私自身、幼少のころから「バニラアイス」をよく食べていて、小学生のときは、「レディーボーデン(バニラアイス)」の大きめのパッケージのものを買って、家族でよく食べていた記憶があります。
その時は、バニラの味をどのように出しているかなど、全く考えたことがなかったと思います。
また、中学生のときに「ミルクセーキ」にハマり、自分で、牛乳と卵と砂糖と”バニラエッセンス”をミキサーで混ぜて飲んでいました。その時は、バニラエッセンスの匂いが好きでしたが、やはり、この香と味はどうやって抽出したエッセンスなのかということが考えたことがありませんでした。
その後の人生で、バニラアイスはちょくちょく食べていたものの、「このバニラアイスはどのように味を出しているのか」なんて全く考えたことがありませんでした。あまりにもその存在が当たり前過ぎていたことも影響としてあると思います。
そして、「バニラ味はどのように出しているのか」という疑問が沸き出てきたのが、つい最近でした。
きっかけは、前回取り上げた記事「京都にある『はーばりすとくらぶ・美山』は、ハーバリスト必見の場所だと思う件」の中で、「ウィンターヘリオトロープ」というハーブの存在を知ってからです。『はーばりすとくらぶ・美山』のオーナーの浅野目さんが、「バニラよりもバニラの匂い」と言っていたため、そのハーブへの興味、及び、バニラそのものへの興味が俄然沸いてきました。
それでは、バニラとは何なのか見ていきたいと思います。
バニラ(vanilla、学名 Vanilla planifolia)はラン科バニラ属の蔓(つる)性植物。
【概説】
原産地はメキシコ、中央アメリカといわれている。現在の主たる栽培地はマダガスカル、メキシコ、グアテマラ、ブラジル、パラグアイ、インドネシアなど。種小名はラテン語で「扁平な葉」を意味する。
蔓(茎)は樹木やそのほかのものにからんで成長していく。長いときは60 mを超える。種子は香料の原料となるが、収穫した豆(種子鞘)には香りはない。ここから発酵・乾燥を繰り返すキュアリングを行う事によって初めて独特の甘い香りがするようになる。鞘の中には非常に微細な黒色の種子が無数に含まれている。キュアリングを経た種子鞘が「バニラ・ビーンズ」として、またその成分を抽出し溶剤に溶かしこんだバニラ・エッセンスやバニラ・オイルが、アイスクリーム、ケーキ、スイーツ全般などをはじめとして様々なものに利用されている。
日本国内でも観葉植物として苗が流通することがあり、植物の入手自体はそれほど難しくない。しかし栽培には冬期に高い温度を必要とすることと、大きな株にならなければ開花しないこともあり、個人栽培で開花・結実させるのは難しい。バニラの花の寿命は短く、普通は1日しか開花していない。
原産地ではハリナシバチ(ミツバチ科)が花粉を運び、受粉した花は半年以上かかって、長さ30cmほどの長細い果実になる。ハリナシバチ以外では容易にバニラを受粉させることができず、1837年にベルギーの植物学者モレンによって人工授粉法が開発され、1841年にレユニオン島の奴隷アルビウス(英語版)によってより効率の良い改良人工授粉法が考案された。
気候的に日本で育てるのは厳しそうですね。樹木に絡んで伸びていくので、家の中で育てるのも難しいですよね。。
グリコのページに、バニラの花と、キュアリングという工程を終えたバニラの綺麗な写真がありましたので、貼ります。
キュアリングを終えたあとのバニラの匂いを嗅いでみたくてしょうがありません。。
マダガスカル、メキシコ、グアテマラ、ブラジル、パラグアイ、インドネシアに旅行するときは、事前にバニラ情報を仕入れてから行きたいと思います。
また、バニラの栽培・加工について詳しく知りたい方は下記のページが参考になると思います。
さらに、最近、バニラに絡むマダガスカルの事情がクローズアップされたニュースが出ていました。以下です。
バニラ価格が高騰し、農家が襲撃される事件が頻発し、品質低下を懸念する記事内容です。バニラ農家の写真も6枚あり、雰囲気が伝わってきます。
この記事の中で、「アイスクリームやアロマテラピー、香水、そして高級フランス料理などに使用される」という記載がありますが、過去に生活の木さんで色々精油を見てきましたが、バニラ精油の匂いを嗅いだ記憶がありません。。
でもネット上では、バニラ精油についての情報がたくさんありますので、アロマテラピーをしっかり学んでいる方にとっては珍しいものではないのかもしれません。
バニラ精油は近いうちに体験してみたいと思います。
今回のバニラのように、一般化しすぎていてハーブの存在を忘れている商品というものが他にもあるかもしれませんので、日々の生活の中で注意を払っていきたいと思います。