第4回薬草観察ツアーin 小諸(JAMHA主催)の初参加レポート【道中~1日目の途中編】

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10月12日~13日の2日間、日本メディカルハーブ協会(JAMHA)主催の「第4回薬草観察ツアーin 小諸(こもろ)」に参加するため、長野県・小諸市へ行っていました。


JAMHA主催の宿泊イベントは今回が初めてで、とても楽しみにしていたのですが、今回参加してみて「こんな濃密な二日間は滅多に味わえない」と思いました。

それでは早速、道中~1日目途中までのレポートをしたいと思います。

今回、車で家を出て高速道路の入り口に入るまでにちょっとしたトラブルがありました。

狭い路地を走っていた時に、左側の死角に入ったスクーターに気付くのが遅れ、軽く衝突してスクーターの後ろのランプのカバーを割ってしまったんです。

一瞬、イベントへの参加が大幅に遅れることが頭をよぎったのですが、相手の方も「事故扱いにすると面倒なので」とおっしゃっていただき、修理後にご連絡頂き、修理代を私が払うということで話がまとまりました。

本当に不幸中の幸いでした。免許を取って以来、ほとんど交通事故というのを経験したことがなく、運転に対する自信を持ちすぎていた部分もあり、戒めの意味でプラスの出来事だったのかもしれません。

その後、無事に高速道路に入り、途中、群馬県にある「横川サービスエリア(下り)」でお昼ご飯を食べるために休憩取りました。

この辺りの名物「麦豚」のトンカツ定食を食べた後、そのレストランの隣で面白い場所を見つけました。

「横川ハイウェイガーデン」というイングリッシュガーデンがレストランの隣にありましたので、ゲートをくぐって歩いてみることにしました。
チェリーセージが綺麗でした。手前はラムズイヤーです。
ローズも綺麗に咲いていました。
おしゃれな寄せ植えです。
SNS向けのこんなところも。

サービスエリアでこのようなイングリッシュガーデンが付属している場所というのは初めての経験だったのでとても新鮮でした。

横川サービスエリアで人気No1の”こんにゃくが入ったスイートポテト”「スイートコッペ」を食べたのですが、食感が楽しかったです。

その後、横川サービスエリアを出て約40分で、薬草観察ツアーの宿泊場所、兼、座学の会場『信州小諸 菱野温泉の 「小諸藩小諸城主 千石家ゆかりの宿 薬師館」』に到着しました。

薬師館の入り口です。
入り口をくぐると、、なかなかいい雰囲気です。
集合場所の部屋へ向かう途中、こんな通路も。
部屋へ着いて少し待つと、今回のツアーの講師「薬剤師・チベット医の小川康(おがわやすし)」先生が登場し、薬草観察前の短い時間の座学が始まりました。

小川康先生は、長野県上田市にある「森のくすり塾」の主宰者なのですが、本当に話が面白く凄い方でした。

過去3回の長野県・小諸の薬草観察ツアーの講師はすべて小川先生で、4回目の今回もとても人気でキャンセル待ちが多数だったそうです。2度目の参加の方もいました。

(※今回のイベント後に「森のくすり塾」に立ち寄らせて頂いたので、小川康先生のことは別記事でしっかりと取り上げたいと思います。)

話始めてすぐに会場が盛り上がり、熱気も上昇。小川さんの上着も一枚無くなりました。

薬草観察前の短い時間の座学の中では、散策する道の中で見かけるキーとなる薬草について事前に教えて頂きました。

こちらはダンコウバイ(壇香梅)の葉。春一番で黄色い花が咲くそうです。クスノキ科クロモジ属の植物でいい香りがします。クスノキ科はいい香りがするものが多いです。
こちらはナギナタコウジュ。アイヌ民族が大事にしてきた薬草(アイヌ語:エント)だそうで、入浴剤に良いそうです。花が独特のいい香り。小川先生は過去のイベントでその香りを「雨に濡れた犬の香り」と表現した参加者がいてそれが忘れられないと言っていました。
こちらは漆(うるし)の葉。お椀の腐食を防止する「漆塗り」というのは良く考えられているとおっしゃっていました。
こちらはホップ。←のリンクには、日本国内では北海道にしか自生していないという記述がありますが、長野県にも自生しているということがわかりました。長野県東御(とうみ)市のOH!LA!HO BEER(オラホビール)というクラフトビールは非常に美味しいという情報を得て、夜温泉で飲んでみましたが本当に美味しかったです。
こちらは、朝鮮五味子(チョウセンゴミシ)。小川先生によると、薬効が高いものには「チョウセン」とつくものが多いそうです。「現代では、”チョウセン”と聞くといいイメージを持たない人が多いかもしれませんが、昔は”高貴なもの”という意味だったんですよ」と言っていました。ちなみに、この”五味子(ゴミシ)”とは、甘い、辛い、苦い、酸っぱい、しょっぱい・・・の五つの味と持つという意味だそうです。(追ってレポートしますが散策中に見つけ、実際の味を確認できました)
こちらは山椒(サンショウ)。庭でも育てているのですが、こんな大きなサンショウの葉を見たのは初めてでした。味もしっかりサンショウでした。
こちらはハナイグチ(信州ではジコボウと呼ばれる)というキノコ。野生のキノコというのはエネルギーが強く、毒がある無いに関わらず、お腹を下したりする人もいるようです。
こちらはテンナンショウ(マムシグサ)。寄生虫を除去してくれる効果がある毒草。昔の文献では、世界初の全身麻酔の原料のひとつに使われたという記述もあるそうです。また、ネパールでは、地下茎を塩につけて食べているところもあるとのこと。
こちらはトウダイグサ。ウルシの仲間。折ると白い液が出るのが特徴とのことで、白い液に触れるとかぶれるそうです。「トウダイ」の名は、黄色味を帯びる杯状花序を灯火に見立て、草姿を燈明(とうみょう)台に見立てた命名とのことです。
こちらは、アマチャズル。昭和40年代に有名になった薬草とのこと。アマチャズルブームというのがあったみたいです。

あと、写真に撮るのを忘れてしまったのですが、クサノオウという薬草も事前に教えて頂きました。「クサノオウの茎を折って出てくる黄色い液を靴の下塗ると足が速くなる」という昔からの言い伝えがあるそうです。

一通り、大事な薬草についてレクチャー頂いた後、散策へ出かけました。(次回へ続く)

 

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2件のコメントがあります

  1. 同じツアーに参加した者です。
    半年以上経つのに、小川先生の言葉一つ一つに重みを感じながら、記事の内容と合わせて、そうそう!と共感しながら拝読させて頂きました。
    ツアーに参加後は、日々の生活に戻り、通り過ぎてしまっていましたが、改めて自分が今、興味を寄せているアイヌで珍重されたハーブであるナギナタコウジュなど、さらに学び直したい事ばかりでした。
    昨年末より日本のハーブについて学びましたが、その中で毒草として教科書に載っていた、
    クサノオウ(瘡の王)について補足させて下さい。
    ケシ科で北海道から九州まで自生
    有毒部位は全草
    毒性成分はアルカロイドのケレリトリン、サンギナリン、ベルベリン
    中毒症状は昏睡、呼吸麻痺
    注意点として、触らない、口に入れない
    ヤマブキの花と間違えやすく、山吹が花弁が5枚なのに対し、本品は4枚。
    葉や茎を折ると、アルカロイドを含む黄色い乳液を流し、これが皮膚に触れると、炎症を起こします。
    皮膚が弱い人は触れるだけでもかぶれることがあるので、注意が必要とのこと。
    誤食すると、消化器の粘膜がただれ、死に至ることも。
    靴の下に塗って…の迷信?は、皮膚には付かないけど、付けるときには注意ですね。
    現在は毒草としての分類に入るクサノオウですが、古くから民間療法として利用されていた歴史もあるとのこと。
    つぼみの時に刈り取った地上部を乾燥させて、イボ取りや水虫などの皮膚疾患や外傷の手当てに使用したり、煎じて胃薬としても用いられていたとのこと。

    小川先生のような方は、そういった毒にも薬にもなることや薬草を体得されているプロの目線で、レクチャーされているので、特にわざわざ参加者に注意を促すようなことは言われませんでしたが、現在では、クサノオウは毒性が強いことから、素人の使用は勧められていないようです。
    日本のハーブと共に、現在 毒草として分類されている植物も15種程、試験勉強で暗記をしましたが、山や野に入る際には知っておいた方が良い情報だと思いました。
    色々興味を持って植物に触れたりしたいものですが、やはり自己責任としての知識と注意は必要ですね。
    昔と今の情報も変わってきたりしていますし。環境省のHPから毒草は閲覧出来ますからレジャーの際は見ておいた方が良いよ、と身近な人にも伝えていこうかと。
    楽しい記事の後に水を差すようなコメントだったかもしれませんが、一応、知って頂きたくて、また既にご存知でしたら、ご容赦下さい。
    またこれからも記事を読ませて頂きます。

    1. Rosemary6107

      Essenceさま、貴重なコメントを頂きありがとうございます。

      ハーブとの関わりを日々持ちながら、勉強していく中で思うのは、一つのハーブについて色々な人と様々な角度から情報共有をすることの大切さです。

      「100人がカモミールと触れ合う」といった場合、その100人にインプットされるカモミールの情報というのは、100通りなんだなということが、先日のリエコ大島バークレー先生のセミナーを通じて強く体感したことです。

      情報交換することでカモミールの情報が、教科書の文字情報という平べったいものではなく、立体味を帯び”生きた情報”として人に伝えることができるんだなとも、思いました。

      ハーブのことを生徒さんに日々教えている人にとっては、当たり前かもしれないのですが、私のように今後人にハーブの楽しさを徐々に伝えていきたいと思っている身にとっては大きな学びでした。

      クサノオウ(瘡の王)の知識、非常に勉強になりました。私は日本のハーブのことについてまだまだこれからですので、これから知見をどんどん広げて行ければと思っております。

      今夏は北海道で少し長めに過ごす予定ですので、アイヌが用いてきた薬草など、学びを深める時間を作りたいと思います。

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