私自身、日々日本のハーブスポットに関する情報を収集していく中で、様々な行きたいスポットが徐々に蓄積してきているのですが、その中で都道府県による分布の偏りが生じてきています。
そして自分自身の中で、
「この都道府県は明らかにハーブスポットしての情報が少ない!」
という県として真っ先に頭に浮かぶのが『島根県』です。
出雲大社が存在する場所としてはもちろん知っているのですが、個人的に一度も足を踏み入れたことがないということもあり、どんな県なのかという興味が日に日に増してきています。
”ハーブスポットに関する情報が多い県”は、じっくりと巡りたいという欲求が沸くのは当然なのですが、(個人的に)現時点でハーブスポットに関する情報が少ない島根県は、逆に神秘的な感じがしてきており興味が掻き立てられている部分があります。
そんな中、島根県雲南市が取り組む「うんなんスパイスプロジェクト」に絡む特産品が紹介されている記事を見かけたのですが、その内容がさらに興味を掻き立てられる内容だったのでご紹介します。
タカの爪? いえオロチの爪です 伝説にちなむ巨大唐辛子 島根県雲南市
文: 「あの街の素顔」ライター陣
2019.05.15出雲空港からクルマで約30分進むと、窓の外には稜線を描く緑の山々を背景に棚田が広がる。おだやかな「日本の原風景」に、ホッと心がなごむ。
島根県の県庁所在地である松江市と、出雲大社のある出雲市に隣接する雲南市。「ヤマタノオロチ伝説」の舞台となり、日本古来の伝統的製鉄法である「たたら製鉄」で栄えた町でもある。
のどかな風景が美しいこの町は、じつはとても「スパイシー」。雲南市は、特産である唐辛子や山椒(さんしょう)を使った加工品や料理を開発する「うんなんスパイスプロジェクト」に取り組み、市内ではさまざまなスパイスグルメが楽しめるのだ。
雲南市吉田町は国内でも有数の唐辛子の産地。水はけが良く唐辛子の栽培に適した土壌では、ブランド唐辛子「オロチの爪」が栽培されている。
「長さが約15センチと通常の3倍もある巨大唐辛子です」。ホーホケキョとうぐいすが鳴くのんびりした風景のなかで語るのは、唐辛子栽培歴35年という農事組合法人「奥出雲マザーズ」の古居忠さん。ヤマタノオロチ伝説にちなんで名付けられた唐辛子は、辛みのなかにもうまみがあるのが特徴だ。「甘みがあってマイルド。わたしはみそ汁に必ずたっぷり粉を振ります。生は刻んで薬味にしてもおいしいですよ」
オロチの爪をたっぷり使ったグルメが楽しめるという居酒屋「うんなん咲場 幸乃家」を訪ねた。「オロチの爪は、味に広がりがあります。最初にしっかり唐辛子そのものの風味があり、次に辛みがくるんです」とオーナーの吉岡幸浩さん。
一番人気のメニューが目の前に運ばれてきた。「うんなんスパイスの骨付き鶏 火の鳥」。その名のとおり真っ赤である。
「オロチの爪の粉をこれでもかというほどかけた」(吉岡さん)という地鶏のローストを恐る恐るかじってみる。あれ? 感じるのは爽快な香り、ふわっとした甘み……と思った後にガツンと辛みがくる。慌ててハイボールを飲み、辛さが収まったと思ったら、あれ? また食べたくなる! 刺すような辛さだけではない、ハーモニーのある辛さ。これは危険な味わいだ。「ね、クセになるでしょう」と吉岡さんがニヤリと笑う。
山椒は、奥出雲地方では用いられて1300年の歴史を誇る。『出雲國風土記』には「かわはじかみ」の名で、薬草として使われていたことが記されているのだ。
雲南市木次町の「いずも八山椒」では、無農薬で山椒を栽培している、「育てている品種は朝倉山椒。美しい緑色、さわやかな香り、ほどよい辛みが特徴です」と社長の景山勲さん。その魅力をいかすために、同社ではあえて5月から6月、実が若いうちに収穫、加工している。「通常は完熟したものを加工品にすることが多いのですが、色と風味を楽しむなら熟す前のものがいちばんです」と景山さん。
仕上がった粉末は、まるで抹茶のよう。そして、山椒がかんきつ類であることを思い出すフルーティな香り。あとからふんわり上品な辛みが口の中に広がる。
「山椒はいろんな料理に使えます。肉、魚、スイーツ。素材のおいしさをバツグンに引き立ててくれるんですよ」と語る景山さん。ついに山椒の大いなる可能性を紹介するために、レストラン「&CAFE華羅」もオープンしてしまった。グラタン、ハンバーグ、カレー、コロッケ、カツサンド、シフォンケーキ、チーズケーキ……多彩なメニューにはいずれも、山椒が使われている。
景山さんのお嬢さんであり、店長を務める長山美里さんは「うちの山椒は辛みがさわやかで料理に合わせやすいです。ハーブのように使えますね」と語る。ローストビーフに使えば、肉のうまみを引き出して華やかな風味を添え、ケーキに使えば甘みを軽やかに、そして引き締める。あとからピリッとくる辛みの効果で後味もすっきり。「山椒料理はたくさん食べても胃もたれしないですね。健胃整腸によいとして昔から使われてきた薬草ですし」と長山さんが笑う。山椒をブレンドした山椒コーヒーも、味わいに複雑な深みを生み出していた。
神話の里のスパイスは、たんに「辛い」だけではない、彩りのある「魔法の粉」だった。
■うんなん咲場 幸乃家
https://www.facebook.com/sachinoya.felice2018/■いずも八山椒
https://www.izumo8sansho.com/■&CAFE 華羅
http://kara.co.jp/about/index.html※朝日新聞DIGITAL中の&TRAVELの記事(https://www.asahi.com/and_travel/20190515/87007/)より一部抜粋
上記の記事の中でメインで紹介されている、”オロチの爪”と”いずも八山椒”も味に深みがありそうでとても興味深い商品です。
Amazonで調べてみると購入できることがわかりましたので、どんな味なのかを確認するため、両方とも先程注文しました。
また、「うんなんスパイスプロジェクト」のホームページを確認してみると、活動量が多く雲南市として力を入れているプロジェクトだということが伝わってきます。
個人的には、うんなんスパイス横丁というイベントに非常に興味がそそられます。
今回ご紹介した記事は、個人的に島根県への興味がグッと高まるきっかけになったので、島根県に対するアンテナがピンと立ちました。
今後島根県のどんな面白い情報が入ってくるのか非常に楽しみになってきました。