香川県の小豆島の事について調べているうちに、香川県(主にさぬき市)では、「オリーブ牛」「オリーブ豚」「オリーブ米」「オリーブハマチ」というように育てる過程でオリーブを摂りこませている商品が存在することが分かってきました。
牛や豚ならまだしも、お米や魚のレベルになってくるとオリーブがどうやって関わっているのかが具体的にイメージできなかったので、香川県のオリーブブランドについて、少し調べてみました。
まずはオリーブ牛から。
2007年にオレイン酸が肉質の旨味成分として評価基準に加えられたのをきっかけにして、オレイン酸がたくさん含まれているオリーブを讃岐牛の飼料として使えないかという発想から生まれたようです。
飼料としては、”オリーブオイルを搾り取った後の果実”を使っています。
以下の香川県の「オリーブ牛」PR動画の中に、讃岐牛のことや、オリーブ飼料の開発経緯についての説明があります。
このオリーブ牛、ネットショップで調べてみると、お値段は100グラム2000円くらいです。かなりいい値段ですが、柔らかそうで美味しそうです。
オリーブ牛のビジネスについては、ALIC(独立行政法人 農畜産業振興機構)のホームページで情報公開されている岡山大学の教授が書いている資料が、業界全体を把握する上でとても参考になりますので、以下にリンクを張ります。
・「オリーブ牛」の誕生
・「オリーブ牛」の普及
・オリーブ飼料の供給体制
・オリーブ飼料製造業者
・「オリーブ牛」生産者
・指定販売店
について詳しくかかれています。オリーブ牛のビジネスに興味がある人は上記のリンクを見てみてください。
次に、オリーブ豚ですが、上記のオリーブ牛が発端で、牛→豚へ派生した流れのようです。
このオリーブ豚のトンカツ美味そうです。オリーブ牛とオリーブ豚は、香川県に行ったら必ず試食したいです。
さらに、オリーブハマチについて。
「オリーブハマチ」と聞いて、私自身は、どのようにハマチの体内にオリーブを摂りこませているのかが分かりませんでした。
オリーブハマチのことが詳しく書かれているページに、詳細な情報がありましたので、一部抜粋します。
オリーブハマチの飼育方法
オリーブ葉の飼料への添加率:2.0%以上
飼育期間:20日間(給餌回数20回以上)以上の継続給餌オリーブハマチの特徴
オリーブハマチとは、香川県特産のオリーブの“葉”の粉末を添加したエサ(モイストペレット)を20日間以上与えた養殖ハマチのことをいいます。
オリーブの葉には、抗酸化作用の強いポリフェノールの一種「オレウロペイン」が豊富に含まれています。オリーブの葉粉末を添加したエサでハマチを飼育すると、酸化・変色しにくい肉質へ改善され、さっぱりとした味わいが得られます。
また、血合筋中のメトミオグロビン生成率の測定をすると、普通の資料で育てられたハマチよりもオリーブハマチの方が、その生成率が下がったという試験結果が出て、抗酸化の作用が確認できたとのこと。肉質が改善されて、品質劣化速度が落ちたようです。
牛・豚は、オリーブを摂りこませることで「旨味」を引き上げることがメインですが、ハマチは旨味だけではなく、葉を使っているため、果実の搾りかすを使っている牛・豚に比べて、人体に及ぼす抗酸化作用は強いかもしれません。
最後に、オリーブ米です。
オリーブ米とは、2011年12月に「いやしの楽園 ドリーム」というさぬき市のオリーブ専門店が商標登録したオリジナルブランドのお米だそうです。
オリーブの乾燥した実と、オリーブオイルの搾りかす、腐葉土化した葉を混ぜ合わせた肥料を使ってさぬき市の井戸水を引き込んだ田んぼで、ほぼ無農薬で有機栽培した「ヒノヒカリ」という品種とのこと。
オリーブ米の主な特徴は、
・細長く、大きな粒
・通常では考えられない透明感と艶を持っている
・噛めば噛むほど、口に広がる甘み
・もちもちとした食感
と、「いやしの楽園 ドリーム」の代表の新居川さんが言っています。
お米の美味しさを表す味度値は、新潟県産コシヒカリを超えていて、県内外からオリーブ米を求めて、新居川さんを訪ねて来るひとをいるようです。
オリーブ牛も、オリーブ豚も、オリーブハマチも、オリーブ米も、どれも美味しいという情報しかないので、実際に香川県に行って試してみるしかないですね。
今回少し調べてみて、香川県の「オリーブ」での町おこしの気持ちの強さというものを感じましたし、仮にハーブ好きが小豆島に行った際には、オリーブを通して、様々な食の楽しみ方があることがわかりました。