今回のコロナの影響により、「自分の身は自分で守らなければならない」という意識が強まった人は多いと思います。
私自身も、ハーブ・アロマの切り口で、如何に身体の免疫力を高めていくべきかという意識がかなり根付いた感じがします。本ブログの記事の内容においても、2020年3月~5月にかけては「免疫力」をテーマとしたものが多めでした。(以下)
【過去の参考記事:西洋、東洋の両医学を長年研究し、漢方を医療に取り入れてきた医師が薦める『免疫力を強化する食品の組み合わせ』】(2020年5月17日)
【過去の参考記事:公衆衛生専門医が、「免疫力を高める野菜」として推奨しているものとは】(2020年4月28日)
【過去の参考記事:”免疫力アップ・抗菌”に関連するハーブの説明をJAMHAのホームページでじっくりと読み返してみるシリーズ:
Part1 / Part2/ Part3/ Part4/ Part5 】(2020年4月2日~4月6日)
【過去の参考記事:内科医が教える「免疫力UPにもつながる睡眠の質を高める方法12選」は、取り入れる価値の高そうな項目が多いです。】(2020年3月20日)
【過去の参考記事:『免疫力を高める7つの方法』が書かれた内容は、どの方法も本質的に【いかにストレスを解放するか】に繋がっていると思いました。】(2020年3月4日)
今日も免疫力に関する内容なのですが、食のプロ7人それぞれが、「免疫力を高める世界の食品ベスト5」を選ぶ内容で、私にとっては見慣れないものが多く刺激が強かったので取り上げたいと思います。
食のプロ7人が選んだ「免疫力を高める世界の食品ベスト5」
自粛期間中、感染症対策には病院へ行くより毎日の食事が大切だと気がついた人は多いだろう。『女性セブン』でも何度か「免疫力を上げる食品」を紹介してきたが、今回はさらにスケールアップ。世界の隅々まで探してみると、見たこともない食品、見たこともない料理がこんなにあった!
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世界にもいろいろとある発酵食品
人間の腸の中には100兆個もの細菌が生息しているといわれ、その細菌の活動は免疫力に大きくかかわる。秋葉原駅クリニックの佐々木欧さんが言う。
「免疫細胞は主に骨髄で作られますが、その免疫が適切に働けるかどうかは、腸内の環境にかかっています。腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスを整えることで、免疫細胞が適切に働くようになるのです」
腸内環境を整える食品といえば「発酵食品」だ。日本では、緊急事態宣言の発出と同時に、納豆やヨーグルトなどの発酵食品が品薄になる事態が起こったが、世界の国々でも発酵食品が健康にいいことは常識だ。
「感染被害の深刻なヨーロッパの中で、被害が少ないドイツには、キャベツを発酵させた『ザワークラウト』をよく食べる習慣があります。そのほか、台湾、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランドなどの比較的被害が少ない国でも、発酵食品を多く食べる傾向があります」
と、名古屋学芸大学健康・栄養研究所所長で『100歳まで自然に元気な和食の流儀』(白秋者)著者の下方浩史さんは話す。
食の専門家たちが選んだ食品ランキングでも、発酵食品の存在は目立つ。なかでも、「インドネシアの納豆」とも呼ばれる「テンペ」は見逃せない。管理栄養士の中沢るみさんが話す。
「日本の納豆は大豆をわらに包んで発酵させますが、テンペはバナナの葉で包んで発酵させます。たんぱく質や食物繊維などの栄養素は納豆とほぼ変わりませんが、味や臭みが薄いため、サラダにトッピングしたり、衣をつけてフライにしたりとアレンジの幅が広いのが特徴です」
乳製品も、日本では「牛」の乳が当たり前だが、モンゴルでは「馬」の乳を発酵させるという。中沢さんが続ける。
「牛乳よりも酸味があって、飲むヨーグルトのような味です。モンゴルで伝統的に飲まれており、ウイルス性の肺炎にも効果があるといわれています」
細胞を若々しく保つ「抗酸化作用」の高い食品は、ウイルスや細菌に負けない体づくりをサポートする。
「細胞の酸化は老化現象の1つで、生きていくうえでは仕方のない現象です。しかし、抗酸化作用のあるものを食べることで、老化現象を遅らせ、体力を温存することが可能になります」(佐々木さん)
日本では、緑茶などが抗酸化作用の高い食品として知られるが、世界では栄養が凝縮された小さな「果実」がポピュラーだ。管理栄養士の望月理恵子さんが言う。
「オリーブには、強力な抗酸化作用を持つ『オレウロペイン』というポリフェノールが豊富に含まれています。抗菌、抗ウイルス作用もあるので、体を病原菌から守ってくれます。また、南米のアマゾン川周辺で採れる『カムカム』は、抗酸化作用が高いだけでなく、ビタミンCの含有量が最も多いフルーツ。風邪予防にバツグンです」
内科医で料理研究家の関由佳さんは微細藻類の「スピルリナ」を推す。海外では、健康食品としてスーパーでも売られている。
「スピルリナの特徴である緑色の色素には、抗酸化作用のある『フィコシアニン』という成分が含有されています。それ以外にも、60種類以上の栄養素をバランスよく含んでいて、NASAでは宇宙食として研究されています」
日本ではあまりなじみがないが、世界で浸透している食文化に「薬膳」がある。
「クコの実は、中国では『ゴジベリー』と呼ばれ、古くから薬膳として利用されています。ビタミン、カルシウム、リン、ルチンなど40種類以上の栄養成分が含まれていて、その栄養価の高さは、摂りすぎると副作用があるといわれるほどです」(トータルフードプロデューサーの小倉朋子さん)
乾燥させてドライフルーツとして食べることも可能だが、1日の摂取量は大さじ1.5杯程度におさえよう。
薬膳の世界では、“根っこ”も貴重な栄養を含む食材だ。
「桔梗の根っこ部分は『トラジ』といって、干し野菜として売られています。食感は、うどに似ています。苦味のもとである『サポニン』が、肺疾患に効果があるとして漢方薬にも用いられています」(管理栄養士の清水加奈子さん)
インドでは、スパイスを“薬感覚”で食事に取り入れる。
「インド料理に欠かせないミックススパイスの『ガラムマサラ』は、ジンジャー、シナモン、クローブ、ナツメグ、クミンなど体にいいものがたくさん入っています。カレーに使われることが多いですが、抗菌、殺菌効果が高く、体も料理も傷みにくくなります」(中沢さん)
以下、食のプロに免疫力を高める世界の食品を選んでもらった。
食のプロたちが選んだ「免疫力」を高める世界の食品ベスト5
●選者:「老化」と「食事」のパイオニア 下方浩史さん/名古屋学芸大学健康・栄養研究所所長
1位:ザワークラウト(ドイツ)
キャベツを乳酸菌で発酵させたドイツのスーパーフード・ザワークラウト
キャベツを乳酸菌で発酵させた肉料理に欠かせないドイツのスーパーフード。食物繊維、抗酸化ビタミンが豊富。
2位:フェタチーズ(ギリシャ)
ヤギや羊の乳から作られた現存する世界最古のフレッシュチーズ。乳酸菌とビタミンAが豊富に含まれる。
3位:アンチョビ(ヨーロッパ)
熟成させた塩辛い小魚のオイル漬け(写真/アフロ)
熟成させた塩辛い小魚のオイル漬け。亜鉛やセレンなどのミネラル、ビタミンDがたっぷり。
4位:臭豆腐(しゆうどうふ)(台湾)
豆腐を納豆菌や酪酸菌で発酵させた汁に漬け込んで作る“おつまみ”。腸内細菌の良質なエサとなるオリゴ糖も含まれる。
5位:テンペ(インドネシア)
大豆を発酵させた「テンペ」(写真/PIXTA)
テンペ菌で大豆を発酵させたインドネシアの納豆。大豆イソフラボン、食物繊維が豊富。揚げものや炒めものに最適。
●選者:世界の食文化を専門に研究 小倉朋子さん/トータルフードプロデューサー
1位:カムカム(南米)
赤い果実でブラジルやアマゾン川流域のみに生える。赤ワインの10倍のポリフェノールを含有し、抗酸化作用が期待できる。
2位:ゴジベリー(中国)
通称「クコの実」。ビタミンA・B類、カルシウム、リン、ルチンなど免疫機能を保持する栄養素が豊富。
3位:モリンガ(インド)
(写真/PIXTA)
和名は「ワサビノキ」。ほろ苦さが特徴の植物で、レタスの18倍の食物繊維が腸内環境を整える。
4位:ザクロ(イランほか)
ポリフェノールの一種である「エラグ酸」「レスベラトロール」「アントシアニン」などが、体内の防御機能を高める。
5位:イタリアンパセリ(イタリア)
(写真/アフロ)
ドレッシングにも使われる香味野菜。免疫機能を活発にするβカロテンやビタミンCが豊富。
●選者:「健康検定協会」を主宰 望月理恵子さん/Luce代表取締役、管理栄養士
1位:にんにく(スペインほか)
主成分の「アリシン」が免疫細胞「NK(ナチュラルキラー)細胞」を活性化。強力な殺菌、解毒作用があり、血行促進の働きもある。
2位:エメンタールチーズ(スイス)
「プロパイオティクス」という微生物が腸内フローラに働きかけ、腸内の異常を改善する。
3位:カムカム(南米)
(写真/PIXTA)
ビタミンC含有量は世界一。抗酸化作用の高いポリフェノールも豊富で、風邪予防に最適。
4位:オリーブ(スペイン)
抗菌、抗ウイルス作用があり、体を病原菌から守る。ポリフェノールの一種「オレウロペイン」は動脈硬化予防にも。
5位:ベジマイト(オーストラリア)
(写真/アフロ)
野菜をイースト菌で発酵させた塩辛いペースト状の調味料。葉酸をはじめとしたビタミンB類を豊富に含む。
●選者:シェフとしても活躍する内科医 関由佳さん/内科医、料理研究家
1位:ヘンププロテイン(オーストラリア)
麻の実をすりつぶして、粉末状にしたもの。解毒に必要な含硫アミノ酸、日本人に不足しがちなマグネシウム、亜鉛などが豊富。ヨーグルトなどに混ぜて食す。
2位:ビーツ(ロシア)
ボルシチなどに使われる野菜。赤紫の色はポリフェノールの一種で、「ベタレイン色素」と呼ばれ、高い抗酸化作用を持つ。
3位:コンブチャ(アメリカ)
(写真/アフロ)
紅茶を発酵させて作る植物性の飲料。ロサンゼルスやハワイからブームに火がついた。乳酸菌がたっぷりで、調整作用が期待される。「昆布茶」とは別物。
4位:スピルリナ(アメリカ)
らせん状の微細藻類。5大栄養素をはじめ、食物繊維、抗酸化作用のある「植物性色素」など60種類以上の栄養素を含む。
5位:ゴールデンミルク(アメリカ)
抗酸化、抗炎症、解毒作用に優れている香辛料の「ターメリック」と、ミルクを合わせたドリンク。ニューヨークから一大ブームに。
●選者:女性の美と健康をサポート 中沢るみさん/管理栄養士、野菜ソムリエ
1位:テンペ(インドネシア)
バナナの葉で大豆を包み発酵させる。栄養は日本の納豆とほぼ同じで、たんぱく質が豊富。味にくせがなく、肉の代用品としても使われる。
2位:クーミス(モンゴル)
馬の乳から作られた発酵乳。酸味があり、飲むヨーグルトのような味わい。ウイルス性の肺炎に効果的といわれている。
3位:ケフィアヨーグルト(コーサカス地方)
(写真/PIXTA)
腸内環境を整える「ケフィア菌」は、コーカサス地方の“長寿の源”とされる。パスタなどの料理にも多用される。
4位:腐乳(中国)
豆腐をもろみに漬け込んだ発酵食品。消化吸収を促す。「東洋のチーズ」と呼ばれるほど濃厚。
5位:ガラムマサラ(インド)
ジンジャー、シナモン、クローブ、ナツメグ、クミンなどが入ったミックススパイス。防腐、抗菌、殺菌効果が望める。
●選者:世界各国の最新医学に詳しい医師 佐々木欧さん/秋葉原駅クリニック・内科医
1位:ザワークラウト(ドイツ)
キャベツを乳酸発酵させた伝統料理。発酵により増加したビタミンCの抗酸化作用が期待される。乳酸菌と食物繊維も豊富で整腸作用も。
2位:ギー(インド)
牛やヤギの乳を加熱処理し、不純物をのぞきバター状にした万能オイル。ビタミンA・Eなど抗酸化作用のある脂溶性ビタミンが豊富。
3位:エルダーフラワー(ヨーロッパ)
古来からインフルエンザの特効薬とも呼ばれるハーブ。豊富な成分「ケルセチン」には抗酸化作用、抗炎症作用、動脈硬化予防作用などがある。
4位:ルイボスティー(南アフリカ)
現地では「不老長寿のお茶」として古来から親しまれてきた。ポリフェノールの一種「ケルセチン」が豊富なほか、肥満や血糖値上昇の抑制も期待される。
5位:オートミール(欧米)
燕麦(えんばく)という穀物を脱穀したもの。ビタミン、ミネラル、食物繊維など栄養豊富で、腸を整えてくれる。
●選者:漢方に精通した国際中医薬膳師 清水加奈子さん/管理栄養士
1位:ナツメ(中国)
鉄分、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルのほかポリフェノールが豊富で免疫機能を高める。「ナツメを1日3粒食べると老いない」という言い伝えも。
2位:朝鮮五味子(ごみし)(韓国)
秋にとれる赤い実で、湯や水で淹れてお茶として飲む。レモンの8倍のビタミンCを含有。抗酸化作用、疲労回復、新陳代謝を向上。
3位:ルバーブ(ヨーロッパ)
(写真/アフロ)
赤みがかった茎が特徴のタデ科の野菜。砂糖で甘く煮て、ジャムやパイの具として食べる。食物繊維が豊富で、腸内環境を整える。
4位:トラジ(韓国)
桔梗の根で、ナムルとして食べられることが多い。苦味の成分「サポニン」はウイルスや細菌から体を守り、呼吸器疾患の漢方薬として用いられる。
5位:タロイモ(ハワイ)
茎の部分をふかし、練って発酵させた料理「ポイ」は、ハワイの主食の1つ。いも由来の食物繊維のほか、乳酸菌が豊富で腸内環境を整える。
※女性セブン2020年6月18日号
※介護ポストセブンの2020年6月19日の記事(https://kaigo.news-postseven.com/82173)より抜粋
「ザワークラフト」は、2人の専門家が一位に挙げていますので、特に注目していきたいと思いました。
また、インドネシアの納豆「テンペ」、および、南米フルーツ「カムカム」も複数の専門家が取り上げてますので、同様に知識を深めていきたいと思いました。
今後のハーバルライフの中で、食生活の質を高めていく上での貴重な情報に触れることができたことはラッキーです。