芳香蒸留水(ハーブウォーター)を作るというと、心のどこかで”専用の器具を準備しなくちゃいけない”という固定観念を持っているひとは多いのではないかと思います。
私もその一人だったのですが、その固定観念を打ち砕いてくれる情報を早速取り上げたいと思います。
お家で簡単!ハーブウォーターづくり
こんにちは!地域特派員momoです。
自宅にあるお鍋や、ホームセンターで簡単に手に入る道具を使ってハーブウォーター(芳香蒸留水)づくりに初挑戦しました!
教えてくださったのは国産アロマオイル「Luchia(ルキア)」の木野本忠志さん。ご自身の果樹園「木野本農園」で栽培されている無農薬の柑橘を使った高品質のアロマオイル「岬み香(はなみか)」を生産されています。カイロプラクターとしてもご活躍中です。
芳香蒸留水って何?
芳香蒸留水とは高温の水蒸気で植物の成分を抽出する方法の「水蒸気蒸留法」で抽出された水溶液のことで「ハーブウォーター」「フローラルウォーター」とも呼ばているそうです。
高温の水蒸気で抽出するため、植物の水溶性成分と油溶性成分(=精油)との両方が一度に抽出できます。
身近な道具で蒸留装置完成
蒸留装置は仙台在住のくーみん先生こと及川久美先生が考案された簡易蒸留器「フェアリードロップ」とよばれているものを使用。東日本大震災以降、及川先生のご自宅の庭で育っているハーブに、放射能ホットスポットの雨が降り注ぐのを見て、安全な水を手作りできないのか?と考えられたそうです。改良を重ね、身近な道具だけで揃えられ、持ち運びもできる丈夫な蒸留器は災害対策を優先にした仕様になっています。
水たまりや海水も飲料水に変えられる蒸留器は災害時、とてつもなく大きな心の支えになったことでしょう。
【芳香蒸留水 道具と材料】
■お好きなハーブ
■水
■氷
■保冷剤
■カセットコンロ・クッキングヒーターなど
■鍋
■蒸し皿
■ボウル
■カップ
■漏斗(鍋蓋のサイズのもの)
■シリコンチューブ
■シリコンラップ
■洗濯バサミ
■輪ゴム
蒸留器のセットのしかた
1.鍋に水を入れて蒸し皿をセットします。
2.蒸し皿の上に小さめに切ったハーブを乗せます(今回はローズマリーを使用)
3.蓋の代わりに漏斗をかぶせます
4.漏斗の先にシリコンチューブをつないで洗濯バサミで固定します。
5.水蒸気の受け皿にもシリコンチューブをつなぎます。
6.受け皿を氷や保冷剤で冷やします
加熱スタート!あっという間に…
加熱し始めて数分でシリコンホースに水滴が見え出しました!
鍋に入れた植物を蒸すと、香り成分を含んだ水蒸気は、シリコンチューブを伝って冷却部分で冷やされ再び液体に戻ります。 20分蒸して50mlほどの液体が溜まりました。水面に浮かんだのが精油、残った液体がハーブウォーター(芳香蒸留水)だそうです。
素材の油分により抽出できる精油の量に差が出るそうです
蒸気が多少漏れても大丈夫!
蒸留中はお肌の保湿もでき、部屋中がフレッシュで爽やかな香りに包まれました。
万能蒸留水完成!
出来上がった芳香蒸留水はスキンケアやルームミストに。加湿器に入れてもよいそうです。雨の日の部屋干しの洗濯物にシュッとひとふきで生乾きのニオイもすっきりしますよ!
今回のローズマリーのほか、ゼラニウム、ヨモギ、ミント、ラベンダー、柑橘の花や皮、道端の草花など様々な材料で楽しめます。
身近な道具で自宅ですぐにできる芳香蒸留水。ぜひお試しください。
LUCIA(ルキア)
愛媛県西宇和郡伊方町大佐田55
090-2785-9088
lucia.hanamica@gmail.com
※Livingえひめの2021年6月19日の記事(https://mrs.living.jp/ehime/a_column/reporter/4246522)より抜粋
この知識を得ると、ハーブの蒸留という概念はより身近なものに感じられると思います。
しかも、災害時における飲料水づくりのも活用できるので、ものすごく実用的な道具です。
この副次的なメリットも理解すると、ホームセンターで材料を取り揃えて一度組み立ててみようという気持ちになる人も多いのではないでしょうか。