日々、様々なハーブと触れていくと、一つの一般名称の名前で呼ばれるハーブの中にも複数の品種があることがわかってきます。
例えば、「エキナセア」の中でも品種は10種ほどに分けられるようなのですが、その中で薬用として使われているのは3種だそうです。(2018年 winterのJAMHAの会報誌に記載)
なので、ハーブを見分ける上では「学名」がとても大事になってきます。
ただ、日本のガーデンセンターや、ハーブショップへ行っても学名の記載が無いケースが多く、今後正しくハーブの知識が普及していく上での課題だということを、英国で活躍する日本人ハーバリストのリエコ・大島・バークレー先生がおっしゃっていました。
【過去の参考記事:英国在住ハーバリスト リエコ・大島・バークレー先生の講座を受けるために宮城県へ行ってきました。】
品種という観点では、個人的に「アーティチョーク」に関心を持っています。
大きさや形が、ハーブ園毎に微妙に異なっていたり、ヨーロッパの缶詰めに入っているアーティチョークもなんだか日本で見るものとは雰囲気が違っていたりして、
「美味しいアーティチョークの品種はどれなの?」
という問題意識を持っていました。そしてその答えが見つかりそうな記事を昨日見つけましたのでご紹介します。
味と一緒に“形”も楽しめるように…「タケイファーム」のこだわり野菜
「ボタニカル」=「植物」の力でキレイと元気を磨くをコンセプトにお届けしている、TOKYO FMの番組「NOEVIR BOTANICAL LIFE」。11月15日(金)の放送では、千葉県松戸市にあります「タケイファーム」の武井敏信さんを紹介しました。
小さいサイズでも…徹底した“野菜創り”
年間140種類以上の野菜を“創る”タケイファームを支えているのは、“野菜は人生を変える力を持っている”という強い信念と、その野菜を愛し、最高の料理を生み出すシェフたちとのつながりです。
美味しい野菜を美味しいままに提供することにこだわる武井さんは、千葉県にある2つの畑で、レストランやネットで直接販売するための野菜を育てています。
野菜の品種を選ぶときは、野菜の“DNA”を大切にします。育て易さや作り手にとっての都合ではなく、甘さや香りなど、野菜ならではの味や個性を持っているかどうか。また、肥料を与えすぎて、本来の味が変わらないよう、極力肥料の使用を抑えた栽培方法を取っています。
タケイファームのフェンネル
品種や育て方にこだわりながら、小さいサイズでも美味しい“野菜創り”を心がけています。それは、“レストランで提供されたときに、お客さまが味と一緒に、野菜の形も楽しめるように”との思いから。お皿のなかで映える、ちょうど良いサイズを意識して野菜を育てているのです。
さらに、定番野菜だけでなく、西洋野菜など、珍しい野菜も数多く栽培しています。そのこだわり野菜の一つが「アーティチョーク」。“海外で食べた味が忘れられず、日本でも美味しいアーティチョークの料理があれば”との思いから、イタリアからタネを取り寄せました。
試行錯誤を経て、日本の風土に合う9種類のアーティチョークを育て、シェフの好みや料理法に合わせる“オーダーメイド”で届けています。
タケイファームのアーティチョーク
もう一つ、武井さんが特別な思いで育てているのが「サフラン」。球根から花を咲かせ、雌しべを収穫するのが、高級スパイスのサフラン。球根が次々に命をつなぎ、花を咲かせていきます。
タケイファームのサフラン栽培は、大分県で明治時代から受け継がれてきた球根を使用。“色が美しく、国産ならではの香りの良さは他にはない”ということでシェフたちに愛されています。
サフランは屋内で栽培
さらに、秋のタケイファームを緑に彩るのが「ナスタチウム」。南米山脈原産のハーブの一種で、自然なピリッとしたからさが特徴です。サンドイッチに挟んだり、食材を包んだり、幅広い料理に活用できます。
タケイファームのナスタチウム
イタリア原産の野菜「カーボロネロ(黒キャベツ)」は葉キャベツの一種で、ケールの仲間。煮込んでも煮くずれしにくく、豊かな甘みを楽しめます。
タケイファームのカーボロネロ
ファームとレストランが直接繋がり、お互いに学ぶことで、野菜の味や料理の可能性が広がります。武井さんは“野菜がお客さまの口に入るまでが、自分にとっての野菜創り”だと考え、美味しさを届けているのです。
タケイファームの野菜に魅せられたシェフ達
タケイファームが野菜を届けるレストランは現在約30店舗。レストランに直接届ける際は、規格サイズまで成長してから届けるのではなく、「野菜が一番おいしいタイミングに届ける」ことを何より大切にしています。
そんな武井さんの野菜に魅せられたシェフの一人が東京・青山のフレンチレストラン「Prévenance(プレヴナンス)」の静井弘貴シェフ。武井さんとはもう10年以上の付き合いで“畑の美しさ”“野菜の生命力の強さ”に惹かれました。
静井シェフが“香り”を重視して選ぶタケイファームの野菜は、生で味わうときだけでなく、調理しても香りや旨みがしっかりしているため、単なる付け合わせの域を超え、料理には欠かせない食材となっています。
タケイファームの野菜を使ったPrévenanceの一皿
そしてもう1人、東京・赤坂のフレンチレストラン「FURUYA augastronome(フルヤ オーガストロノム)」の古屋賢介シェフです。かつて体験したヨーロッパのものに負けない、アーティチョークの味に魅せられました。
「ソースと肉だけでは料理にはならない、美味しい野菜が何よりも大事で、野菜なくして料理は成り立たない。その日に届いた野菜にインスピレーションを受けて料理することが何よりの喜びで、それがお客さまに届くことを願っている」と古屋シェフはおっしゃいます。
タケイファームの野菜を使ったFURUYA augastronomeの一皿
武井さんが会社員から農業に職を移した頃は、“畑”という小さな世界で外部とのつながりを失い、孤独な日々を送っていくものと覚悟を決めていたそうです。
でも実際には、野菜創りによって、人と出会い、人と関わり、自分のなかの隠れた部分が引き出されていく。そして、それが野菜の美味しさに繋がっていき、その野菜の力で“健康”になることができる。武井さんの野菜は、まさに人生を変える力を持っているといえるのではないでしょうか。
TOKYO FM「ONE MORNING」では、毎週金曜日、8時38分から、隔週テーマでボタニカルな暮らしを紹介する「NOEVIR BOTANICAL LIFE」をオンエアしています。
また、TOKYO FMで毎週土曜日、9時から放送しているノエビア「Color of Life」。11月16日(土)は、歌手の平原綾香さんを迎えてお届けします。どうぞ、お聴き逃しなく。
<番組概要>
番組名:NOEVIR BOTANICAL LIFE
放送日時 :毎週金曜8:38~8:43
出演:鈴村健一、ハードキャッスルエリザベス
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/botanical/
※東京FMのHPの2019年11月15日の記事(https://tfm-plus.gsj.mobi/news/3x3lyteZT4.html)より抜粋
9種類のアーティチョークを育てられているという部分に個人的な興味が掻き立てられました。
すべて食用として育てていて、使われる料理によって提供する品種を変えているということだと想像しました。
タケイファームのHPを確認してみると、1200株のアーティチョークを植えられていて日本最大級の面積ということが分かりました。
以下のページを見ると、武井さんのアーティチョークに対する熱い思いが伝わってきます。
また、現在、日本のサフラン農家が激減しているという情報に以前触れていたので、サフランも栽培されているというのは、とても嬉しくなりました。
【過去の参考記事:サフラン生産量日本一は「大分県竹田市」であることを偶然知り、国内のサフラン事情について調べてみました。】
さらに、タケイファームの記事の最後にある、野菜創りを通じて、人との繋がりが生まれ、自分の中に隠れていた部分が引き出されていくというくだりの部分は、とても共感します。
私も同様のことを感じているので、ちょうど半年前くらいに記事にしたことがあります。
【過去の参考記事:”ハーブへの興味”を発端として、「人脈の本質」を学んだというお話】