地産地消で終わってしまう小さなブランドをサポートする「EATALY(イータリー)」に学ぶことは多そうです

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今現在、お酒(アルコール)の世界では、日本の地方で作られた地ビール(クラフトビール)の種類というのは確実に増えてきていて、スーパーの中でもここ数年で、日本の地ビールを置くスペースが少しずつ増えていると思います。

また、ジャパニーズクラフトジン(日本の地方で作られた地ジン)という言葉も最近よく聞くようになり、イベントの情報もたまに入ってくるので、今後目にする機会が増えてくるのではないかと思っています。

日本のある地方ではすでに文化になっている食文化、及び、日本の地方にある小さな会社が開発した食品に特化したお店ができたら、個人的には面白いと感じているのですが、イタリア発の会社ですでにそのようなお店があることがわかりました。

そのお店とは 「EATALY(イータリー)」です。

持続可能な生産を行うイタリアの地方の生産者の商品を取り扱い、カフェ、テイクアウト、レストランを備えた活気にあふれたイタリアンマーケット&レストランです。

今後、ハーブ界にとってもヒントになる考え方を持っている組織だと思いますので、取り上げたいと思います。

まずどのような背景(ニーズ)から、EATALY(イータリー)が生まれたのかをみてみたいと思います。

日常食と呼べるほど我々の生活に溶け込んでいるイタリア料理だが、実は地方によって個性豊かな独自性をもっており、国際的な競争力がある。それを牽引するのが、小規模生産者のブランディングに力を貸す「イータリー」だ。


農林水産省の調べによると、イタリアの農業生産額はEU第3位(2014年)。しかも1980年代半ばに関連団体ができるほど有機農業にこだわりがあり、スローフードやアグリツーリズムという考え方も盛んだ。例えば生ハムやチーズで有名なパルマの場合、街自体が美食のイメージをもたれるほどブランド化が進んでいる。


しかしイタリアの食文化の底力は、もっと小規模な生産者にある。本来なら地産地消で終わってしまう小さなブランドをサポートし、世界へ広める役割を担うのが、2004年にトリノで生まれた“イタリア食材のセレクトショップ”の「イータリー」だ。


そもそもイタリアでは地元ごとに小さな生産者がいて、独自の食文化をつくってきた。しかし後継者不足で、ビジネスが立ち行かなくなる事例が増えてきた。普段何の気なしに食べていた地元生産の食材が、突然手に入らなくなる……。それは食を愛する人々には大問題だ。


その一例がパスタ。イタリアにグラニャーノという街がある。かつてパスタの名産として名を馳せたが、一時期衰退してしまったことがあった。そこでイータリーが、この地の代表的な生産者のひとつである「アフェルトラ」を支援し、昔ながらの良質なパスタづくりを支えている。そのようなプロジェクトを、イタリア全土で行っているのだ。



※Forbes Japan (2018/1/16版)より

世界中の様々な食文化に触れたいと思う人にとっては、この「イータリー」のような存在は本当にありがたいと思います。

イータリーのような会社が日本にもあると考えた場合、イメージとしては、カルディのような店舗形態で、棚に置いてあるものが全て日本の地方にある小さな会社に特化した食品という感じでしょうか。

こういう業態は非常に面白いです。

さらに「イータリー」の活動の魅力は、イタリアの地方の食文化をイタリアの中で広めるというだけではなく、世界展開への道筋を作っているところです。

イータリーでは2000を超える小規模生産者とも取引をしており、小さな街で作られたオリーブオイルなどが、世界へと広がるチャンスを得ている。イータリーで取り扱われることで世界に名が知られれば、自分たちの仕事に対する自信も誇りも生まれる。それは後継者問題を解決する糸口にもなるだろう。


さらにイータリーでは“新しい食文化”をつくる試みも始めている。そもそもイタリアはワイン文化であり、ビールはのどの渇きを癒すものという考えだった。



ピエモンテ州の「バラデン」。ほとんどの素材を自社で栽培しており、しかもビールづくりに必要な電力は太陽光発電でまかなう


しかしピオッツォという小さな村にあった「バラデン」というクラフトビール生産者をバックアップすることでファンを増やし、食中酒としてビールを楽しむという新しい文化を定着させつつある。


こういった取り組みが生産者のやる気を高め、イタリアの地方はますます魅力を増すのである。
※Forbes Japan (2018/1/16版)より

確かにこんな会社があったら、地方の生産者はやる気がでますよね。

ハーブを使った小さな会社の魅力的な食品というのも、日本国内に非常にたくさんあると思います。以前の記事【「八王子のエーゲ海」:地元同士の異業種コラボモデルの秘めた可能性】の中でも、そんな食品を取り上げました。

日本の小さな会社のハーブ関連食品が買えるセレクトショップなんかができたら、私なんかは入り浸ってしまうと思います。。

この記事を書いているとき、イータリー(EATALY)って日本にあるのか?と思い、確認したところ、すでに東京の日本橋三越と、グランスタ丸の内にありました。すでに世界30か国に展開しているので勢いよく伸びてそうです。

直接行くことで新たな情報が入ると思いますので、体験後に改めてレポートしたいと思います。

 

EATALY 日本橋三越店
〒103-8001 東京都中央区日本橋室町1-3-10 日本橋三越本店 新館B1
時間:10:30-22:00 / 物販は19:30まで
電話:03-3527-9660

EATALY グランスタ丸の内店
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-9-1 JR東日本東京駅構内地下1階
時間:7:00-23:00 / レストラン11:00-23:00
※日曜・連休最終日の祝日:7:00-22:00 / レストラン11:00-22:00
電話:03-3217-7070

 

EATALYのホームページ

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