で、透明な鼻水がどんどん出てくる、というのは、花粉に反応して、体の中の余分な水を外に出している、と考えます。
これらのことから、東洋医学での花粉症対策としては、まず体を冷やさないこと。そして、体の中に余分な水を増やさないこと。さらには、ストレスをためないこと。
具体的にいえば、まずは前回に続き、甘いものや炭水化物を食べすぎないことが大切になります。甘いものを食べたり、食事の内容が炭水化物に偏りすぎたりすると、動くエネルギーとして使いきれなかった分は体に余分な水となってたまってしまいます。その水が冷えて体が冷え、そして鼻水として出てきてしまいます。
花粉症対策の養生②
軽いダンスに散歩
体を動かしてストレス発散次に、イライラすること、ストレスを強く感じることがあると、肝のエネルギーで気が上がってしまいます。またそもそも、ストレスを感じることでも体が疲れ、おなかがうまく働かなくなってまた水がたまりやすくなることもあります。
すべてのストレス源をなくすことはもちろんできませんが、軽く体を動かして気分転換するのをおすすめします。体を動かすとなんだか気分がスッキリする、というのは、ストレス源に集中してしまう頭のエネルギーを、体のほかの部分を使うことで散らすことができている、ということなんです。部屋で好きな音楽を流してちょっと踊ってみるとか、近所を散歩するとか、軽めの運動でかまいません。その場で腕をぐるぐる回す、みたいな振り回すような動きでも。とにかく、頭から手足までエネルギーを動かすことが大切です。
お正月明けの養生③
お茶やバスソルト
落ち着く香りでストレス発散いい香りのもの、というのも、体の中に流れを作ってくれると考えます。ハーブティーやエスニック料理など、香りの良いものを飲んだり食べたりしてもいいですし、体をあたためる意味でも、いい香りのバスソルトを使ってお風呂に入るのもいいですね。
暖かい日と寒い日が交互にやってくる本当の春になると、そのお天気だけで体には相当なストレスがかかってしまいますから、この春のはじまりの時期に、しっかり体の水を切って身軽になっておきましょう!
節分をはさんで3日間(今年は2月2〜4日)、うちの近くの吉田神社では節分祭が行われます。数百店というすごい数の露店が出て、京都のたくさんの企業が協賛する福引きつきの厄除け福豆が売られる(なんと商品には車も!)など、とにかく大きなお祭りです。追儺式(ついなしき。鬼やらい神事とも)には本物の鬼が練り歩くため、京都の子どもは「鬼、ほんまにいた!!」という恐怖を植え付けられる祭りでもあります…。
節分には「年越しそば」の立派な屋台も出るので、例年ぼんやりした1月を過ごしてしまう私は、このそばを食べて、勝手にここから新しい年!と気分を切り替えることにしています。
※Ginza(キンザ)の2020年2月1日の記事(https://ginzamag.com/lifestyle/yuni_yojyo_5/)より抜粋
「身体を冷やすことを避け、ストレスを極力ためないようにしていく」ということが大切ということが一貫したメッセージとして受け取りました。
過去の花粉症対策関連の記事をアップしたことがありますが、特定の症状に対するアプローチには様々な形があり、とても興味深いです。
【過去の関連記事:『アーユルヴェーダの観点からの「花粉症」の捉え方、及び、その対策』が書かれた記事の内容が新鮮でした。】
【過去の関連記事:”花粉症ケアグッズ”の情報は、ありふれた内容が多いのですが、ちょっと面白い情報があったというお話】
今回の東洋医学的な視点からの花粉症対策に関する記事に触れて感じたことは、「自分自身の生活をまず見直してみよう」ということです。
その上で、本当に必要なものを見極めていくプロセスに進むべきだということを感じました。