ハーブ・アロマ関連書籍を探すとき、私の楽しみ方の一つは、ブックオフへ行き、「昔、こんなハーブ・アロマの本が発売されていたのか!」と、掘り出し物の本に出合う感動を味わうことです。
大体、100円台~200円台で買えることが多いので、一気に10冊近く購入してしまうこともあります。
そんな買い方をしているので、私の書斎はハーブ・アロマ関連書籍が結構多いのですが、一定期間が経ち売りたくなるということは今までありません。
その理由は、取り扱っているハーブの種類は当然被ってはいるのですが、そこに掲載されている情報が、本によって微妙に異なったり、その本独自の情報が掲載されていることが多いので、
実際に、「ローズマリー」のことを調べたいという時に、複数の書籍から情報を集めることで、立体的な情報の集め方をできるというメリットがあるからです。
「それであれば、ネットでもできるのでは?」というご意見もあるかも知れませんが、実名で出版している本と比べると情報の質が劣りますし、ハーブ・アロマというのは、自分にとって生涯を通じた勉強になるので、その情報ソースは物理的に手元に置いておきたいという気持ちがあるからです。
そんなわけで、今後も、部屋の中には、ハーブ・アロマの本が増え続けていくと思うのですが、最近出会った書籍の中で、素晴らしい内容だと感じた本を3冊ご紹介します。
一冊目:植物はなぜ薬を作るのか(文春新書)
ゲノム科学の進展で、今、薬用植物の世界が熱い!
ポリフェノール、カテキン、フラボノイドなど、今や日常用語として使われている植物由来の成分です。
モルヒネやキニーネ、ヤナギの成分から作ったアスピリン、生薬を用いる漢方薬など、人間は古代から植物の作る薬を使ってきました。
しかし、つい最近まで、なぜ、どのように植物が薬を作るのかは解明されていなかったのです。
その根源的なメカニズムがわかってきたのは、2000年代に入って植物のゲノム配列が決定されてからのこと。
「動かない」選択をした植物が「生き残り」戦略として、動物などの捕食者から身を守るため、いかに巧妙なシステムで「毒」のある成分を作るのか。
しかも、その「毒」から自らを守るためにどのような方法を採っているのか。その「毒」には抗がん薬の元となる成分も含まれます。
そうした巧緻なしくみが、ゲノム科学の発展により遺伝子レベルで突き止められるようになってきました。
中国からの輸入が困難になりつつあるカンゾウ(甘草)の成分も人工的に作ることが可能になるなど、最先端のバイオテクノロジーにも触れつつ、驚くべき植物の戦略を明らかにします。
※Amazonの内容紹介から抜粋
この内容紹介にもあるように、ハーブに含まれる薬効成分がなぜ作られるのか、どのように作られるのかが、個別のハーブ毎に丁寧に説明されているので、ハーブのことを深く理解していく上で、常に身近に置いておきたい一冊だと感じました。
2冊目:うちの香草 育てる 食べる 薬味とハーブ18種
薬味とハーブを自宅で育てておいしくいただく、ちょっとお得で“いい生活”
うちで育てるから便利で経済的!!
すぐに食べるから新鮮でおいしい!!
たしかに最初はうまくいかなかったし、決して楽とはいえない。
しかし、いまやたくさんの薬味やハーブを自宅(うち)のベランダで育てて食べている
画文家・大田垣晴子が「香草生活」を描いたコミックエッセイ。大田垣が実践した18種類の香草の育て方や食べ方(レシピ)の紹介のほか、
達人(プロ)の方々に聞いた、ワンランク上の情報もアリ!
その他、香草の増やし方、虫や病気への対処法、保存方法など、
香草のことをゼロからまるっと学べるので初心者の方でも安心です。おいしいし、健康的なので食べたい。でも意外と高価なのに日持ちしない。
そんな香草(薬味やハーブ)がうちにある、ちょっといい生活はじめませんか?※Amazonの内容紹介より抜粋
ハーブ初心者向けの本と言うことができると思うのですが、大田垣晴子さんの世界観が面白く、もの凄く実践的な内容をマンガを見ながら楽しく学べるところが斬新だと思いました。
3冊目:ラルース 美しいハーブの図鑑
ヨーロッパで長く利用されてきたハーブ(薬用植物)の中から100種類を厳選し、精彩な写真とボタニカルイラストとともに解説する、美しいビジュアル図鑑です。
ハーブの解説書として役立つのはもちろん、上質の植物写真集として手もとに置いて時々眺めたり、ギフトにもおすすめです。●原本は百科事典で世界的に知られたフランス・ラルース社発行。
●写真は、目を凝らしてもなかなか見ることのできない花、実、葉、茎、根それぞれのディテールに迫り、標本のように並べられていることで、かえって自然の造形の妙、美しさが際立ち、アートのような印象に。ボタニカルイラストもふんだんに盛り込まれています。
●薬用植物としての特徴、主な効能、利用法の解説のほか、それぞれのハーブの歴史やエピソードなどのコラムも充実。ハーブ雑学読み物としての魅力もあります。
●翻訳本ですが、掲載されている植物はほとんどがそのもの、あるいは近縁種が日本でも手に入るものです。
●著者のジェラール・デュブュイーニュ氏は、植物の力で心と体を癒す「フィトセラピー」と栄養学の専門医師。フィトセラピーの著書多数。もう一人の著者、フランソワ・クプランは、暮らしに役立つ野草の専門家で、40年近くにわたりヨーロッパを中心に野草のワークショップを開催しています。
●翻訳者、グロッセ世津子氏は、花と緑で人を癒す「園芸療法」実践家。みどりのゆび/エコール・グロッセ主宰。翻訳本に『自然が正しい』(モーリス・メセゲ/地湧社)など。
収録ハーブ一覧
セイヨウキンミズヒキ/ヨウシュオキナグサ/クマコケモモ/オウシュウヨモギ/エンバク/フダンソウ/ナズナ/キクニガナ/セイヨウハシバミ/ヤグルマギク/イチジク/ウイキョウ/エゾヘビイチゴ/ヒメフウロ/セイヨウダイコンソウ/ハナウド属/セイヨウオトギリソウ/セイヨウグルミ/オドリコソウ属 など100種
※Amazonの内容紹介より抜粋
ヨーロッパのフィトセラピストと野草研究家の共著の翻訳本なのですが、写真にはハーブの様々な部位を丁寧に取り上げていますし、掲載されている情報がとても新鮮なものばかりです。以下に、参考までにページの一部の写真を貼ります。
自分自身のハーバルライフにおいて、バイブルの一つになりそうです。
これからも素晴らしい本との出会いは大切にしていきたいと思います。
※取り上げた3冊の本のリンク