2018年に、KIRIN午後の紅茶のイベント(渋谷)にて、”ニコライ・バーグマン(nicolai bergmann) フラワーズ&デザイン”というフラワーアレンジメントのブランドの存在を知りました。
デンマーク出身のフラワーアーティスト、ニコライ・バーグマンさんが立ち上げたブランドです。
【参考記事:【11月16日~25日】キリン「午後の紅茶」と、フラワーデザインブランド「ニコライ バーグマン フラワーズ&デザイン」のコラボイベント開催】(2018年11月7日)
箱の中にギュッと花を詰め込むデザインの美しさに衝撃を覚えたことを今でも強く記憶しています。
そのニコライ・バーグマンさんが、構想から約8年をかけたガーデンが箱根に誕生するというニュースを見て興奮しましたので、早速取り上げたいと思います。
箱根の自然を最大限に尊重した〈ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ〉。強羅に4月15日オープン。
デンマーク出身のフラワーアーティスト、ニコライ・バーグマンさんが2022年4月15日(金)、箱根・強羅に〈ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ〉 をオープンします。構想から約8年という長い年月をかけて誕生したガーデンをニコライさんが自ら案内してくださいました。
自然と一体になれる絶好の場所と出会って始まったガーデン作り。
デンマーク出身のフラワーアーティスト、ニコライ・バーグマンさん。20年以上日本を拠点として活動し、日本独自の伝統、文化、風土から得られるインスピレーションを最大限に生かしながら、和と洋を融合した独自のデザインで注目を集めてきました。
日本で得るインスピレーションをより具現化して永続的に残したいと考えてきたニコライさん。8年ほど前に出会ったのが手つかずの自然がそのまま残る箱根・強羅の広い敷地でした。自然と一体になれる絶好の場所だと直感したといいます。
計画開始から8年近い年月の末に2022年4月15日にオープンする〈ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ〉。ニコライさんが自らガイドツアーしてくれました。
入り口となるチェックインカウンターから案内開始。「足元がカサカサするのが気持ちいいんですよ」と足踏みしながら、うれしそうな表情のニコライさん。ガーデン内に生えているススキと笹が茶色く枯れたものを集めて、道に敷き詰められています。
「ショップパビリオン」。
ガラスのパビリオン内は温度が高くなるそうです。
ガーデン内にはデンマークから買い付けたガラスのパビリオンが4カ所設置されていて、中にも入れます。入り口からいちばん近い「ショップ パビリオン」は鉢植えの植物やガーデングッズなどが販売される場所です。
パビリオン内に設置されているテーブルは、ガーデン内の倒木や、過去のイベントなどで使った金属を再利用して作られています。ニコライさんとスタッフさんによる手作りです。
ニコライさんはDIYが大好き。東京・南青山のお店でもさまざまなものを自ら作っていますが、〈ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ〉でも、ベンチや標識など、こんなものまで?と驚くようなものを作ったそうです。
ガーデンはまるでニコライさんのキャンバス。花とオブジェは季節に合わせて。
「春のガーデン」とニコライさんが呼んでいた「カフェ パビリオン」近くのチューリップ。
ツゲの木も一部は鉢植えに。
フォレスト パビリオンにはバラが。
中央のメインストリートには花の入った鉢があちこちに。濃いピンクが華やかなペチュニア。
自生しているスミレの一種も。
〈ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ〉は、準備作業だけでも5年近くかかった大きなプロジェクト。いろいろなDIYにも時間がかかったようですが、ガーデン内の植物選定にも時間が必要でした。
というのも〈ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ〉があるのは標高600メートルの場所。夏は短く、今年は4月になってからも雪が降るなど植物には厳しい環境です。
ニコライさんは数年間に渡って250ほどの植物を育て、強羅の地でも育つ植物を見極めるため、研究を行っていました。
現在ガーデン内では、もともと箱根に生えているツゲやツバキ、アジサイといった植物以外は、直接地面には植えず、プランターや鉢に入れています。ニコライさんにとって広いガーデンはキャンバスのようなもの。季節によって咲く花が変わって、いつ訪れても楽しめるようにと計画されています。
竹と近くで採石された石を使ったオブジェ。
敷地内で集めた枯れ枝で作ったオブジェにラベンダー。
アイビーを球体にした寄せ植えは、ニコライさんのお父さんがデンマークで作っていたとのこと。
こちらもDIYされた園内マップ。
森林浴を満喫できます。
ガーデン内を歩くと、花以外にもニコライさんによるオブジェがあちこちに。鳥のさえずりも絶え間なく聞こえてきて、散策を楽しむことができます。ガーデン内の道は、元は水が流れていた場所を活用しているのだそうです。ありのままの箱根の自然を最大限に生かしたデザインが心がけられています。
「バレー ビュー パビリオン」の前で。
「バレー ビュー パビリオン」からの眺め。
ドライフラワーのバラにハッとしました。
入り口からいちばん遠く、高い場所にある「バレー ビュー パビリオン」は、その名の通り、ガーデン内でいちばん景色がきれいな場所です。内部にはニコライさんらしい植物を使ったオブジェが飾られています。
カフェ〈ニコライ バーグマン ノム 箱根〉のメニューはガーデン内どこで食べてもOK。
「マーケットプレイス」。
左から「国産小麦のプルドポークサンドイッチ」「国産小麦のベジパテサンドイッチ」「じゃがいもとデンマーク産ブルーチーズのサラダ」各1,650円。
試飲した「有機緑茶レモネード」。小田原のお茶と柑橘類使用。
敷地のほぼ中央にある「マーケットプレイス」では、ハロウィンやクリスマスなど季節に合わせたイベントの場所として活用される予定です。ガイドツアーの最後には、この場所で入り口近くにあるカフェ〈ニコライ バーグマン ノム 箱根〉で提供されるサンドイッチなどが振る舞われました。
〈ニコライ バーグマン ノム 箱根〉で提供されるメニューは箱根の食材を使用したデンマークらしい料理がテーマ。近隣で育った野菜や果物を取り入れたサンドイッチや、サラダ、スイーツが提供されます。サンドイッチに使われるパンも国産小麦を使って毎日カフェで焼き上げられるそうです。
「国産小麦のプルドポークサンドイッチ」はスパイシーなプルドポークにさっくりしたパンの相性がいいサンドイッチ。「国産小麦のベジパテサンドイッチ」もスパイシーなベジパテにクリームチーズを合わせてあります。
このほか小田原で栽培されているお茶を使った「有機緑茶レモネード」など、デンマークと箱根周辺の恵を融合したメニューが季節に合わせて準備されます。
〈ニコライ バーグマン ノム 箱根〉の建物。
〈ニコライ バーグマン ノム 箱根〉内部。
パンは毎日店内で焼かれるとのこと。
花や植物がたくさん置かれた店内。
カフェのそばにはデッキスペースも。メニューはガーデン内どこで食べてもいいそうですよ。
入り口側にあるカフェ〈ニコライ バーグマン ニコライ バーグマン ノム 箱根〉も、建物の基礎的な部分を除いてニコライさんとスタッフさんとでDIY。壁や床、外部のデッキスペースも手がけたというから驚きます。
カフェのメニューはガーデン内のパビリオンやベンチ、デッキスペースなど、どこで食べてもOK。「自由に楽しくいろんなところで食べられるようにいろんな場所を作ってあります。フリーダムとリラックス感を味わってほしい」とニコライさん。
ガーデン全体が箱根の自然を生かしつつ、ニコライさんのアイデアとデザインが活かされた花やインスタレーションが迎えてくれる〈ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ〉。何度でも来たくなるように、季節ごとに変化を加え、敷地の拡大も計画しているとか。ニコライさんご自身が「数十年をかけて公園が成長させたい」とおっしゃっていたのも印象的でした。
〈ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ〉
神奈川県足柄下郡箱根町強羅1323-119
通常期 10:00 ~17:00 、冬季(12月~2月)10:00~16:30 予定
入場は10:00~12:15、12:30~14:45、 15:00~17:00の3部制 ※冬季の3部は15:00~16:30
月休・年末年始休あり
入園料 大人事前Web予約1,500円、現地購入1,800円、学生事前Web予約1,100円、現地購入1,400円※小学生以下無料
駐車料金 普通車500円
※ 園内では入園料も含め、クレジットカード・電子マネーなどキャッシュレス決済のみ対応
公式サイト
箱根は家族でリラックスをしに、よく宿泊をする場所でもあるので、この地にこんな素敵なガーデンができることが本当に嬉しいです。
箱根に行く楽しみがグッと増しました!
日本人にはない、デンマーク人ならではの感性に触れることで、大きなインスピレーションを受けるような気がします。
とても楽しみになってきました。