ジャパンハーブソサエティーではない、もう一つのJHSについて

※広告

ハーブをある程度勉強している人にとって、「JHS(ジェイエイチエス)」といった場合、多くの場合、ジャパンハーブソサエティーのことをまず最初に思い浮かべると思います。

でも昨日、もう一つのJHSの存在を知りました。それは、Japan Herb Science(ジャパン・ハーブ・サイエンス)です。ご存知の方が多いかはわからないですが、私にとっては初耳でした。

Japan Herb Scienceの代表は、アロマセラピストの石井智子さんで、毎日新聞(2017年11月8日 地方版)で簡単なプロフィールが載っていました。

石井さんは横浜市出身。母校の洗足学園音楽大学で20代後半から電子オルガン科講師を務めていたが、体調を崩したのをきっかけに40歳過ぎから薬草研究に関心を持った。北里大学薬学部の職員となった後、05年から本格的に(JHSの活動に)取り組み始め、薬用植物の栽培や蒸留などの加工技術は、ほとんど独学で習得したという。

JHSの活動とはどういうものなのでしょうか。JHSのホームページには以下のように掲載されています。

Japan Herb Scienceでは研究圃場にてハーブ栽培を行い、土壌・栽培技術・精油抽出・加工・活用技術・流通等の研究を行っています。
又、その研究で得られた実践からの知識、経験をもとに企業様に対しての講演、セミナー、共同研究、コンサル等を積極的に行っています。
JHSはペットを含む家族のためのアロマセラピー、ハーブと野菜栽培を通して健康維持の啓蒙を行うことで貢献活動を続けています。

独自の研究場所で、ハーブの栽培から加工技術の一連を深く研究している組織という印象を受けます。ハーブ・アロマ関連の団体って、本質的に資格会員ビジネスを行なっているところがほとんどだと思いますが、ここは違うみたいです。

”JHS研究クラス(常設)”というものが設けられていて、研究室のテーマは「伝承医学の検証」とのこと。この研究室のこと、及び、そこの研究生にふさわしい人とはどういう人かについて、石井さん自身がホームページで以下のように書いています。

JHS研究室では、研究室と圃場を行き来して、その日の内容によってそのどちらかで実践と研究を繰り返しています。
ここに参加されている方々は、理論と実践を積み上げることで、ハーブセラピーやアロマセラピーを必要に応じて選択し、実行できるハーバリストを目指しています。
そのため資格習得や、短期習得を望まれている方にはこのクラスはお勧めできできません。
また、毎月何を行うかはハーブの生育と天候によって決めていますので、前もっての研究内容は事前に提示することができません。
この研究室では、本気でハーブと向き合い、フィトセラピーの研究を継続できる方を歓迎致します。

研究室では下記のことを行っています。
⚫︎テキスト、画像のデータ管理および作成
⚫︎JHS主催の外部セミナー及びワークショップのプレゼンテーション
⚫︎精油学、生理学、解剖学、栄養学、心理学の勉強会
⚫︎研究圃場で採れるハーブを原料に蒸留実験を行い、蒸留水と精油の抽出
⚫︎収穫物のハーブ加工(乾燥、選別、保管)
⚫︎ハーブテイー、ハーブ調味料、ティンクチャー、マッサージオイル、
コスメ、アート等の実験と作成

研究圃場では下記のことを行っています。
450坪の圃場に常時70種類以上の薬用植物を維持管理(除草、耕運、施肥)、栽培(播種、育苗、定植、剪定、収穫)を行っています。
シーズン中は研究会の1日が除草だけに明け暮れることも少なくありません。
それを単なる労働と受け止められる方にはメンバーとしてのお勧めはできませんので、あらかじめご了承下さい。

メンバー資格
●ハーブを知りたい気持ちをお持ちで、心身ともに健康で、健全な方
●少なくとも1年以上継続的に出席し研究できる見通しが立てられる方
●体力があり、土いじり、農作業ができる方
●原則、車を運転して研究室、研究圃場まで自力で来れる方
●研究費用の一部負担金を毎月納入できる方
注)宗教、政治活動、勧誘目的でのご参加は固くお断り申し上げます。

トライアル
上記の内容をご理解頂いた方で、研究室のメンバーをご希望される方には1ヶ月のトライアル期間を設けさせて頂いております。

トライアルの目的
●上記の文書ではお伝えできない、雰囲気や実際の感じをご理解頂く
●継続する上でのご質問にお答えする
●在籍中のメンバーと知り合う
等を目的としたシステムです。
今後ご一緒に継続的な研究をして下さることをご検討頂きご利用下さい。
単にJHSの研究室や圃場の見学を目的とした参加はお受けできません。
何卒ご理解下さいますようお願い申し上げます。
見学をご希望の方には毎年(4月6月10月ごろ)圃場の公開日を設けておりますので、そちらの方に是非ご参加下さい。
●トライアル終了後、お互いに問題がない場合、双方合意の上次の月から正式に研究会のクラスメイトとしてお迎え致します。

詳細
開講日:第1、第3 月曜日 (初めの1ヶ月はトライアルとします)
時間:9:30~16:30 (ランチタイムおよび休憩 12:00~14:00 外食)
研究費の一部負担:¥15000 / 月(トライアルも同額)
納入期日:前月20日迄に前納
注)個人的に何かを作成する場合は、ハーブ以外は全て自己負担となります。(例:精油、植物オイル等)
お申し込み
件名:研究会申し込み
氏名、メールアドレス、携帯番号、ご住所、希望される理由(任意)、職業(任意)を本文にご記入の上、以下のアドレスへメールにてお申し込み下さい。
jus_since2007@japan-herb-science.com
お待ち申し上げております。

地に足が付いた活動をされており、実践を通して、着実に検証を重ねていく姿勢が強く伝わってきます。外部セミナーもやられているようなので、石井智子さんの話を色々と聞いてみたいです。またJHSの研究室と圃場は、神奈川県相模原市にあって、私の家からそんなに遠くはないので足を運んでみようと思います。

実践を通して、伝承医学を検証している組織というのはよく分かったのですが、実際の成果というのはどのようなものなのでしょうか。

その一部が、毎日新聞(2017年11月8日 地方版)に取り上げられていましたので紹介します。

薬草や香草を栽培しハーブ茶や蒸留加工を手掛ける相模原市緑区又野の石井智子さん(58)が、世界各地から取り寄せた薬用植物140種を7年間研究ほ場で育てたところ、約100種が相模原台地の自然環境に順応して自生の固定種として根付いたことが分かった。石井さんは「西洋由来のハーブが県内でも生産できることが実証できた。有用なハーブを生活に取り込み、地産地消につなげていきたい」と話した。

石井さんは2007年、相模原市緑区長竹に研究ほ場(広さ約1850平方メートル)を開設。10年から、医薬品の品質基準を定めた「英国薬局方」に掲載された薬用植物のオーガニック(有機栽培)認証種子140種について、無農薬栽培を始めた。土壌づくりの施肥は植物由来の有機堆肥(たいひ)をわずかに入れるだけで、ハーブが環境の変化に耐え、自ら蓄えたエネルギーで生き抜くように育ててきた。

根付いた種の中には、不安神経症などに効くとされるバージニア・スカルキャップや発毛促進薬に利用されるグリチルリチン酸ジカリウムを多く含むスペインカンゾウなど国内では貴重な種もある。

Japan Herb Scienceの研究成果は、今後の日本のハーブ界の発展に大きく貢献しそうな予感がします。

Japan Herb Scienceの動向について、今後しっかりとウォッチしていきたいと思います。

Japan Herb Scienceのホームページ

Like! Provence – プロヴァンスが大好きな、貴方へ。(バナーをクリック!)

名前 (必須)メールアドレス (必須)サイト

コメントを残す