ここ最近は、どこもかしこも新型コロナウィルスのニュースばかりになってしまっていますが、今回世界中に新型コロナウィルスが拡散したという事実だけと見ると、マイナス面ばかりのように思ってしまいますが、決してそうではないと思います。
私は、今回、新型コロナウィルスが拡散したことによる日本社会におけるプラス面は、大きく2点あると感じています。(以下)
①多くの企業が、社員に対してテレワークを促したことによって、「会社に行かないと仕事ができない」と考えていた多くの会社員の既成概念に変化をもたらした事。
②多くの人が、自身をウィルスから守るために、「身体の免疫力をいかに上げるか」に意識が向いてきている事。
①のテレワークについては、まだまだ課題が残ってはいるものの、多くの経営者、社員が、半ば強制的にテレワークを経験したことによって、今後、業務効率やワークライフバランスの観点での議論が深まり、より良い企業社会の実現に向けて前進していくのでは?という期待を持っています。
②については、誰もが、今回のウィルス拡散を目の前に迫ったリスクと捉えたことによって、「我が身を守るのは自分」という意識が強くなり、”自身の免疫力を上げる”という最低限自分でできる取り組みを実施しているというように感じています。
以前、以下の記事の中で、「脳のストレス」と「免疫力」の関係について取り上げたことがあります。
【過去の関連記事:「脳のストレス」と「免疫力」の関係。ベルガモットの免疫力アップ効果の相対的な持続性の高さに驚きました。】
身体のストレスを無くすことは、免疫力アップに繋がるということは証明されているので、夜にハーブティーでほっと一息ついたり、香りによって気分を和らげるという行為は、免疫力アップする上で非常に合理的だと感じています。
今日は、その免疫力に関連する記事をご紹介したいと思います。
今日からできる、免疫力を高める7つの方法。
寒い季節の方が免疫力が低下しやすいと思われがちだが、実はそうではない。ウイルスに負けてしまうかどうか、あるいは病気にかかるかどうかは、季節や気温ではなく、ストレスや疲労、栄養状態など、あらゆることが関与した体の状態に左右されるからだ。
免疫システムは、病気を防ぐために一体となって機能する、細胞と器官系から成る複雑なシステムだ。病原体(病気を引き起こすバクテリアやウイルス、微生物)に対する体の自然防御機構であり、これによって、効果的に細胞修復が促される。なかでも、アデノイド(鼻腔の奥にある咽頭扁桃腺)、血管、骨髄、リンパ節、脾臓、小腸、胸腺、口蓋扁桃腺などの、リンパ器官内にあるリンパ管と血流を介して体中を移動するリンパ球という感染と戦う白血球は、もっとも重要な役割を担っている。
毎シーズン感染が広まるしつこい病原体を撃退するためには、免疫システムを整えておく必要があるわけだが、抗生物質に手を伸ばす前にできることが、いくつかある。そこで、免疫力をアップするための7つのヒントを紹介しよう。
1. 抗酸化物質が豊富な食事で免疫システムをサポート。
ビタミンCは、風邪やウイルス感染を予防するのに効果的だが、総じて抗酸化物質は、免疫システムの大きなサポート役となる。細胞死を抑制し、有害なバクテリアを殺すのに重要な役割を担う白血球の生成を促す。
さらに抗酸化物質は、ダメージを受けたDNAの修復と体の回復能力の向上にも重要な役割を果たす。基本的に、フリーラジカルは細胞内の炎症反応を促すが、抗酸化物質はフリーラジカルを中和して、炎症反応を抑制してくれるのだ。
抗酸化物質を取り入れるのにもっとも良いのは、食べ物から摂取する方法だ。ベリー類、ダークチョコレート、アーティチョーク、コーヒー、インゲン豆、緑茶、リンゴ、トマト、緑葉野菜、脂肪分の多い魚をショッピングリストに加えよう。
2. 免疫力をアップするサプリを摂ろう。
ビタミンD 骨の健康を増進させ、カルシウム濃度を調整する。
グルタミン 腸の健康を保ち、細胞の回復を促し、免疫機能をサポートするアミノ酸。
ビタミンC 疲れたときにビタミンC を補充することが、エネルギーを回復するのにもっとも適した方法だ。
亜鉛 陰のヒーローである亜鉛は、免疫細胞の活動をサポートするT細胞の活性化に重要な役割を果たす。亜鉛のサプリを摂取することが、風邪やインフルエンザの症状が出る期間を短くするのにも役立つ可能性があるといわれている。
エキナセア エキナセアの抗ウイルス作用と抗菌作用が、免疫システムを大きくサポートするといわれている。強力な強壮効果があるエキナセアは、ストレスを軽減し、間接的に免疫力をアップすることができる。 チンキ剤として摂取するのがベスト。
3. ニンニクで病気を予防!
古代から病気に効く治療薬として使われ、今もなお、いくつもの健康効果が証明されているニンニクは、長きにわたりスーパーフードと考えられてきた。
ニンニクに含まれる活性化合物「アリシン」は、病気や感染症の予防に役立つ抗菌作用を持つ。ニンニクを摂取する最大のメリットは、高い免疫機能を維持するのに役立つ、その抗炎症作用にあるのだ。
科学誌『Journal of Immunology Research』に掲載された研究により、アリシンは、フリーラジカルや有害なバクテリアを除去する白血球の数の上昇にも、直接的な影響を及ぼすことが明らかになった。ニンニクを取り入れるもっとも良い方法は、ニンニクを食事に加えるか、ニンニクのサプリを摂取することだ。
4. 腸の健康を保つ。
体内の免疫細胞の70%以上が腸壁にある。腸の健康が、正常な身体機能の維持に重要であるのはそのためだ。消化器官は、体に備わる解毒システムの一部として、体内の毒素を代謝するのに重要な役割を果たしている。 食物繊維や繊維質の高い食品をより多く摂取することで、腸内の毒素をスムーズに移動させることができる。特に食物繊維は、消化管壁に存在するマイクロバイオームの改善に直接的な影響を与える。 いま欧米で高い注目を集めている「Symprove」など、質の高いプレバイオティクスやプロバイオティクスのサプリメントを摂取するのもいいだろう。
5. バランスのいい運動を!
科学誌『Medicine & Science in Sports & Exercise』に掲載された研究によって、定期的に早歩きのウォーキングをすることが白血球の循環を改善することが明らかになった。この免疫細胞の主な機能は、病気の原因となる病原体を排除することだ。心拍数の増加と、 (バクテリアの除去に役立つ)体温の上昇を促す定期的なウェイトトレーニング(レジスタンストレーニング)からも、同様のメリットを得ることができる。 ただし、同研究は1つの注意点を挙げている。75分以上の高強度運動は、ホルモン分泌量の急上昇を招き、免疫システムに悪影響を及ぼす可能性があるという。つまり、低強度運動と高強度運動のバランスが鍵となる。高強度運動で気分が悪くなりはじめたら、無理して頑張らずに、ただ体を動かし続けよう。
6. 質の高い睡眠をとろう。
元気を回復させる質の高い安らかな睡眠は、免疫システムにもあまたの好影響をもたらすことがわかっている。ヨーロッパの生理学専門の科学誌『Pflügers Archiv』に掲載された研究によると、十分な睡眠とバランスのとれた概日システム(体と脳の睡眠・覚醒サイクル)は、抗炎症性のサイトカイン(免疫システムにより分泌される物質)とキラー細胞の生成を促し、感染症と戦う力を高めるという。
7. アルコールは控えめに。
Photo: 123RF砂糖はアルコールの主要成分の1つだ。砂糖やアルコールを過剰摂取すると、白血球の生成能力を低下させる主な原因となる。その結果、体がウイルスや細菌に感染しやすくなってしまうのだ。長期的にアルコールを摂取し続けると、免疫細胞の機能が大幅に低下し、体が病気にかかりやすくなる可能性がある。アルコール摂取量を減らすには、低アルコール飲料を選び、アルコール飲料と水を交互に飲むようにしよう。
Text: Emma Strenner
※Vogue Japanの2020年2月26日の記事(https://www.vogue.co.jp/beauty/article/2019-03-20how-to-super-charge-your-immune-systemcnihub)より抜粋
免疫系システムの中で、重要な役割を持つリンパ器官ですが、以前、リンパに関する記事を取り上げたことがありますので、以下に貼ります。
【過去の関連記事:「リンパ」のことに興味を持つキッカケをくれた記事について】
取り上げられている7つの項目は、日々の生活を見直していく上でとても役立つ内容だと思います。
どの項目も、本質的には身体にかかるストレスを軽減していくものだと思います。
今後の長いハーバルライフの中で、いかに身体にストレスをかけずに免疫力を高めていくかについての意識は常に高めていきたいと思いますし、それが結果として健康的に生き生きとした日々を送ることに繋がると思います。